AWS SAA合格のためにアクティブリコールやAnkiを頑張った
はじめに
今回AWS SAA(AWS Certified Solutions Architect - Associate)を受験し、無事合格することができました。
AWS SAAを受験するにあたって実践した学習方法について、備忘録的にまとめたいと思います。
前提条件・背景
- 職業: ITエンジニア(クラウド関連の開発をしているが、AWSではない)
- AWS経験: 業務でAWSを利用することはない。クラウドの基礎知識はある程度保有
- 前回の資格: 前年度AWS Cloud Practitionerを取得(内容はほぼ忘れていた)
- 学習期間: 3週間程度
- 1日の学習時間: 5分〜2時間(日によって変動)
学習の際に意識したこと
試験学習ということで「とにかく満遍なく暗記すること」を意識しました。
学習の際に意識したポイントは以下の通りです:
- 教科書を通読するような網羅的な学習を、浅くでもよいのでとにかく急いで終わらせる
- 問題演習(ping-t)をひたすらやる
- 間違えた問題はAnkiで復習をとにかく繰り返す
実践した学習方法
1. 教科書をざっと1周読む
使用教材: 『(模擬問題付き)徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]対応』(黒本)
教科書の精読は大切だと思います。しかし、私は教科書を読むのが苦手です。
問題より先に教科書の精読があると、「この知識って本当に使うのかな?」や「仕事終わりに技術本を読むのは疲れるな...」といったことを考えてしまい、なかなか学習が進まなくなってしまいます。
そのため、問題を解く → 教科書で調べるという流れをひたすら繰り返す学習方法を採用しました。
ただし、問題を解くにも最低限の知識がないと楽しくないと思います。
(「こんな用語があったかも」というアハ体験もないため、ひたすら答えを読む時間になってしまう)
そこで、まずはざっと1周読むことにしました。丁寧に読んで知識を80%定着させることよりも、知識の定着度が20%でもよいので素早く読むことを意識しました。
教科書は後から何度も読み直すことになるので、1冊手元に用意しておくことは重要だと思います。
2. ping-tで「Well-Architected Frameworkに基づいた設計」をひたすら解く
今回の試験勉強のMVPは確実にこれだと思います。
とにかくこのサイトで問題を解きまくりました。
特に利用したのが「【試験レベル】Well-Architected Frameworkに基づいた設計」です。
実際にAWS SAAの問題を解いてみると、単純な用語の意味を問う問題ではなく、最適なAWSサービスを用いたインフラ設計を選択する問題がメインです。
そのため、この問題形式は試験の問題に直結します。
時間がなければ、この問題群だけを解いて復習するだけでも十分だと思います。(私はそうしました)
ping-tのWell-Architected Frameworkに基づいた設計問題だけでも、執筆時点で328問もあります。これをすべて解くだけでも模擬試験5回分近い学習量になります。これらを把握できれば、知らない用語の問題はほぼ出ないと思います。
学習パターン:
- 学習時間が2時間程度確保できるとき:模擬試験モードで130分、65問を解く
- 時間がないとき:新規の問題を10問程度解く
AWS SAAの全出題範囲の問題を解くためには、プレミアムプランへの加入が必要です。
試験前の1か月だけでも課金する価値は十分にあると思います。

3. 間違えた問題はAnkiにメモし、忘却曲線に沿った復習をする
以前、『科学的根拠に基づく最高の勉強法』という効率的な学習法に関する本を読みました。
効率よく記憶に定着させる方法について、特に今回意識したことが2つありました:
- 忘却曲線を意識した学習
- アクティブリコール
Ankiは忘却曲線に基づいて単語帳学習を行えるアプリです。
このアプリでping-tで間違えた問題をメモし、隙間時間で振り返りを行いました。
基本的にはAnkiのデフォルト設定で出題される問題を毎日こなしていました。
最初はとにかく間違いが多く、Ankiに間違いをメモするだけでも大変でした。
さらに毎日問題を解くとなると、なかなか骨が折れます。
しかし、1週間もすると知識が記憶に定着していることを実感できると思います。
やる気が出ない日もあると思いますが、とにかく1日1問でも解くことを意識していました。
4. 復習で出てきた説明できない用語は、教科書で調べてアクティブリコールで定着させる
Ankiで復習している中でも、なかなか身につかない問題があります。
私の場合、その理由の大半は問題文中の用語を理解できていなかったことでした。
説明できない用語は理解できていないと考え、そのような用語については先ほど挙げたアクティブリコールを意識して学習を行いました。
実践した方法:
- 理解できていないと感じる用語について教科書で調べ、理解する
- Ankiで「○○について説明する」といった問題を作成する
- 教科書で調べた内容について、教科書を見ずに説明を解答としてAnkiに記載する
- Ankiで作成した問題に遭遇するたび、何も見ずに説明を行い、自分が記載した解答と比較する
- 理解が不十分だと思えば、教科書やその他の資料で調査を行い、それを解答に追記する
この流れを繰り返すうちに、自然と用語を理解できるようになったと思います。
時間はかかりますが、身になる学習法だと実感しています。
5. 家で勉強しない。勉強するときは外に出る
本筋からは外れるかもしれませんが、私はほぼ家で勉強しませんでした。
基本的には仕事終わりや休日のカフェでの1〜2時間、または電車の中での隙間時間を活用しました。
私は意志が弱い人間なので、家にいると勉強なんてやってられません。すぐにゴロゴロしたくなります。
そのため、勉強するときは外!と決めていました。逆に言えば、電車などの隙間時間は勉強に充てるよう徹底しました。
結局、家でゴロゴロして「勉強してないな...」と罪悪感にとらわれるよりは、3問でもよいから隙間時間で解いたり、カフェに行って勉強するから家では勉強しない!という覚悟を決めた方が、精神的にも楽になると思います。
まとめ
AWS SAA合格のために実践した学習方法をまとめると、以下のポイントが重要でした:
- 問題中心の学習
- ping-tの活用
- 科学的な復習
- アクティブリコール
- 学習環境の最適化
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