開発における郵便番号調査まとめ

ユースケース
ユーザーの市区町村単位での住所を知りたいが、番号や建物名までは必要ない
仮説
郵便番号さえ保持していればユーザーの市区町村単位での情報までわかる

懸念点
- 個人情報的に郵便番号はどこまで危険なのか
- 郵便番号以外にも具体的な住所を入力してもらったほうがいいのか
- そもそも郵便番号は割り振られていない地域はあるのか

郵便番号とは
1998年に7桁を導入。分類の自動化で効率があがったらしい。また町域まで指定可能になった。
気になるところ
郵便番号は市町村合併、町字名変更、郵便事業会社の支店・集配センター(民営化前の集配郵便局)の統廃合や受け持ち地域の変更などによって、定期的(毎月1回)に更新されている

郵便番号とは2
桁数は7。3と4の間にハイフン。
当面の間算用数字のみ(当面の間ってシステム屋からすると怖い書き方だと思う)。
郵便番号は町域および超高層ビルに使用する。
町域とは
特別区又は市町村区域内の町又は字の区域をいいます。ただし、原則として、町の名称に「丁目」を使用している場合は、○丁目を除く部分が同一の区域とし、大字と小字に分かれている場合は、大字の区域とします。

小字と大字って何?
字は「あざ」と読む
都市部だと馴染みのない方も多いと思いますが、もともと農山村だった地域を記す住所は「大字(おおあざ)」と「字(あざ)」に分けられます。大字は江戸時代の村を継承した範囲・地名で、字は大字より小さい集落のまとまりにつけられた地名です。明治以降、小さな村は何度も合併を繰り返し、今の市町村の大きさになりますが、江戸時代の村は、今でも市町村内の大字や町名として残り、字は市町村によっては消滅しています。

特別区ってなに?
東京都にある23の区のことを特別区といいます。
特別区という名称は、戦後間もない昭和22(1947)年に成立した地方自治法に「都の区は、これを特別区という。」と定められたことに由来します。
特別区は市と同じ基礎的な自治体です

郵便番号付与のしかた
ア
旧郵便番号は、原則として郵便番号の中で継続しており、3けたの旧郵便番号には4けたを、5けたの旧郵便番号には2けたを追加し、それぞれの町域を表わしています。
イ
旧郵便番号が3けたの場合、原則として町域数に応じて4けた目および5けた目に「00」、「08」、「09」、「80」~「84」、「88」および「89」を用いて大ブロックに分け、さらに、大ブロック内を6けた目で小ブロックに分けて設定しています。
ウ
旧郵便番号が5けたの場合、6けた目で小ブロックに分けて設定しています。
どうやら旧郵便番号をもとに拡張した形みたい
「上2桁が都道府県を表しています。さらに上3桁、もしくは上5桁で管轄する郵便局が分かるようになっています。下桁は町域を表しているのですが、上3桁で郵便局を表現している場合は、4~7桁目で町域(町名から○丁目を除いたもの、または大字)を、上5桁で郵便局を表現している場合は、6・7桁目が町域として設定されています」

旧郵便番号とは
上2桁が地域番号。東京から始まり鉄道沿線沿いに割り当てていった。
地域番号として上2桁を使用し、原則として1都道府県に1地域をあてた。その上で東京・神奈川・千葉・茨城・埼玉・長野・静岡・愛知・大阪・京都・兵庫・岡山・広島・山口・福岡・新潟・福島・北海道の各都道府県に複数の地域をあて、3桁局の数を増加させた。
5桁局は3桁局の周辺地域的な感じっぽい。
鉄道郵便局がキーワード?

郵便番号と個人情報
例えば、「郵便番号」は「人口統計学的・社会経済学的データ」なので、単独では「個人特定可能情報」とはみなされません。しかし、「住所」や「名前」と組み合わされて使用される場合には、「郵便番号」は「個人特定可能情報」として使用されることになります。

結論
Q: 郵便番号さえ保持していればユーザーの市区町村単位での情報までわかるのか?
丁目まではわからないが町域(と超高層ビル)までならわかる。町域とは特別区又は市町村区域内の町又は字の区域。つまり地元の町の名前。感覚的に近くのスーパーの距離感かな??
Q: 個人情報的に郵便番号はどこまで危険なのか
「住所」や「名前」と組み合わされると「個人特定可能情報」となる
Q: 郵便番号以外にも具体的な住所を入力してもらったほうがいいのか
システムに依存しそう。仮にいままで郵便番号をフォーム入力してなければ整合性をたもつために、住所入力も同時にやってもらったほうがよさげ。
Q: そもそも郵便番号は割り振られていない地域はあるのか
一部ある(いわゆる北方領土や竹島など)が通常サービスを作る際には気にしなくて良さげ