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Dress Code 入社1週間経過 - リターンエンジニア

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みなさん、こんにちは。Sakutaro(X: @saku_238)です。

このブログはDress Code Advent Calendar 2025の6日目の記事です!

僕は 2025年12月1日から、Dress Code株式会社でエンジニアとして働き始めました。

直近5年間は技術広報にフルコミットしていましたが、その前は新卒から10年以上エンジニアとして、ネットワークやデータ、社内コーポレートエンジニアなどを兼務してきました。

そんな僕がソースコードの世界に 5 年ぶりに戻ってきた「リターンエンジニア」として、入社1週間(12/1 月〜12/5 金)の体験を、未来の自分と、同じようにキャリアチェンジを考えている誰かに向けて記しておこうと思います。

1週間のスケジュール

5日間のスケジュールはざっくり箇条書きで紹介しますと。

  • 12/1(月) : 全社挨拶・オンボーディング
  • 12/2(火) : PCセットアップ・社内資料の熟読
  • 12/3(水) : 会議・最初のタスクにアサイン
  • 12/4(木) : 会議・タスク前のチュートリアル
  • 12/5(金) : 会議・業務着手・OKR確認

それでは、ここからは各日についてもう少し詳しく書いていきます。

1日目 (12/1(月)) : 全社挨拶・オンボーディング

デスクの上に貸与PC、名刺、入館証が置いてある様子。

オフィスに入室すると僕の固定席があり、僕専用のMacBookProM4と入館証IDと名刺がありました。
それだけでちょっと泣きそうになりました(大げさじゃなく)。

  • 全社員25名の前でご挨拶をさせていただきました。
  • その後、ランチまでがっつりとオンボーディングの時間がありました。
    • 各チームの紹介では、過去に収録された動画を見る形式もあったそうですが、それだとどうしても理解度が下がってしまう印象があるとのことで、今回は各チームのメンバーがそれぞれ直接紹介してくれました。
  • ランチはエンジニアチーム全員で、いわゆる「ガチ中華」なお店に行きました。
  • 午後も15時まではオンボーディングが続きました。
  • その後、自分のデスクで貸与されたPCのセットアップを行いました。

2日目 (12/2(火)) : 社内資料の熟読 & Git/GitHub の操作を思い出す

2日目は、自席でじっくりと社内資料に目を通す一日でした。
入社初日のオンボーディングでは、情報の「インデックス」が頭の中にざっくり付いた程度だったので、この日はその内容をもう少し深掘りしていきます。

社内資料インプットの日

まずは、Google Drive の共有ドライブをひたすら眺めていきました。営業関連の資料がとにかく多く、階層構造も含めてかなりのボリュームがありそうです。
このままだと「どこに何があるのか」が把握しづらいので、先に全体像をつかみにいくことにしました。

Google Drive をスプレッドシートで棚卸し

Google Colab 上で Python スクリプトを書き、共有ドライブ内のファイルをすべてスプレッドシートに一覧化しました。
スプレッドシートには、例えばこんなカラムを用意しています。

  • フォルダパス
  • ファイル名
  • 最終更新日
  • オーナー

これで、

  • 「どのドキュメントが今も生きているのか」
  • 「どの資料が営業現場でよく使われていそうか」

をざっくりと掴めるようになりました。1ファイルずつ精読するというより、「資料の地図をつくる」イメージに近かったです。

Notion AI で用語や背景を補完

Dress Code では Notion AI も活用しているので、Notion AI に質問しながら、業務で使われる用語や背景知識もキャッチアップしていきました。

  • 社内でよく出てくる略語の意味
  • プロダクトまわりの用語の整理
  • 過去の議事録のサマリ

などをざっと洗い出し、「なんとなく聞いたことあるけど…」という単語をつぶしていく作業です。

Git / GitHub のリハビリ

開発環境まわりでは、まず Git と GitHub の操作を体に思い出させることにしました。
自分用の Zenn リポジトリを作成し、GitHub との連携まで一通りセットアップ。
ローカルから記事を push して Zenn に公開するところまで動かしてみて、「最低限のリハビリ」は完了したかな、という感触です。

2日目を終えて

この日のインプットは、1ファイルごとに情報の濃さがバラバラでした。
すべてを読み込むのではなく、まずは

  • どこに何があるのか
  • どの道具を使うと早く調べられるのか

を押さえることに集中しています。
事業理解・技術理解・ツール理解を同時並行で進めた結果、良い意味で脳がしっかり疲れた一日になりました。

3日目 (12/3(水)) : プロダクト開発の呼吸を知る

3日目からは、プロダクトの全体像を掴みにいくフェーズに入りました。

プロダクトの全体像をつかみにいく

この日もまずは業務理解として、各種資料をひたすらインプットしていきます。仕様書や社内ドキュメントを読みながら、「このプロダクトはどんな業務フローの上に立っているのか?」を少しずつ組み立てていくイメージです。

