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個人開発のOSSが2K Start獲得するまで、4年の軌跡 #1 勉強会レポート

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こんにちは。今年6月にドリーム・アーツに中途入社したエンジニアのabです。
この記事では、先日弊社恵比寿オフィスにて初めて開催された、エンジニア向けの勉強会の様子をレポートします。

開催概要

今回の勉強会では、OSS「Dagu」の開発者であるYota Hamadaさんをお招きし、「個人開発から始めたOSSが2K Starを獲得するまで」というテーマでご講演いただきました。
さらに、弊社テックリードの伊勢川さんからも、「個人開発から始めるB2B SaaS」というテーマでLTを実施しました。
長年開発に携わってきたベテランエンジニアのお二人から、個人開発への想いやプロダクト開発のリアルについて、実体験に基づいた濃い話を聞くことができる会となりました。

イベントページはこちら(講演当日に使用した資料も公開しています)
https://dreamarts-pr.connpass.com/event/357735/
イベント会場の様子

講師紹介

Yota Hamada氏(Descarty株式会社 代表取締役・Sakana AI勤務)

『TypeScript Deep Dive』の翻訳や、Go言語によるDDDの記事を執筆をされています。
今回は、急速に人気が高まっているOSS「Dagu」の開発者として講師を引き受けてくださいました!

伊勢川 暁(株式会社ドリーム・アーツ テックリード)

人とAIの「共創ナビivan」、AI会議ツール「minmeeting」を開発。
TOKYO STARTUP GATEWAY 2018ファイナリスト、TOKYO STARTUP DEGAWA 2019(テレビ東京)優勝。
弊社の製品開発に携わって13年弱のエンジニアで、今回LTを実施してもらいました!

イベントの様子

「個人開発から始めたOSSが2K Starを獲得するまで」 (講師:Hamadaさん)

OSS「Dagu」の開発者であるHamadaさんには、ご自身の4年間にわたる個人開発の経験をもとに、開発の背景やモチベーション、そしてコミュニティとの関わり方についてお話いただきました。
「なぜ作ったのか」「どう育ててきたのか」といったリアルな体験談からは、Hamadaさんのプロダクトに対する情熱がひしひしと伝わってきました。

講演中は、参加者全員がその熱量に引き込まれるように、真剣に耳を傾けていたのがとても印象的でした。
イベントの様子 Hamadaさん

講演内容の詳細については、Hamadaさんが非常に分かりやすくまとめてくださっているので、是非以下をご覧ください!
https://zenn.dev/yohamta/articles/25581c19b45c5f

今回の講演を聴いて、特に印象に残ったポイントを2つ紹介します。

  1. 開発のきっかけは「怒り」にも似た課題感

HamadaさんがDaguの開発に取り組み始めた背景には、「シンプルで手軽に使える、ちょうどいい選択肢がない」という、“怒り”にも似た強い課題意識がありました。
「なければ自分で作ってしまおう」という言葉に、Hamadaさんの原動力となる強い熱量を感じました。
もともとはOSSの翻訳活動をされていたHamadaさん。Udemy講座の制作依頼をきっかけに、そうした活動の延長としてDaguの開発にもつながっていったそうです。
一連の経験を通して、「1つのアクションが、新しい機会やつながりを生む」というOSS活動ならではの広がりや面白さを感じたというお話は、非常にリアルで刺激的でした。

私自身も過去に小さいですが個人開発をした経験があり、「こんなのがあったら便利」「自分と同じように困っている人の役に立てたら嬉しい」といった気持ちがきっかけでした。
自分が作ったものを誰かが使ってくれて、喜んでくれて、思わぬ形でつながる。そんな体験がエンジニアとしてのモチベーションであることを、今回の講演を通じて改めて思い出しました。

