AIチャットとBacklog MCPを活用した業務効率化ワークショップ
このワークショップでは、AIを活用した情報収集・業務効率化の手法と、Backlogをナレッジベースとして活用する方法を学ぶことができます。特に「Model Context Protocol (MCP)」を利用して、生成AIとBacklogを連携させる実践的な内容となっています。
学べる内容
- Claude Desktopを使った情報収集の効率化(Web検索、Google連携など)
- MCPの設定方法と、Backlogとの連携手順
- Backlog MCPを活用したタスク管理・情報検索の実践
- AIエージェントによる業務DXの基本概念
ワークショップの特徴
ワークショップは大きく2つのパートに分かれています:
- 生成AIを使った情報収集:Claudeの検索ツールやGoogle連携機能を使って、情報収集を効率化する方法を体験します。
- BacklogとAIの連携:MCP技術を使ってBacklogとClaudeを接続し、タスク管理や情報検索を自動化・効率化する方法を学びます。
実際のハンズオン形式で、DockerやClaudeなどの環境設定から、APIキーの取得、MCPサーバーの設定まで、step-by-stepで進めていくため、初心者でも取り組みやすい内容となっています。
こんな方におすすめ
- Backlogをより効率的に活用したいプロジェクトマネージャー
- 生成AIを業務に取り入れたいIT担当者
- ナレッジマネジメントを強化したいチームリーダー
- AIによる業務効率化に興味のある方
実践的なAI活用と、Backlogというナレッジベースを最大限に活用するノウハウが詰まったワークショップです。
ワークショップのゴール
- AIを利用した情報収集を体験し、業務効率化のヒントとする
- MCPやAIエージェントについて知り、AIによるDXのイメージを持つ
- Backlogにデータを集約することの重要さを体験し、DCの記録文化を強化する
キーワード: Backlog as a Knowledgebase(ナレッジベースとしてのBacklog)
ワークショップで学べること
- Claude Desktopを利用した「情報収集エージェント」の活用
- MCPの設定方法と、利用時の注意点
- Backlog MCPを利用したタスク管理
- Backlog MCPの業務活用シーン
事前準備
ワークショップ開催までに、以下の準備をお願いします。
MCPサーバを動かす環境を作る
Backlog MCPを利用するには、Docker が必要です。事前にインストールと起動を完了させておきましょう。
MCPサーバーを呼び出す環境を作る
Cursor / Claude Desktop / Amazon Q Developers など、MCPが利用できる生成AIチャットアプリをご準備ください。Claudeの場合、2025/05時点では「デスクトップアプリのみ」 MCP が利用できますので、ご注意ください。Web版では Backlog MCPワークショップに参加できません。
ワークショプ1: 生成AIを使った情報収集 - Claudeを使いこなそう
Claudeには、より精度の高い情報を紹介するための検索・データ取得機能が複数用意されています。2025/05時点では、以下のツールが一般提供またはベータ提供されています。
- Web検索
- Google カレンダー検索
- Google ドライブ検索
- Gmail 検索
- リサーチツール
検索ツールを使うと何ができるか?
