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【アプリ開発日記2】せっかく作ったWebアプリ、誰にも使われずに終わっていませんか?Webアプリを作ったけど、売り方がわからないあなたへ

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前回の記事では、「完成したWebアプリを、もっと多くの人に届けられる場所があってもいい」として、僕が開発中のマーケットプレイスについてお話しました。
ありがたいことに、DMでご連絡をいただく機会も増え、共感の声や応援のメッセージをいただいています。
あれから少しずつ開発を進めながら、実際に「どうすれば使ってもらえるか」「売れるためには何が必要か」ということを、あらためて考え続けています。
今回は、その中でも特に重要だと感じている 「デモ体験」「取引形態」、そして 「取引の仕組み」 について、現時点での構想を共有させてください。

デモ操作は“必須”にします

Webアプリは、「使ってみないと価値がわからない」ジャンルです。
そのため、購入検討者が事前に操作感を確認できるように、出品者は実際のアプリ上で“デモ用アカウント”を作成し、そのログイン情報(ID・パスワード)を公開することを必須とします。
たとえば、

  • クライアント管理ツールであれば、顧客の登録や編集が試せる環境
  • チャットツールであれば、送受信のUIを体験できる状態
    といったように、実際の動作を購入前に触れてもらえることが、安心感や購入判断に直結します。
    開発者にとっては、アプリの中にデモ用のデータやアカウントをあらかじめ用意し、適切に管理・公開する必要があるため、少し手間に感じるかもしれません。
    しかし、それでも「このアプリは自分に合っていそうだ」と思ってもらうには、“体験の提供”が欠かせません。
    もちろん、デモページの掲載方法やアカウント情報の提示場所など、プラットフォーム側でもわかりやすい導線を整備していきます。

売買は「買い切り型」を検討中

本プラットフォームでは、Webアプリの販売方式を「買い切り型」のみに限定する方針です。
あえてSaaS型(月額制)を導入しないのには理由があります。

1、価値あるソースコードに「一括で対価」を支払う設計
このプラットフォームは、完成度の高いWebアプリに対して、対価をしっかり支払ってもらう仕組みを目指しています。

  • ソースコード
  • UI設計
  • 仕様書・ドキュメント一式
    といった「プロダクトの完成形そのもの」に価値を見出し、一括で評価される場にしたいという意図があります。
    月額課金型だと「まずは無料で…」といったように価値が曖昧になりがちで、コードそのものへの正当な評価がされにくいと考えました。

2、 “出口”を明確にするために
あくまでこのプラットフォームは、「完成したWebアプリに出口をつくる」ことが原点です。
買い切りによって「譲る」「受け渡す」という行為が明確になることで、

  • 販売者はプロダクトから気持ちよく手を離すことができ
  • 購入者は自由に改良・展開していくことができる
    というスッキリした関係性と所有感が生まれます。

今後、ニーズや利用者の声を見ながら再検討する可能性はありますが、少なくとも初期リリース時点では、「買い切り」に特化したシンプルな取引形式にすることを決めました。
開発者にとっても購入者にとっても、わかりやすく、安心できる取引の形をまずは整備していきます。

販売価格は“自由に設定可能”

出品時の価格は、基本的に開発者自身が自由に決めることができます。
アプリの完成度や規模、ニッチ性に応じて、自由に価値を設定してもらいたいと思っています。
ただし、市場が活性化してくると避けられないのが「価格競争」です。
特に同ジャンルのアプリが増えると、安価な出品が目立ち、「高機能=高価格」が埋もれてしまうリスクもあります。

こうした価格競争を避けるためには、単に「安く売る」のではなく、“価格以外の価値”をしっかりと伝えることが重要と考えます。
たとえば:

  • UI/UXが洗練されていて、そのまま使える完成度
  • 導入ガイドやマニュアルが丁寧でわかりやすい
  • オリジナル性が高く、ニッチな用途に特化している
    といった「総合的なプロダクト力」があれば、価格だけで比較されずに「選ばれる状態」を作ることができます。
    プラットフォーム側でも、こうした強みをしっかりとアピールできるよう、出品ページの構成やレビュー機能など、支援施策を設計していく予定です。

プラットフォームはあくまで“仲介役”です

大切な点として、このサービスは「売買の仲介」までしか行いません。
そのため、出品時にはアプリの概要などの情報以外に実際のソースコード等は当プラットフォームでは管理しません。
Webアプリの実際のソースコードは売買が成立した後に販売者と購入者の間で直接やり取りしてもらう形で考えています。
これは、取引の自由度を高めると同時に、販売者にとっても「自分のペースで対応できる」安心感を持ってもらうためです。
当プラットフォームとしては、

  • 売買の場をつくる
  • 信頼できる情報設計を行う
  • 支払いの仕組みを整える
    という部分に専念して、開発者と購入者が“本質的なやり取り”に集中できるように設計しています。

使われる未来のために

このプロジェクトはまだ始まったばかりですが、「あのとき作ったけど、誰にも使われなかった」
そんなアプリに、もう一度チャンスを与える場にしたいと思っています。
作ったアプリが「GitHubに眠ったまま」になっている人。
営業は苦手だけど、誰かに使ってもらいたいと思っている人。
そういう開発者の出口になるサービスを、僕は作っています。

もしこの記事に少しでも共感してもらえたら、フォローしてもらえると励みになります。
一緒に、“使われる未来”をつくっていきましょう。

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