  1. OSSは「人とのつながり」で育つ

Hamadaさんが強調されていたのは、コミュニティとの関係性の大切さです。
特に印象的だったのは、「どんなに小さな貢献に対しても、感謝と敬意を忘れない」「貢献者の名前は必ずリリースノートに記載する」という姿勢です。
OSSはコードを書くだけで成り立つものではなく、関わってくれる人たちと一緒に“育てていく”もの。
その想いを大切にされているからこそ、Daguというプロジェクトが多くの人に支持され、広がっていっているのだと感じました。

LT「個人開発から始めるBtoB SaaS」(講師:伊勢川さん)

長年に渡って弊社のプロダクトを支えてきた伊勢川さんだからこそ語ることのできる、「自身のプロダクト開発を通じて感じたこと」を、熱量のあるトークで共有してくれました。
イベントの様子 伊勢川さん

LT講演内容の詳細については、以下の伊勢川さんの記事をご覧ください!
https://qiita.com/Akira-Isegawa/items/9938c948996746b03a08

  1. 継続することの力強さ

LTの中で、1人で開発を進める際のポイントとして「事業を成長させるフェーズでは"今やるべきこと"を明確にし、それ以外は思い切って削ぎ落として集中することが大切」という話がありました。

「1つのことを地道に続けることが、やがて大きな成果につながる」
伊勢川さんの言葉には、実体験に裏打ちされた説得力がありました。共感すると同時に、継続することの大切さを実感させられました。

  1. 視野を広げる個人開発の経験

個人開発に取り組むことで、開発だけでなく、企画・マーケティング・ユーザー対応といった幅広い領域にも自然と関わるようになる。その過程で、エンジニアとして事業全体を捉える視点が養われていく—— そんなお話がとても印象的でした。

講演の最後に語られた、「自分のプロダクトを育てるのは、何より楽しい」という伊勢川さんの真っ直ぐな言葉が心に残っています。
ものづくりの原点にある“楽しさ”を改めて感じさせてくれる、素敵なLTでした。

2つの講演から共通して感じたこと

Hamadaさんと伊勢川さん、立場も経験も異なるお二人の話から共通して伝わってきたのは、 「小さな行動が、大きな価値につながる」 ということです。

  • 自分の課題に向き合うこと
  • 小さな達成感を積み重ねること
  • 誰かの役に立つことが、次のチャンスを呼び込むこと

これはエンジニアに限らず、ものづくりに関わるすべての人に通じる考え方ではないでしょうか。

参加者

今回の勉強会には、社内外からオンライン・オフラインあわせて約70名の方々にご参加いただきました!
中には、元ドリーム・アーツ社員の姿もあり、退職後も変わらずご縁が続いていることが感じられる、嬉しいひとときとなりました。
また、当日にこのイベントの情報を知って、飛び入りで参加してくださった方もいらっしゃり、関心の高さを感じました。

懇親会

講演後は、カツサンドやオードブルを囲みながらの懇親会を開催しました。
登壇者と直接話ができる、貴重な交流の場となり、参加者同士の会話も自然と広がっていきました。
当初は30分の予定でしたが、話が尽きず気づけば1時間以上にわたって盛り上がるほど…!
テーマに共感した方、個人開発に関心を持つ方など、立場を越えてさまざまな会話が生まれ、充実した時間となりました。
懇親会

最後に

今回の勉強会は、個人開発やOSSに関心のある方はもちろん、これまであまり馴染みのなかった方にとっても、新しい視点や気づきが得られる機会となりました。

  • 「自分の課題が、誰かの課題にもなり得る」
  • 「小さな挑戦が、思わぬチャンスにつながっていく」

そんなメッセージから、自分の行動が次の一歩を生み出すということを、改めて感じることができました。
今後もこのような勉強会を通じて、社内外の技術交流や学びの輪を広げていければと考えています。
今回参加できなかった方も、ぜひ次回以降のご参加をお待ちしています!

次回イベントのお知らせ

来月11/13(木)に、日本マイクロソフト株式会社の桃井さんをお招きして勉強会を開催します。
オフラインとオンラインのハイブリッド開催なので、どなたでもお気軽にご参加ください!
https://dreamarts-pr.connpass.com/event/362008/

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