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【チートシート】ポート番号一覧

2022/05/10に公開

はじめに

障害や切り分けのときに、さっと思い出せずに検索したり調べたりして面倒なときありますよね?
調べるほどではないけど、手元に置いておきたいポート番号一覧をまとめてみました。

ポート番号一覧

Well-knownポート

ポート番号 TCP/UDP 用途
20 TCP,UDP ftp データ転送ポート
21 TCP,UDP ftp コントロールポート
22 TCP ssh, scp, sftp
23 TCP telnet
25 TCP smtp
53 TCP,UDP dns
80 TCP http
88 TCP kerberos
110 TCP pop3
111 TCP,UDP sunrpc
123 TCP,UDP ntp
137 TCP,UDP NetBIOS Name Service
138 TCP,UDP NetBIOS Datagram Service
139 TCP,UDP NetBIOS Session Service
177 TCP X Display Manager Control Protocol (XDMCP)
220 TCP imap3
389 TCP ldap
443 TCP https
445 TCP,UDP MS ファイル共有/プリンタ共有
465 TCP smtps

ユーザポート

ポート番号 TCP/UDP 用途
1433 TCP SQL Server
1434 UDP SQL Server Browserサービス
1521 TCP Oracle
3306 TCP MySQL、MariaDB
3389 TCP リモートデスクトップ
5432 TCP PostgreSQL
10050 TCP Zabbixエージェント
10051 TCP Zabbixサーバ

ポート範囲の定義

IANAのポート範囲定義

名称 ポート範囲 別名
システムポート 0~1023 Well-Knownポート
ユーザポート 1024~49151 登録済みポート
動的ポート 49152~65535 エフェメラルポート

システムポート(Well-Knownポート)

0~1023番
「システムポート」とも呼ばれてます。
IANAに登録済みのものがほとんどですが、まれに登録されていないポート番号、あるいは同じポート番号が競合してしまっているポート番号があります。

ユーザポート(登録済みポート)

1024–49151番
Well-Knownポートと同じく、IANAに登録されています。

動的ポート(エフェメラルポート)

49152~65535番
IANAが定めた動的ポートの範囲です。この範囲はサーバの待ち受けポート番号として利用すべきでないとされています。
クライアント側のポート番号として利用されます。

Linuxの大半は32768~60999になっています。(以下のコマンドで確認できます)

# cat /proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
32768   60999

あれ、IANAが定めた範囲より下のほうが範囲広いですね。

Windwosの場合はIANAで定めたとおり、49152~65535の範囲となっています。
Windowsの場合は以下のコマンドで確認できます。

>netsh int ipv4 show dynamicport tcp

プロトコル tcp の動的ポートの範囲
---------------------------------
開始ポート      : 49152
ポート数        : 16384

LinuxはIANAの定義に従ってないようです。
これは想像ですが、昔IANAで定義されていたのは0~1024だけだったらしいので、そのときにLinuxが32768としてから変わってないのかもしれないですね。

ここから少しややこしい話ですが、似たような意味で「エフェメラルポート」という呼び方があります。
これは「RFC 6056」に定義されていて、1024~65535が「エフェメラルポート」の範囲と定義されています。

「動的ポート」なのか「エフェメラルポート」なのか、どっちをどう使えばいいのかわかりづらいですが、どちらも同じ意味で使われていることが多そうです。

「RFC 6056」には「従来のエフェメラルポートの範囲」として、IANAが定めた「49152-65535」の範囲と記載がありますので、「RFC 6056」のほうが後からできたようです。

でも1024以降は各ベンダーがすでに使っていてIANAで登録済みのポート番号があるので、「RFC 6056」が「1024~65535」をエフェメラルポートと定義しているのは何か違和感ありますよね。
このあたりの背景はもう少し深堀が必要ですが、今回の記事はよく使うポート番号をまとめるのを目的としていますので、エフェメラルポートの深堀は次の機会にします。

参考文献

https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc6335.html
https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc6056.txt

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