非エンジニアにVibe Codingを布教するために、一緒にMob Programmingをやってみた
こんにちは。dotD の松村です。
生成 AI の登場で、デザインやエンジニアリングをやってみるハードルは非常に低くなりました。
dotD では、BizDev や PdM など、デザイナーやエンジニアバックグラウンドではない人が生成 AI を使ってデザインをしたり、新しい機能のプロトタイプを作ってみたりする機会が増えました。
一方で、「やってみたいけど、まず何から始めたらいいかわからない」という人もいます。
そういう方に向けて、エンジニア同士ではよくやる Mob Programming をやってみました。
どうせなら社内に Vibe Coding を布教するために、全社員に公開で実施してみました。
役割分担
ナビゲーター
- K さん ※今回のターゲット(BizDev: Vibe Coding やってみたいけど、始め方がわからない)。
- M さん(PdM: 普段から Vibe Coding でプロトタイプつくったりしている)。
- T さん(エンジニア: AI 活用推進チームのメンバー)。
ドライバー
- 私(エンジニア: 開発業務で Vibe Coding や AI によるコーディング支援ツールを利用中)。
本来は全員がドライバーを経験するように役割をローテーションするのですが、実際コーディングするわけではないので、1 時間、この役割を固定で実施しました。
ターゲットである K さんをナビゲーターにするかドライバーにするかは悩みました。しかし K さんが Cursor を触ったことがなかったため、使い方に詰まって本質からずれると考え、私がドライバー役をやりました。
使用したツール
- chatGPT
- Cursor
目的や用途に併せて、複数のサービス/ツールを使った方が良い場合もありますが、
はじめての Vibe Coding では、なるべく使うツールは少ない方がよいです。
今回は、最初のアイデア整理から Cursor に入れる最初のプロンプト作成を chatGPT で行い、
コーディングは全て Cursor で行いました。
事前準備
事前に K さんには、つくりたいもののユーザーストーリーを事前にまとめきてもらうようにお願いしました。
chatGPT と壁打ちしながら、企画をまとめあげ、ユーザーストーリにしてきてくれました。
ステップ
- chatGPT にユーザーストーリーから、Cursor への指示書をつくってもらう。
- Cursor に指示書をコピペ。
- 雑談しながら生成完了を待つ。
- 生成されたものを実行して、エラーや不具合を解消していく。
出てきた質問
Q. エラーがでたときはどうすればいい?
A. エラーメッセージをコピペして、「Cursor にエラーを修正して」と指示しよう。
Q. UI を変えたい時はどうすればいい?
A. それも Cursor に聞いてみよう。
Q. 実際にドメインを取って、リリースしたくなったらどうすればいい?
A. それも Cursor に聞いてみよう。Vercel などにデプロイする方法を教えてくれます。
やってみた結果
最終的に、K さんからは「すごく面白かったし、僕にも出来そうと思えました」とのお言葉をいただいたので、大成功だったのではないでしょうか。
今回は、機能豊富なユーザーストーリーをインプットにしたので、最初の生成に 20 分くらい時間がかかってしまいましたが、その間で AI 談義が盛り上がりました。
機能豊富で作ると、生成に時間がかかってビッグバンリリースになってしまう反面、自分では思いつかないようなアウトプットが出てくることがあります。この話は、エンジニア目線では目から鱗でした。
終了後、Vibe Coding に懐疑的だった弊社社長から、こんなリクエストが。

まとめ
生成 AI によって、エンジニアリングの 1 歩目を踏み出すハードルはかなり下がっていると感じます。
ドライバー、ナビゲーター以外の参加者もかなり集まっていたので、みんな興味のある領域なのだと、改めて感じました。
「事業創造ファーム dotD」として、BizDev やデザイナーがちょっとしたテクニカルプロトを作れるようになると、より深みのある提案ができるようになるでしょう。
一方で、非エンジニアが作ったテクニカルプロトのクオリティを早く上げて、製品へ取り込めるようにする仕組みづくりは、エンジニアの腕の見せ所です。
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