Claudeなどの生成AIサービスは、「利用できる生成 AI モデルが覚えていること」に基づいて返事をします。そのため、例えば2024年にリリースされた AI モデルに 2025 年から始まった制度や機能・話題について質問すると、事実と異なる回答をするハルシネーション(幻覚)を起こします。この問題を解決するため、解答を生成する前にさまざまな場所からデータを取得し、その情報で知識差を補おうとする仕組みが、検索ツール機能です。
Web上での調べ物を Claude にやらせてみよう
では、知識差を検索で補っている仕組みについて実際に見てみましょう。Claude を開いて、「今のローマ教皇は誰?」と入力してください。
その後、チャット欄下部にある[検索とツール]ボタンをクリックします。ここで Claude が提供するツールのオンオフが設定できます。
[ウェブ検索]のトグルが、下の画像のように灰色になっているかチェックしましょう。青色の場合は、トグルをクリックしてオフにします。
この状態で[ Enter ]キーをクリックし、検索を実行しましょう。Claude 3.7 Sonnetよりも新しいモデルがリリースされている・・・などでなければ、先代の「第266代ローマ教皇」についての情報が出てくるはずです。
今度は検索をさせた上で聞いてみましょう。チャット欄の[ 検索とツール ]を再度開き、[ ウェブ検索 ]をオンにします。その上でもう一度、「今のローマ教皇は誰?」と聞いてみましょう。
するとウェブの検索を開始して、「第267代ローマ教皇」の情報について回答するようになります。このように、ウェブ上に公開されている情報を調べて、その内容に基づいた文章やアドバイスなどを得ることができます。
Google ドライブの情報をシェアする
このほかにも、Google カレンダー や Gmail / ドライブの情報も検索に加えることができます。Google ドライブにあるファイルに基づいて生成 AI のアドバイスを受けるシナリオについて試してみましょう。
Google ドライブなどのアプリを連携するには、アプリの連携が必要です。Claude トップページのチャット欄右下に、「アプリを連携」というボタンがあります。これをクリックしましょう。
クリックすると、連携できるサービスの一覧が表示されます。今回は「Google Drive」をクリックしましょう。
Google アカウントでのログインや連携の設定が指示されますので、画面の表示に従って進めましょう。Claude のページに戻ってこれれば連携成功です。上のスクリーンショットのように、「アプリを連携」ボタンをクリックした際に、Google Drive のボタンが「切断する」になっていれば、連携が完了しています。
連携が完了したら、早速会話に使っていきましょう。チャット欄下部の[ + ]アイコンをクリックすると、Claude に読ませるファイルを追加できます。ここに Google Drive からのファイルインポートができるボタンが追加されています。
クリックすると、連携した Google Drive で最近開いたファイルの一覧と、検索フォームが表示されています。「Google Drive を検索」と書かれたフィールドをクリックして、読ませたいファイルを探しましょう。ファイルをクリックすると、追加完了です。
添付が完了したら、チャットで次のような指示を送信してみましょう。
添付ファイルについて、内容を要約してください。
時々読み込みエラーが出ることがありますが、成功すれば添付したドキュメントについて要約してくれます。この機能を使うことで、原稿のレビューやブラッシュアップ、企画・提案書の内容の確認や概要把握などが簡単に行えるようになります。
また、先ほどの「ウェブ検索」も組み合わせることで、追加の情報を調査させることも可能です。
例えばプラグインのエラー対応などを行った後に、作業内容を報告するために Google Docs にレポートした場面を想像してください。他の類似プラグインでも同様の問題が発生するか不安になった時は、この Docs を Claude チャットに添付し、「これ以外の類似プラグインでも、同様の対応でOKか調査して。」のように質問します。すると Claude が検索キーワードを何種類か考えて調査し、対応が必要かどうかなどをレポートしてくれます。
この他にも、「CloudFront 以外の CDN サービス、例えば Cloudflare を使っているときは、どう対応すれば良いか調べて教えてください。」のような他のサービスでの応用について調べさせることもできます。
このように、ツールを組み合わせることで、人間が複数のウィンドウやタブを開いて調査・レポートしていた作業を簡単に進めることができるようになります。
ツールを利用する際の注意点
