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【比較】AlmaLinuxとRockyLinuxの違い

2022/07/09に公開

はじめに

少し古い話ですが、CentOS使いの人にとって、CentOSが2020/12/8に発表した情報に衝撃が走りました。
https://blog.centos.org/2020/12/future-is-centos-stream/

突然、CentOS8が2021/12/31でサポート終了と宣言されたのです。
まさに「ハシゴを外された」とはこのことですね。

CentOS7はまだ2024年まで継続されますが、なぜか新しいCentOS8のほうが2021年で終了するのです。

CentOS8を使っていた人は、すでに代替のLinuxを選定済みと思いますが、CentOS7を利用していた人は、2024年までサポートがあるのでしばらく様子見に人が多かったのではないでしょうか?

2024年はまだ先ですが、移行の計画もあると思いますのでそろそろCentOS8後継候補を探し始める時期かもしれません。

2020/12/8当時はCentOS8後継の候補として「Almalinux」と「RockyLinux」が2大候補でしたが、現状の状況を踏まえて改めて双方の違いを考えてみました。

AlmaLinuxとは?

AlmaLinux8の特徴

  • コンセプト: RHEL完全互換
  • 費用: 無料
  • 有償サポート: あり
  • 初回リリース: 2021/3/30
  • サポート期限: 2029年
  • 開発元: CloudLinux
  • ライセンス: GPLv2
  • 8の最新バージョン: 8.6

パートナー

説明

もともとCloudLinuxは商用ディストリビューションであるCloudLinux OSを開発していました。
2020/12/8のCentOSの方針を受けて、CentOSの思想を継続するためRHEL互換を目指したAlmaLinuxを発表しました。
僕が確認した範囲では、RockyLinuxより前にリリースされていました。
CentOSの方針転換の発表があった直後には、もう動き始めていたようです。

みんな「どうするの?」と言ってる間に、CentOS後継候補として名乗りを上げた素早い動きでした。
RHEL完全互換をうたっているだけあって、インストールして使ってみた感じはRHELと同じでした。
CentOS後継として十分利用できます。

Rocky Linuxとは?

Rocky Linux8の特徴

  • コンセプト: RHEL完全互換
  • 費用: 無料
  • 有償サポート: あり
  • 初回リリース: 2021/4/30
  • サポート期限: 2029年
  • 開発元: Rocky Enterprise Software Foundation
  • ライセンス: BSD
  • 8の最新バージョン: 8.6

パートナー

説明

AlmaLinuxと同じく、CentOSの突然の方針転換を受けて、もともとのCentOSの思想を受け継ぐために発表されました。

CentOSの初代創設者であるGregory Kurtzer氏が再度CentOS本来の目的を達成するためのプロジェクトを立ち上げたのです。

名前の由来となっている「Rocky」ですが、初期のCentOSの共同創設者であるRocky McGaugh氏へのオマージュとして選ばれています。

https://rockylinux.org/ja/about

Rocky LinuxのほうもRHEL完全互換をうたっており、インストーラからインストール後の環境まで、AlmaLinuxと同様にCentOS後継として十分利用できます。

結局、AlmaLinuxとRockyLinuxの違いは何?

2022/7月時点で、インストールして利用する分には違いは見られませんでした。細かいところまで比較して分析すると何か違いはあるかもしれませんが、利用する側にとっては違いはきっと無いでしょう。

「ではどちらを使うのがいいのか?」と悩んでしまいますね。

多少、リリース時期の違いはありますが、どちらもRHEL互換なのでCentOS後継としては問題ないです。

一番重要なのは、「この先またCentOSのようにハシゴを外されないか?」がポイントになります。

組織という観点で比較をすると、どちらかというとAlmaLinuxのほうが商業的な匂いがします。
Rocky Linuxのほうは、CentOSの初代創設者が立ち上げただけあってフリーの思想が強いかもしれません。
このあたりを考えるとRocky LinuxのほうがCentOSの思想を継承しているかもしれませんが、CentOSは創設者がいなくなって方針転換になりました。
Rocky LinuxもGregory Kurtzer氏がいなくなったら、いずれ方針転換の時期が訪れるかもしれません。
AlmaLinuxはCloudLinux社の動向次第でしょう。

あと、勢いや今後の動向を見るのに、パートナー(支援者)の多さ、企業・団体のランクに着目するのも1つの方法です。
AWS、Azureのメジャーパブリッククラウドベンダーが双方に名前があるので、現時点では大きな違いはないかもしれません。
GCP(GoogleCloudPlatform)はRocky Linuxのほうだけあるので、そこは違いますね。

結局どっちを使えばいいのか?

一番知りたいのは「どっちを使えばいいのか?」ですが、現時点で結論を出すとしたら、「どっちでもいい」です。

今後「どっちがハシゴを外すのか?」は、現時点では誰もわからないと思いますので。

あと、「どっちでもいい」と思う理由はもう1つあります。

CentOSの当初の思想が失われたときに、AlmaLinux、Rocky Linuxが立ち上がったように特定のディストリビューションが消えたとしても、もうCentOSの思想は消えることは無いと考えています。

もし、AlmaLinuxが消えてもRocky Linuxに乗り換えるのは簡単です。逆もそうです。
もし、AlmaLinuxとRocky Linuxが両方消えても、別のCentOSの思想をもったディストリビューションができることでしょう。

今後、新しい革新的なOSが登場しない限り、エンタープライズで利用できるLinuxディストリビューションが消えることはないのです。そこまでLinuxは普及しました。

まとめ

結局、「どっちがいいか?」の答えは現時点では出ませんでした。
CentOSの問題発表直後は、AlmaLinuxのほうが勢いあるかなーという雰囲気もありましたが、現時点ではGoogleがRocky Linuxのほうを推してるような雰囲気もあり、どっちもどっちかなという印象です。

たまにGoogleの検索トレンドをウォッチしたり、サポート企業の情報をウォッチしたり、「ハシゴを外される」気配がないかどうか注視していこうと思います。

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