WSL2環境を追加ディスク(Eドライブ)に設置する手順まとめ
概要
Windows環境でWSL2(Windows Subsystem for Linux)を利用している場合、デフォルトでは仮想ディスク (ext4.vhdx) がCドライブに作成されます。
開発用途で Ubuntu を使用する際に、容量の制約や運用分離を考えて「追加ディスク(Eドライブなど)へWSL環境を移動」することで、より柔軟な構成が可能になります。
🧠 利点
- Cドライブの容量圧迫を回避
- 複数のWSLディストリを整理・分離管理
- ディストリごとに物理ドライブの高速性やSSD/NVMeを選択できる
- 「好みのフォルダ構成」と「バックアップしやすさ」が向上
🛠️ 手順概要
✅ ステップ①:Ubuntuを通常インストール(Cドライブ)
まずは通常通り WSL2 上に Ubuntu(例:24.04)をインストールします。
wsl --install -d Ubuntu
この状態では、Ubuntu は C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Packages\... に設置されます。
✅ ステップ②:移動先ディレクトリを作成(例:Eドライブ)
mkdir E:\WSL\Ubuntu24\
このフォルダに仮想ディスク(.vhdx)をインポートします。
✅ ステップ③:既存Ubuntuを .tar 形式でエクスポート
wsl --export Ubuntu C:\Users\<ユーザー名>\Downloads\ubuntu24_backup.tar
この .tar ファイルは WSL の仮想環境を丸ごとバックアップしたものです。
✅ ステップ④:Eドライブにインポート(WSL2指定)
wsl --import Ubuntu24 E:\WSL\Ubuntu24\ C:\Users\<ユーザー名>\Downloads\ubuntu24_backup.tar --version 2
ここで新しいディストリ名 Ubuntu24 を指定することで、オリジナルとの区別も可能になります。
✅ ステップ⑤:Ubuntu24 を起動して動作確認
wsl -d Ubuntu24
初回起動時にユーザー設定を再構築する必要がありますが、それ以降は問題なく利用可能。
✅ ステップ⑥:旧Ubuntuを削除(任意)
wsl --unregister Ubuntu
旧環境が不要になればこのコマンドで削除できます。
※必ず バックアップ完了 & 動作確認済み の状態で実行しましょう!
📌 まとめ
- ディストリの移動は
export/importコマンドが鍵 - 仮想ディスクを任意ドライブに置くことで、運用の自由度がアップ
-
wsl --list --verboseで現在の登録状況も確認可能!
人間によるあとがき
これをやると管理者権限じゃない形でPowerShellを起動したときに以下のようなエラーが出ることがあるかもしれません(というか出た)。

で、解決策としては以下のリンクを参照して解決しました。
この時にPowerShellのプロファイルから登録が消えてしまうのですが、まぁそこらへんはPowerShellの設定をリネームなどしておいて、それを後から生成されたものに張り付けるのが良いかなと思います。しかしWindows11がスリープから復帰しなくなって再インストールしたりと大変な思いをしたのですが、ほんと色々あって大変ですね、Windows、、、
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