ツール機能を利用すると、普段よりも早く文字数の制限によるエラーが発生することがあります。これは人間の見えないところでトークン消費が発生してしまい、通常よりも会話のターン数やテキスト生成量が限定されるためです。具体的には、ツールによって取得した情報が、内部的に生成 AI に送信する文字列へ追加されていることが原因です。取得する情報が多すぎると、回答を生成する前にトークン制限へ到達してしまうこともあります。
ある程度すでに情報が揃っている場合や、具体的なタスクが決まっている場合には、ツール機能をオフにして寄り道をさせないようにしましょう。
ワークショップ2: MCP を利用して、 Backlog の情報も活用する
ここからは、 Claude が公式で提供していないサービスと連携させる方法について体験していきましょう。Model Context Protocol(MCP)という生成 AI エージェントがデータ連携などに利用する接続方法(プロトコル)を利用して、任意のサービスに保存されたデータなどを生成 AI チャットに取り込んだり、生成 AI チャットからデータを送信したりできるようになります。
MCPを利用して、Backlogの情報にアクセスする
今回のワークショップでは、 Backlog と Claude を接続させてみましょう。これによってタスクの検索や取得、ウェブ検索ツールなどと連携させた深掘り調査などが簡単になります。
準備-1: MCP設定ファイルを開く
まずは MCP をアプリに登録しましょう。 Claude Desktop アプリを起動します。 Web 版は 2025/05 時点で未対応のため、必ずデスクトップ版を起動してください。
デスクトップアプリを起動した直後、画面左上にあるリンゴのアイコン右側に「Claude」メニューが表示されます。これを選択して、「設定」を開きましょう。
Claude Desktop の設定画面が表示されます。「開発者」タブを選択すると、現在アプリで利用している MCP サーバーの一覧が表示されます。新しく追加するには、画面下部にある「構成を編集」をクリックしましょう。
Finder が起動しclaude_desktop_config.json
というファイルが選択された状態になっています。このファイルを直接編集することで、 MCP サーバーを設定できます。
claude_desktop_config.json
を右クリックして、「このアプリケーションで開く > テキストエディット」を選びましょう。 Cursor / VS Code などのエディタアプリを持っている方は、そちらでも問題ありません。
テキストエディットアプリで JSON ファイルが表示されれば、準備完了です。
ファイルが見つからない場合は、「ターミナル」アプリを開いて、以下の1行をペーストします。その後[Enter]キーを押して実行すれば開きます。
open -b com.apple.Textedit ~/Library/Application\ Support/Claude/claude_desktop_config.json
Cursor の場合
Cursor の場合も、設定方法は似ています。 Cursor アプリを開いた状態で、最上部のメニューから「Cursor > Preferences > Cursor Settings」を選びましょう。
Cursor の設定ページが開きます。メニューに「 MCP 」という項目がありますので、クリックしましょう。こちらも設定中の MCP サーバーが一覧表示されます。ここで青色の「Add new global MCP server 」をクリックすると、設定ファイルが開きます。
こちらも JSON ファイルが開きますので、このファイル上で設定を進めましょう。
準備-2: Backlog MCPの情報をコピーアンドペーストする
開いた JSON ファイルの中身を次のように書き換えましょう。内容をコピー & ペーストして、中身を書き換えてしまいます。
{
"mcpServers": {
"backlog": {
"command": "docker",
"args": [
"run",
"-i",
"--rm",
"-e", "BACKLOG_DOMAIN",
"-e", "BACKLOG_API_KEY",
"ghcr.io/nulab/backlog-mcp-server"
],
"env": {
"BACKLOG_DOMAIN": "your-domain.backlog.com",
"BACKLOG_API_KEY": "your-api-key"
}
}
}
}
もしすでに設定が書かれている場合は、次の例を参考に”mcpServers”の次の行に貼り付けるようにしてください。
{
"mcpServers": {
"backlog": {
"command": "docker",
"args": [
"run",
"-i",
"--rm",
"-e", "BACKLOG_DOMAIN",
"-e", "BACKLOG_API_KEY",
"ghcr.io/nulab/backlog-mcp-server"