会議スペース越しに見る「設計の呼吸」

隣の会議スペースでは、ちょうどプロダクト設計の議論が行われていました。江尻さんが直々に業務プロセスについてレビューしている様子が、とても印象的でした。

  • 実際の業務フローはどうなっているのか
  • どこにユーザーのペインがあるのか
  • それをプロダクトとしてどう載せていくのか

こういった会話がリアルタイムで飛び交っていて、「業務フローにプロダクトをどう乗せるのか」という呼吸感のようなものを、かなり近い距離で感じられた時間でした。

初タスク「CI/CD を実装する」

AI が欲しい情報をうまく探してくれるおかげで、「これならエンジニア復帰も余裕なんじゃないか!?」と、ちょっとだけ調子に乗りかけていたタイミングで、ついに初めてのタスクが正式に降ってきます。

内容は「とあるリポジトリに CI/CD を実装する」というもの。
(この内容は、後日もう少し技術的に掘り下げたブログを書きたいと思っています。※マダナニモワカラナイ)

「AI が強くても自分はレベル1」の現実

さっそく自席であれこれ手を動かしてみるものの、ここで痛感したのは一つの事実でした。

AI が強いだけで、自分はまだレベル 1 のまま。

AI にコード例や設定案を出してもらいながら進めることはできるけれど、

  • その提案のどこが本質なのか
  • どこを環境に合わせてカスタマイズすべきなのか
  • そもそもこの構成はチームの方針に合っているのか

といった判断は、やっぱり自分の理解度に依存します。
最終的に手を動かして理解を深めるのは自分自身だということを、あらためて思い知らされた一日でした。

3日目を終えて

5年ぶりに戻ってきた身として、

  • 「昔の経験 + AI」だけでは全然足りない
  • ちゃんと「今の標準」を追いかけないといけない

という現実もはっきり見えてきました。

プロダクト開発の呼吸を間近で感じつつ、「自分もこのリズムの中で戦えるようにならないと」という課題感が、じわっと立ち上がってきた 3日目でした。

4日目 (12/4(木)) : 会議&チュートリアル

4日目は、会議が多めな一日でした。
チーム内ミーティングと全体ミーティングがそれぞれあり、合計で 4 件の会議に参加しました。

会議ラッシュでインプット

この日の会議では、主にこんなテーマについて話が進んでいきました。

  • チームでの Tips 共有
  • アーキテクチャ方針についてのディスカッション
  • PMF(プロダクトマーケットフィット)の考え方
  • Value Design(どんな価値を届けるのか)の整理

プロダクトの仕様レベルではなく、「どんな価値を誰に届けたいのか」「そのためにどんな設計を選ぶのか」という話が中心で、コードを書く前段の解像度を一気に上げてもらった感覚がありました。

CI/CD のチュートリアルに着手

会議でのインプットを終えたあとは、CI/CD に関するチュートリアルに着手しました。
まずはローカル環境でのレビューを支えるツールである lefthook について勉強します。
昔はこのあたりを手作業でやっていた記憶があるので、

いまはこういうツールが前提なんだな…

と、開発フローの「現在地」の違いをかなり強く感じました。

lefthook × pre-commit にしばかれる

ネット上のサンプルコードをベースに手を動かしつつ、AI が提案してくれた修正案を lefthook の設定に落とし込み、プルリクエストを作成してみました。
が、いざ pre-commit を通してみると、こっそり any 型が紛れ込んでいて、見事にフックで弾かれてしまいました 🥊

  • 「とりあえず動けばOK」ではなく、型やルールレベルでしっかり止められる
  • そのルールを理解していないと、そもそも土俵に立てない

ということを、実際に殴られながら学ぶことに。
lefthook は容赦ないし、会議でのインプットも相まって、認知負荷はなかなかのものです。

4日目を終えて

この日は一日を通して、

  • プロダクトとしての価値設計(PMF / Value Design)
  • チームの開発フローを支えるツール群(lefthook / pre-commit)

の両方に触れられた日でした。

「考え方」と「手を動かすための環境」の両方が、5年前とはだいぶ変わっている。その変化をまとめて浴びて、いい感じにクタクタになった 4 日目でした。

5日目 (12/5(金)) : チームのリズムに混ざっていく

やっと金曜日🙌
5日目は、「自分の得意分野」と「エンジニアとしての再スタート」が少しずつつながり始めた一日でした。

公式Xアカウントの立ち上げ

この日はまず、公式X(@dresscode_com)アカウントの立ち上げからスタートしました。SNS 運用まわりは、これまでのキャリアでもど真ん中の領域だったので、

