【個人開発】アクセシビリティ対応「社内日報アプリ」の開発
はじめに
もともとWEBでの仕事はしていたのですが、その中でPHPやソフトウェア開発にふれて衝撃的だったのが、思っているよりもずっと色々なものが作れるという事でした。
その上に、昨年からの生成AIの出現。こうなると
「あれ?この開発とあれを組み合わせると、あの困りごともこの困りごとも解決できるのでは…?」
という事に気づきました。
すごいぞ、ソフトウェア開発! ということで無謀にもエンジニアへの転向を目指し学習をはじめ毎日何かを作っています。
今回はその一環として、友人が理事長を務めるNPO法人との共同でアクセシビリティ対応「社内日報アプリ」を作成しました。
開発背景
障がい者雇用がすすみ合理的配慮の義務化がはじまりましたが、実際の現場ではこのような困りごとがあります。
会社側
- 仕事の基本である「報告・連絡・相談」が難しい
- 教え方がわからない
- どうコミュニケーションをとっていいか分からない
スタッフ、社員、メンバー
- 「報告・連絡・相談」のやり方を学ぶのがむずかしい
- 相談しにくい→退職、病気になりやすい
- コミュニケーションに困難がある
特に、学校教育では職場で不可欠な「報告・連絡・相談」のスキルを十分に学ぶ機会が少ないという現状があります。
プロジェクトの目的
これらの課題を踏まえ、以下を目的としたアプリケーションの開発に着手しました:
簡単に報告・連絡・相談ができるプラットフォームの提供
企業や教育機関での幅広い活用を視野に入れた設計
「ほうれんそう」アプリの特徴
ユーザーフレンドリーな入力システム:
2H5W(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、どうなった)に基づいた構造化された入力フォームにより、効果的な情報共有をサポート。
包括的なアクセシビリティ対応:
- 軽度知的障がい:平易な表現の採用
- 読字障がい:UDフォントの使用
- 発達障がい:ノイズを抑えたクリーンなデザイン
- 視覚障がい:スクリーンリーダー対応の最適化、超拡大対応、タブ移動
- 色覚障がい:識別しやすい配色選択
直感的なナビゲーション:
- 視覚障がい者でも2回のタブ移動で主要機能にアクセス可能なUX設計。
- 柔軟な表示対応:
- 超拡大表示にも対応し、様々な視覚ニーズに対応。
使用技術
- フロントエンド:HTML, TailwindCSS, TypeScript, React, Vite
- バックエンド:Laravel 11
- データベース:MySQL
- 開発環境:XAMPP
- インフラ:AWS (EC2, Route53, ALB, RDS)
- ソース管理:Git, GitHub
今後の展望
「ほうれんそう」アプリは、継続的な機能拡張を予定しています:
- お気に入り機能
- 通知システムの実装
- 既読・返信機能の追加
- メール/LINE連携による通知機能
- ダークモードの実装
まとめ
「ほうれんそう」アプリの開発を通じて、技術の力で社会課題を解決できる可能性を実感しました。アクセシビリティに配慮したデザインと機能性の両立は、inclusive designの重要性を再認識させてくれました。
今後も、ユーザーフィードバックを積極的に取り入れながら、より多くの人々にとって使いやすく、価値あるツールへと進化させていきたいと考えています。
このプロジェクトは、ソフトウェア開発の可能性と社会貢献の融合点を探る貴重な経験となりました。技術の進歩と共に、誰もが働きやすい環境づくりに貢献できることを願っています。
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