],
"env": {
"BACKLOG_DOMAIN": "your-domain.backlog.com",
"BACKLOG_API_KEY": "your-api-key"
}
},
"playwright": {
"command": "npx",
"args": [
"@playwright/mcp@latest",
"--headless"
]
}
}
}
一旦変更を保存しましょう。上部メニューの「保存」をクリックします。
この後、 Backlog の情報にアクセスするための API キーを取得して設定を行います。
準備-3: Backlog APIキーを取得する
まずは Backlog のデータにアクセスするため、API キーを取得しましょう。
Backlog ダッシュボードの右上にある、自分のアイコンをクリックしましょう。メニューが表示されますので、「個人設定」をクリックします。
個人設定ページの左側にメニューが表示されます。ここで「API」を選択してください。
APIのページでは、新しい API キーの発行や作成済みの API キーの管理ができます。今回はワークショップ用の API として、「メモ」に「Backlog MCP」と入力しておきましょう。「登録」ボタンをクリックすると、API キーが発行されます。
API キーの発行に成功すると、「登録された API キー」に新しい API キーが表示されます。「コピー」列にあるアイコンをクリックして、 API キーをコピーしましょう。
先ほど編集したJSONファイルからBACKLOG_API_KEY
を探してください。右側にある"your-api-key"
の中にコピーした API キーをペーストしましょう。この時、ペーストした API キー”
で囲まれている状態であるかをチェックしましょう。
最後にBACKLOG_DOMAIN
の右側にある"your-domain.backlog.com"
を"megumilog.backlog.jp"
に書き換えます。下の例のような形になっていれば、ファイルを保存しましょう。
"env": {
"BACKLOG_DOMAIN": "megumilog.backlog.jp",
"BACKLOG_API_KEY": "ABCDEFGHIJKLMNOP"
}
準備-4: Claude Desktop を再起動する
最後に登録した MCP サーバーを読み込みさせましょう。2025/05 時点では、Claude Desktop はアプリの再起動が必要です。アプリを終了させて、起動しなおしましょう。
MCP サーバーの登録に成功していれば、 Google Drive や検索ツールを設定した場所に、「backlog」が追加されています。
トラブルシューティング: JSON ファイルに入力ミスがある場合
以下のようなエラーが出ている場合、ファイルの入力ミスが発生しています。手順を確認して、コピーアンドペーストをやり直しましょう。
起動できない時は、JSONファイルのフォーマットにミスがあります”
が抜けていないかなどをチェックしましょう。
アプリ起動後にエラーが出る時は、 API キーが正しくコピー & ペーストできていない可能性が高いです。
上記の2つのようなエラーが出ずに、 Claude Desktop が起動すれば、セットアップ成功です。
Backlog MCP の基本的な使い方
Backlog MCP は課題や Wiki の検索だけでなく、チケットの作成など 40 種類のアクションをサポートしています。
今回のワークショップでは、試す場面の多いと思われる3つのアクションに絞って紹介します。
- Backlog チケットを検索して、レポートを生成する
- 過去のタスク・対応履歴から、必要な情報を抽出する
- チケットの内容に基づいた調査を行う
Backlog チケットを検索して、レポートを生成する
最もシンプルな使い方は、「タスクの確認」です。チャットに「Backlogを調べて、今週の私が優先してやるべきタスクを教えて」を聞いてみましょう。入力された指示を Claude が確認して、Backlog の MCP サーバーが提供するツールを使ってリクエストに応えようとします。
初めてツールを使う場合や、「一度だけ許可」を選んでいる場合は、下の画像のような確認画面が表示されます。意図しないツールを実行しないための安全装置でもありますので、よほど高頻度で利用するツールでなければ、「一度だけ許可」をクリックし、毎回許可を出すことをお勧めします。コードの中身を把握している場合や、配布元を信頼しても構わないと判断している場合は、許可なしで実行できる選択をしても良いかもしれません。
ツールの利用を許可すると、 Backlog MCP サーバーはまずあなたの情報を取得します。これは API キーに紐づいた情報を取得していると思っておくと良いでしょう。そのあと取得したユーザー情報に基づいてチケットの検索を開始します。Backlog から情報を収集し終わると、レポートを生成してくれます。
