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SageMaker未経験からAWS MLS(Machine Learning - Specialty)合格までの1ヶ月学習法

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結果まとめ
  • 合格スコア: 792点
  • 学習期間: 約1ヶ月
  • 主な学習法: CloudTech問題集 + Claude活用 + Discordメモ
  • ポイント: AWSサービス理解重視

1. はじめに・背景

昨年からAmazon Bedrockを活用した生成AI開発に従事していましたが、今年からはさらにAmazon SageMakerやその他AIサービスなど、より機械学習の専門性が求められる開発に携わることになりました。
特にSageMakerについては「機械学習モデルを構築できるサービス」程度の理解しかなく、知識が不足していると感じていました。

キャッチアップするとなった場合、何かゴールが欲しかったです。
アプリを作ったり、記事を書く or AWSの資格を取るといったものを考えましたが、体系的なキャッチアップをしたかったので、今回 AWS MLS(Machine Learning - Specialty)の合格を目標に設定しました。

また、AWS Summit Japan 2025(6/25-26)がもうすぐ開催されます。
今年は初めて現地に参加するのでそれまでに合格したく、6/7に受験することにしました!

2. 本記事で書くこと

  • 具体的な学習方法
  • ギリ1か月未満で合格した際のスケジュール感
  • AWS MLSの試験前にやっておけばよかった事

3. 筆者の前提・バックグラウンド

AWSの生成AIサービスについては、活用して開発・運用を1年ほど行ってきましたが、SageMakerで学習モデルを作成するといったことはこれまで未経験でした。
大学時代の夏休みに、手書きの数字画像をDeep Learningを使って数値判別、G検定の資格勉強はやっていましたが、AWS MLS学習前の段階ではほぼ全く覚えてなかったです。

4. 試験概要:AWS MLSとは?

AWS Certified Machine Learning - Specialtyの試験ガイドには下記のように記載があります。

AWS Certified Machine Learning - Specialty (MLS-C01) 試験は、人工知能/機械学習 (AI/ML) の開発またはデータサイエンスの役割を担う個人を対象としています。この試験では、AWS クラウドを使用して、特定のビジネス上の課題に対する機械学習ソリューションの設計、構築、デプロイ、最適化、トレーニング、チューニング、保守を行う受験者の能力が検証されます。
また、次のタスクについての受験者の能力も検証します。

  • 特定のビジネス上の課題に対して適切な機械学習アプローチを選択し、その正当性を説明する。
  • 機械学習ソリューションの実装に適した AWS のサービスを特定する。
  • スケーラビリティ、コストの最適化、信頼性、安全性に優れた機械学習ソリューションを設計および実装する。

引用:https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-machine-learning-specialty/

5. AWS MLS試験の基本情報

  • 出題範囲と配点比率
    • 第1分野: データエンジニアリング(採点対象コンテンツの20%)
    • 第2分野: 探索的データ分析(採点対象コンテンツの24%)
    • 第3分野: モデリング(採点対象コンテンツの36%)
    • 第4分野: 機械学習の実装と運用(採点対象コンテンツの20%)
  • 試験時間:180 分(=3時間)
  • 問題数:65問
  • 合格ライン:75%スコア(750/1,000)
  • 受験料:300 USD(43,477 円、$1=144.93円で計算)

詳細は試験のガイドPDFに記載されておりました。

▼ 試験のガイド
AWS Certified Machine Learning - Specialty > 試験ガイド
https://d1.awsstatic.com/ja_JP/training-and-certification/docs-ml/AWS-Certified-Machine-Learning-Specialty_Exam-Guide.pdf

6. 使用した教材・リソース

問題集としてはSAP取得の時にも使った CloudTechを利用しました。
他にSageMakerの動画を数本見ました。

7. 学習期間

  • 学習期間:
    • 2025/5/10~2025/6/6 の約1か月(毎日ではないです)
  • 学習スケジュール:
    • 平日:2時間くらい
    • 休日の学習時間配分:6hくらい

8. 具体的な学習方法

基本的に土日メインでの学習を行い、平日は帰宅後にCloudTechの問題を10問解き、通勤電車内でメモした内容を見返してました。

学習の流れは以下の通りです。

Step1: 問題演習

CloudTechの問題を1問解く。

Step2: 不明点の調査

わからない単語やサービスが出てきた際の調査についてです。
下記の3点を行いました。

Claudeに質問する

以下の3点をセットで質問して内容をキャッチアップ。

- わからない単語、サービス、機能の概要
- ユースケース
- 使うと嬉しいポイント

画像検索の活用

言葉で説明されてもサービスの画面イメージがわかないものは、画像検索で調べてサービスの操作画面を見てました。
個人的にはイメージもセットでキャッチアップした方が覚えやすかったです。

自分の言葉で説明

Claudeに自分の認識があっているか確認。

Step3: Discordにメモ

自分しかいない個人のサーバを作って、MLSのチャンネルを1つ作っていました。
学んだことはここにメモしていき、電車の中とかで見返していました。
検索機能によりメモした内容をピンポイントで見返せて使いやすかったです。

Step4: 全問ランダムを周回

全問ランダム問題は65問で1セットになっているものです。
10問1セットの問題を1周解き終えたら、あとは全問ランダムだけを周回して不明点を徐々になくしていきました。試験本番までに合計で5周しました。

スケジュール感と正答率の推移は以下の通りです。本番直前では9割近く解けるようになっていました。

・全問ランダム1回目:70.7%、5/24
・全問ランダム2回目:76.90%、5/25
・全問ランダム3回目:81.54%、5/31
・全問ランダム4回目:89.23%、6/1
・全問ランダム5回目:90.77%、6/5

10問1セットのセクションは下記のスケジュール間で解いていきました。

10問1セットの回答スケジュール

・No1~10:✅(5/10)
・No10~20:✅(5/10)
・No21~30:✅(5/11)
・No31~40:✅(5/13)
・No41~50:✅(5/14)
・No51~60:✅(5/15)
・No61~70:✅(5/16)
・No71~80:✅(5/16)
・No81~90:✅(5/17)
・No91~100:✅(5/17)
・No100~110:✅(5/18)
・No110~120:✅(5/18)
・No120~130:✅(5/19)
・No131~140:✅(5/20)
・No141~150:✅(5/21)
・No151~160:✅(5/22)
・No161~170:✅(5/23)

9. 当日の点数

問題の文章はSAPほど長くなく、SAPよりは解きやすかったです。
見直しは2回出来ました。当日の点数としては画像のように792点でした。

合格の連絡は当日の 20:16 に届きました。

Creadyに登録していれば合格した場合、少し早く結果が届くらしいとの情報を見たので通知を事前に有効化していました。

参考:https://raise-tech.net/depot/aws-testresults-on-the-day/

10. 試験前にやっておけばよかった事

  • 機械学習基礎知識の復習不足

AWSのAI系のサービス、SageMakerの機能についてはある程度キャッチアップしていたのですが、機械学習そのものの基礎知識が不足していたと感じてます。

ここはG検定に出題されそうな内容だと思うので一度教材を見ていれば良かったです。
消去法で選択 or 文脈から判断2分の1のどちらかを選択 的に解かないといけないものがいくつかありました。

11. 感想

ただ問題を解くだけではなく、SageMakerを中心としたAI系サービスの機能について理解しながらキャッチアップできたので良い収穫ができたと思います。
今後はこの知識を活かして、より実践的なML開発に取り組んでいきたいと思います。

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