技術書翻訳レビューに飛び込んで得られたもの
この記事はAkatsuki Games Advent Calendar 2024の12/04の記事です。
今年、私は複数の技術書の翻訳レビューに携わらせていただきました。
この記事では、翻訳レビューに参加した経緯、実際の作業内容、そしてそこから得られたものについてお話しします。この記事が少しでも技術コミュニティへの貢献になれば幸いです。
ご協力させていただいた書籍
スタッフエンジニアの道―優れた技術専門職になるためのガイド
ソフトウェアアーキテクトのための意思決定術 リーダーシップ/技術/プロダクトマネジメントの活用
翻訳レビューに参加した経緯
きっかけ
同僚の方から、以下の投稿を教えていただいたことがきっかけでした。
その同僚は書籍の執筆やレビューに熱心な方で、私とはよく技術書トークをしていました。以前から私が技術書の出版に興味があることを伝えていたので、機会を紹介してくださったのでしょう。
者の島田さんとは面識やSNSでの繋がりもなかったため、経験年数の少ない私が貢献できるものかと不安でしたが、ありがたいことにレビュワーとして採用していただきました。
翻訳レビューの作業内容
レビューの内容
基本的には翻訳者の方が期待しているレビューを行うことが大前提だと思います。内容は詳しくは明かせませんが、今回は「読者が理解できるか?」という観点でレビューを行いました。また、通常の書籍レビューと異なり「翻訳」レビューですので、原文と訳文を比較することも行いました。これは訳者の方の期待次第かと思いますので、英語の原文を読むことは必須ではないと思います。
レビューにかける労力
翻訳レビュー期間は今回は2~3ヶ月程度でしたでしょうか。これも書籍の分量や訳者によるかと思います。今回私は、仕事と余暇時間の合間に翻訳された文章を読んでいました。忙しくて全く読めない週もありましたが、レビューに向かう日は平均1日30分は読んでレビューしていたと思います(効率や関わり方は人それぞれだと思います)。読む時間よりも『どうフィードバックしようか』『自分は何がわかりづらいと感じたのか』と考える時間の方が多かったです。マクドナルドのコーヒーと仲良くなりました。
翻訳レビューで得られるもの
翻訳する技術書の知識
その内容を深く読み込むことで、書籍に書かれている知識を深く理解できます。
そして、日本で翻訳されていない書籍の情報により早くアクセスできることも得難い体験です。特に『スタッフエンジニアの道』の翻訳レビューでは、最近注目され始めたスタッフエンジニアという役割について知見を深める良い機会になりました。
視点の拡張
他のレビュワーの方のフィードバックも参考になることが多く、表現や知識・考え方が広がります。
他にも、訳文でも原文でも、知らない単語に出会うことが多くありました。普段文章を読んでいるときには流してしまうカタカナ語や専門用語にしっかり向き合える時間が取れました。
誇り
自分のレビューが技術書の完成に貢献したという満足感が得られます。そして技術コミュニティへの貢献を誇りに思えます。
少なくとも私は、発売された『スタッフエンジニアの道』に関する嬉しいニュースを聞くたびに心が踊りました(訳者でもないのに!)。そしてその気持ちから、自分が関わった書籍の内容についてもっと知見を深めようと思えています。
※追記
書いてから気づいたのですが、以下の方と同じことを書いていることに気がつきました!
技術書レビューに参加することで得られる経験は、似たような共通点があるのかもしれません!
挑戦の振り返り
振り返ってみると、挑戦して本当に良かったと思っています。きっかけをくださった同僚の方と、訳者の島田さん、共にレビューを行ったレビュワーの皆さんに改めて感謝します。
今回の経験が得られたのも、興味があることを口に出していたことと、すぐに挑戦しようと思ったことが良い方向に転がったのだと思っています。不意の出会いに感謝し、挑戦が転がってきたら飛び込もうとする自分のスタンスをこれからも大事にしたいと思います。ゆくゆくは自分の学びも書籍にしたいですね!
その他参考情報
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