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GitHub Copilot Agent を上手に扱うために試していること(社内導入事例)

2025/03/01に公開

概要

dotHatch開発チームは、2025年2月から「GitHub Copilot Agent」を試験導入し、開発効率の飛躍的な向上を目指しています。このツールは従来のGitHub Copilotの進化版で、自律的な「エージェントモード」を備えています。コード生成からテスト、デバッグまで自動化する能力を持ち、開発プロセスに革新をもたらしています。本記事では、導入背景、具体的な活用例、ナレッジ管理の取り組み、そして今後の展望を詳しく紹介します。

この記事で分かること

  • GitHub Copilot Agentを活用した開発効率
  • プロジェクト固有のコンテキストの効率的な作成方法
  • 長期的な生産性向上のヒント

導入

こんにちは
dotD、Development Divisionの巽です。

弊社のdotHatch開発チームでは、2月から「GitHub Copilot Agent」を試験導入しています。
このツールは、GitHubが提供するAIコーディングアシスタント「GitHub Copilot」の進化形で、より自律的な動作が可能な「エージェントモード」を備えています。
開発プロセスに革新をもたらすこの技術に、大きな期待を寄せています。

https://github.blog/jp/2025-02-07-github-copilot-the-agent-awakens/

社内導入の背景と目的

dotHatch開発チームでは、積極的に開発効率化の取り組みを模索しています。プロジェクトの増加に伴い、短納期での高品質な成果が求められる中、効率と品質を両立させる方法を常に探ってきました。
その一環として、先月よりAIエージェントの試験導入を開始。そして今回、新たに「GitHub Copilot Agent」の試用を決定しました。

このツールを活用することで、繰り返し作業を軽減し、開発者が設計やイノベーションに集中できる環境を構築することを目指しています。具体的には、開発スピードの向上とコード品質の維持を両立させることが目標です。

実際の活用例

導入後、GitHub Copilot Agentでテストコードを作成できないか検証しました。

検証の結果、Agentに対してプロジェクト固有の指示を与えることで、ほぼAgentのみでテストコードの作成を成功させました。

現在は、下記の画像のようなディレクトリ構成(.agent-docフォルダやknowledgeguidelineなどの構造)を活用し、実装例を作成することで、GitHub Copilot Agentにプロジェクト固有のコンテキストを渡しています。

AIエージェントに限らず、AI全般的にドメイン固有のコンテキストによって、精度が向上すると言われています。そのため、GitHub Copilotのinstructionとして、ナレッジの場所を明示し、ナレッジを記録する仕組みを導入しました。具体的には、プロジェクト固有の情報をAgent自身が記録し、学習・活用できるように実験を進めています。

以下は、copilot-instructions.mdのサンプルです:

# ガイドライン

## あなたナレッジ

このプロジェクトのナレッジは下記のディレクトリに記録されています。
必要な時に、このディレクトリ配下のファイルを参照し、開発の参考にしてください

- dothatch-backend\.agent-doc\knowledge

## ナレッジの記録

- セッションを通じて学んだことは、「dothatch-backend\.agent-doc\knowledge」配下のマークダウンファイルに、記録してください
- ナレッジの記録は重要なステップであるため、わたしたちへの確認を待たずにあなたの判断で記録してください
- 記録先のマークダウンファイルは、用途別で管理し、適切なファイルに記録しましょう
- 適切な記録先がない場合は、ファイルを新規作成してください
- ささいな気づきを残しても大丈夫です。私達からの依頼や会話を通して、コードの書き方やお作法、どのディレクトリにどういったファイルがあるのか。など記録してください

### ナレッジ記録時の注意点

- ナレッジの記録は、Agent として働いているときに、あなたの行動とユーザーとの指示の差分から、今後の行動でも気をつけなければいけないことだけにしてください
- 技術的な気づきなど誰でも分かることは記録しないでください

## テストコード実装手順

下記ファイルを参照し、実装の参考とすること

- dothatch-backend\.agent-doc\guideline\テストコード実装手順.md

## テストデータ

テスト実装時に必要となる ID などは下記ファイルを参照してください

- dothatch-backend\test\test_data.go

## デバッグ、エラー解析時の注意点

- エラーの解析に行き詰まったときは、エラーが発生した付近のコードにたくさん log を仕込んで、解析しやすくしましょう

このように、ナレッジの管理とコンテキストの提供を強化することで、Agentがプロジェクトに深く適応し、長期的な価値を提供できるかを検証中です。
現時点でも、上記のようなinstructionを書いておくことで、knowledgeフォルダにマークダウン形式のナレッジを適宜、記録・情報を参照してくれることを確認できています。

今後の展望

今後は、エージェントの活用範囲を拡大し、テストコードの作成以外にもロジックやAPIの実装タスクを任せていきたいと考えています。また、チームごとのユースケースを共有する社内勉強会を定期開催し、ノウハウを蓄積を全社的に取り組んでいきます。

さいごに

GitHub Copilot Agentの導入は、弊社の開発スタイルに革命をもたらしつつあります。
AIを「補助ツール」ではなく「パートナー」と位置づけることで、効率と品質の両立が可能になりました。
興味を持った方は、ぜひトライアルから始めてみてください。

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