  • アカウント開設
  • プロフィール文・アイコン・ヘッダーの初期セットアップ
  • 初回投稿まわりの方針すり合わせ

といった部分を、一通り任せてもらえました。

「ここは任せた!」と言ってもらえる領域があるのは、シンプルに嬉しい。

技術広報でやってきたことが、そのまま今の会社の立ち上がりに刺さる感覚があり、「エンジニアだけど、エンジニアだけじゃない役割」を担えている感じがしました。

自分のタスクに前向きに取り組む

公式X のセットアップをひと段落させたあとは、ふたたび自分のタスクへ。前日から続いている CI/CD まわりのキャッチアップや、開発環境の理解を進めていきました。

  • ドキュメントの確認
  • 設定ファイルの読み込み
  • 実際に手を動かしての動作確認

などを繰り返しつつ、「とにかく触って慣れる」フェーズを地道に進行。まだスピードは遅いものの、「何をしているのか分からない」状態からは少しずつ抜け出しつつある感覚がありました。

OKR 会で一週間を振り返る

チーム全体では、OKR 会を実施。
一週間の振り返りと、来週以降の方針を確認する時間でした。

  • 今週どんなことを進めたか
  • どこが詰まりポイントだったか
  • 来週なににフォーカスするのか

といった話を、チームのメンバーと共有していきます。入社直後からこうしたリズムに混ざれるのはありがたくて、「ここから自分がどこまでコミットできるか」をイメージしやすくなりました。

Cloudflare 障害という“強制定時退社感”

会議を終えて、さあもうひと頑張りするか…というタイミングで、Cloudflare の障害が発生。オフィス全体が、ちょっとした「謎の強制退社ムード」に包まれることになりました。

  • 外部サービスに大きく依存している現代の開発現場っぽさ
  • 一方で「じゃあ今日はここまでにして、また来週から頑張ろう」という空気

みたいなものが同時に流れていて、なんとも言えない金曜日の締め方に。

5日目を終えて

この日を終えて、ようやく

  • 会社としての情報発信(公式X)
  • チームとしてのリズム(OKR 会)
  • 個人としてのタスク(CI/CD のキャッチアップ)

の3つが、自分の中で一本の線につながってきた感覚がありました。
まだ「戦力です」と胸を張れる段階ではないものの、チームのリズムに少しずつ混ざっていけている手応えを感じられた5日目でした。

5日間の振り返り。

「Dress Code 入社1週間レポート:リターンエンジニアの再挑戦」というタイトルのスライド画像。Sakutaroのオンボーディング記録(2025.12.1〜12.5)が、曜日ごとに絵文字とアイコン付きで紹介されている。月曜:入社挨拶とオンボーディング。専用PCに感動。火曜:社内資料インプットとGit・GitHubのリハビリで脳が疲れた。水曜:CI/CDの初タスク。AIの強さと自分の現在地を知る。木曜:会議でインプットとチュートリアルに格闘(lefthook)。金曜:公式Xアカウント立ち上げとOKR振り返り。チームのリズムに混ざる感覚。下部に1週間のハイライトとして、質問ウェルカムな文化、エンジニアとして再インストールできた感触、技術広報スキルを活かせる環境への手応えがまとめられている。

5日間を終えた感想を3つで紹介します。

  • 「質問ウェルカム」な文化は、リターンエンジニアの命綱になる
  • AI が強くても、自分のレベルを上げないと前には進めない
  • 技術広報で鍛えた「情報整理力」と「書く力」は、エンジニア業でも普通に武器になる

Dress Code は創業初年度です。現在は、正社員は25名ほどのコンパクトな体制で、メンバーや事業を覚えるのに苦労はありませんでした。一方で、一人ひとりが幅広い役割を担っている印象も受けました。

ちょうどアドベントカレンダーが始まったタイミングでもあり、メンバーそれぞれがアウトプットしてくれていたのは大きな励みになりました。Slack 上では 「質問ウェルカム」な雰囲気 がはっきりしていて、分からないことを遠慮せずに聞ける環境がどれだけ心強いかを改めて実感しました。また、コードを書く楽しさを思い出せたのも大きな収穫です。

この1週間は、「リターンエンジニア」というタイトルどおり、エンジニアとしての自分をもう一度インストールし直す時間でした。いい意味で心地よい疲れを感じながら金曜日を終えています。

もちろん、まだ追いつけていないことは多いものの、これまで技術広報で培ったスキルが意外とエンジニア業にも活かせそうだという手応えがあります。ここからは、具体的な技術の話も少しずつアウトプットしていきます。まずは、1週間の再スタートを切れた記録でした。

お読み頂きありがとうございました。引き続きDress Code Advent Calendar 2025をお楽しみください!

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