Amazon Q CLIでゲームを作成してみた
はじめに
この記事では、2025年5月20日から6月30日まで実施されているAWSのイベント、「Amazon Q CLI でゲームを作ろう Tシャツキャンペーン 」なるものに挑戦してみたので、その紹介をしたいと思います。
※私が最初見たときは期間が6月20日まででしたが延長されたようです
完成したゲーム
完成形は以下のようになりました。
Amazon Qと会話をしながら、ゲーム名や背景など全て決めてもらいました。迷路内に爆弾を置き、敵やブロックを爆破しながら進むゲームであるボンバーマンを模したイメージです。
Amazon Q CLIとは
Amazon Q CLI(正式名:Amazon Q Developer for CLI)は、ターミナル上で動作するAIアシスタントです。q chatで自然言語対話しながら、AWS CLIやgit、Dockerなどに対応したコマンド補完、コード生成、デバッグ、高度なエージェント機能を活用できます。CLI内でファイルの読み書きや実行などもAIに任せられる“Agentic Execution”に対応し、開発・運用作業を自動化できます。
開発プロセス
事前準備
1.BuilderIDを登録
2.WindowsにAmazon Q CLIをインストール
3.Chat開始&開発
詳細は以下のサイトを確認してみて下さい。
1.基本仕様を決める
以下のようにプロンプトを投げて基本的なゲームの仕様を実装しました。
あなたは、AWSによるシステム設計とサーバーレスアーキテクチャに熟練したゲーム開発者です。以下のコンセプトをもとに、BombermanスタイルのゲームをAWSサービスをモチーフにしたキャラクター&要素で設計します。
🎮 ゲームコンセプト(日本語訳)
- プレイヤーは EC2、Lambda、S3 といった AWSサービスをモチーフにしたキャラを操作し、Bomberman風のグリッドステージで戦うアクションゲーム
- 爆弾攻撃は AWS 操作で表現(例:EC2インスタンスバースト、Lambdaチェインリアクションなど)
- 各アクションは「クラウド予算」を消費。効率的なリソース管理が勝利の鍵
- PVP またはチーム戦のマルチプレイヤー対応。ミスコンフィグのセキュリティグループなどの「壊れるクラウドインフラ」が障害物に
- CloudFormation を擬似的に表現したマップ構造が動的に変化。プレイヤーの行動に応じてステージが再構築される
教育要素:プレイしながらクラウドリソース管理の基本(コストバランス、権限設定、スケーリング戦略など)を自然に学べる
この前提をもとに、ゲームのプロジェクト構成、開発アプローチ、クリエイティブなゲームを提案してください。
2.機能追加
基本仕様が完成するとゲームっぽくなりますが、もう少し機能を追加したいや既に実装されている機能を変更したい場合があると思います。その際に、どのような機能を追加したいのかを具体的にプロンプトとして投げることで追加実装してくれます。
以下の機能を追加して下さい
- スタートする画面を追加して下さい
- 現在は、決まった秒数毎にマップの壁の配置が変更される仕様ですが、一定時間毎に周囲の外側からマスが埋まっていくようにしてください(マスが埋まるときにプレイヤーがそのマスにいればゲームオーバー)
- ランダムにマス上を動く宝箱を配置して、その宝箱をマップのマスがすべて埋まる前に触れることができればクリアという仕様にしてください
3.エラー修正
機能を追加したり、実際にゲームを試してみるといくつかエラーが発生していることがあります。私の場合だと、壁が存在していて通れないはずなのに通れるようになっていることや爆弾が爆発しても壁が破壊されない等です。
そういったエラーを解消するために、再度プロンプトを投げてみましょう。
以下を修正して下さい。
- 爆発したのに壁が破壊されません
- 壁が存在していたら通過できないようにしてください(現状、壁があっても通過できるところもあるバグが発生しています)
やってみての感想
こんなにも簡単にゲームがつくれるようになると自作のゲームを公開するハードルが一気に下がると感じました。一方で中身を理解していないため、学習という意味では身についているのか怪しいですが...
ポイント
- 社用PCだとセキュリティ問題(プロキシなど)で事前準備で問題が発生する可能性あり
- 日本語より英語で指示した方が精度が高い(と感じた)
- AWSのアイコン画像は手動で配置してその画像を利用するように指示する(勝手にどのディレクトリにあるのか探してくれる)
終わりに
最初に大枠を決めて徐々に要件をつめていくようなやり方でゲームを作成していきましたが、バグの修正に関しては修正を依頼しているのに解決されないエラーがあったため、プロンプトの投げ方を工夫する必要があると感じました。
頭の中にあるざっくりとした構想を実際に目に見える形に簡単に、そして素早く実装してくれる素晴らしいツールだと思いました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
- AWS は、米国その他の諸国における Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
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