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style属性 × カスタムプロパティの実用例
HTMLからスタイルを指定する方法としてstyle
属性があります。
今回はstyle
属性とカスタムプロパティを使用してCSSファイルを編集することなく、HTML内で直接スタイルのカスタマイズする例を紹介します。
要素ごとにtransition-delayの値を変える
各<p>要素のstyle
属性に--delay
の異なる遅延時間を設定します。
index.html
<p style='--delay: 0.3s;'>テキスト<p>
<p style='--delay: 0.6s;'>テキスト<p>
transition
プロパティには、透明度を変化させるトランジション効果を指定しており、これがtransition-delay
によって遅延されます。
style.css
p {
transition: opacity .3s ease;
transition-delay: var(--delay, 0);
}
HTMLファイル内で直接、要素ごとに異なるアニメーションの遅延を設定することが可能になります。
HTMLで背景画像を設定する
<section>要素のstyle
属性に--background-image
を指定します。
index.html
<section style='--background-image: url('assets/image/background.jpg');'></section>
style.css
section {
background: var(--background-image) no-repeat 0 0 / cover;
}
HTMLファイル内で直接、背景画像が指定できるのでサイトのメンテナンスが容易になります。
縦並びでのアイテム配置
縦並びで折り返すレイアウトはcolumn-count
で実装できますが、横のアイテムと高さを揃えたい場合はグリッドレイアウトを選択する必要があります。
<ol>
要素をグリッドレイアウトに配置しその行数を動的に指定することで実装できます。
index.html
<ol style='--grid-rows: 3;'>
<li>1</li>
<li>2</li>
<li>3</li>
<li>4</li>
<li>5</li>
</ol>
style.css
ol {
display: grid;
grid-template-rows: repeat(var(--grid-rows, 1), auto);
grid-auto-flow: column;
}
JavasSriptで計算することで--grid-rows
の値を自動で算出できます。
script.js
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
const ol = document.querySelector('ol');
const itemsCount = ol.querySelectorAll('li').length;
// 要素の数の半分(切り上げ)を計算
const gridRows = Math.ceil(itemsCount / 2);
ol.style.setProperty('--grid-rows', gridRows.toString());
});
動的なグラフを実装
データの可視化やプログレスバーの表示などで使える動的なグラフを実装できます。
--range
にグラフの進行状況の数値を設定します。
index.html
<div class='graph' style='--range:70;'>
<div class='inner'>70%</div>
</div>
<div class='graph' style='--range:50;'>
<div class='inner'>50%</div>
</div>
.inner
で--range
の値に基づいて幅を計算します。
style.css
.graph {
width: 100%;
height: 10px;
background-color: #f5f5f5;
}
.inner {
width: calc(var(--range) / 100 * 100%);
height: 100%;
background-color: tomato;
}
カスタムプロパティを使用することでスタイルシートの外部から容易に値を変更できるようになり、スタイルシート内で値が変更される可能性があることを示すこともできます。
間違いや他に有用な方法があればご教授いただけると幸いです。
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