生成 AI が依頼されたタスク(プロンプト)を完了させるための作業を自分で計画して作業します。そのため、場合によっては、チケットを検索したあとに詳細を確認するなども自律的に実行していきます。もしこの時点で「想定外の作業を始めているなー」と思った場合は、[ esc キー ]やキャンセルボタンをクリックして、タスクを中断させることも検討しましょう。
一度取得したデータは、会話を長引かせたりチャットのセッションを新しくしない限りは、大体記憶してくれています。そのため、「まとめて作業できるものはある?」や「優先順を見直すべき?」のようなレポート内容に基づいた相談が可能です。
*画像はダミーのタスクです
優先順位の提案もしてくれます。指示を出す際に、要望や前提条件があれば、それも追加すると良いでしょう。
*画像はダミーのタスクです
チケットの内容に基づいた調査を行う
チケットを指定して具体的な作業や提案をリクエストすることもできます。例えば「Backlogの PRJ-12 チケットを確認して。このチケットのタスクリストを作成してください。」のように指示してみましょう。
チャットの出力結果は、 Markdown 形式でコピーできます。 Claude の返答右下にクリップボードのアイコンがありますので、クリックしましょう。あとはタスク管理ツールや GitHub Issue などにペーストすれば OK です。
応用編として、「ウェブ検索」ツールをオンにすることで、課題の内容に関連した情報収集もできるようになります。開発系のチケットであれば、**「このタスクを実現するために考慮すべき要件について、ウェブを検索して提案してください」**や「これを実装するための設計について検討してください」などと伝えると良いでしょう。AWS や Stripe などは、ドキュメント検索の MCP を提供しています。これらと組み合わせることで、より具体的な設計や要件定義が可能になります。
営業や顧客サポートにおいても、「このクライアントについて、背景を調べて」や「この会社のビジネスについて調べてください。営業提案できそうなトピックやニュースがあれば教えて」のように指示することで、タスクをよりスムーズに進めることができます。
過去のタスク・対応履歴から、必要な情報を抽出する
生成 AI と Backlog MCP が質問や指示に一致する過去のチケットを検索して情報を整理してくれます。
例えば問い合わせ頻度が相対的に低いプロダクトについて、顧客から相談された場面をイメージしましょう。Claude Desktop のチャット欄に、次のような質問を入力します。
XX CMS についての問い合わせがあった。過去にどんな回答をしているか、過去1年のBacklogチケットを検索して教えてください。
検索系はアプリがクラッシュすることもあるのですが、成功すると下の画像のようにプロジェクトを横断した検索を実行してくれます。(余談ですが、 Claude Desktop より Cursor の方がクラッシュ率が低いです。両方持っている方は、クラッシュに耐えれない時は Cursor を使うといいかもしれません)
チケットを調査させた後で、「この情報を元に、顧客に説明する文章を作って」のように書いてみましょう。すると必要に応じて Web サイトを検索した上で文章の提案をしてくれます。
Backlog MCP 活用 Tips とトラブルシューティング
Project IDや課題キーを活用しよう
Project IDを入れると誤爆率が減る。[プロジェクト設定]ページに行くとURLについてるのでそれをコピペしましょう。
projectId=123456789にあるissue key "TEST-632"を読んでください。keyは文字列ですので、間違えないように。このチケットにある要望に対して、要件を整理して
利用するツールを制限しよう
Backlog MCP をはじめとする、企業が公式で提供する MCP サーバーは、非常に多くの機能を提供します。様々な使い方ができる反面、指示内容によっては明後日の方向に調査を開始することもあります。例えば、「 Backlog の課題にある内容を調べて」と伝えたにもかかわらず、 Wiki やスペース・プロジェクトについて調べ始めることなどがあります。このようなケースを制御するには、Claude Desktop で利用できるツールを指定する必要があります。
まずは Claude Desktop のチャット欄から、ツールを選択するアイコンボタンをクリックしましょう。利用できる MCP サーバーの一覧が表示されます。ここでオンオフを設定したいツールを選びましょう。
選択した MCP サーバーで利用できるツールのリストが表示されます。利用したいツールの数が5個もない場合は、一旦「すべてのツールを無効化」をクリックしましょう。これですべてのツールが無効化されます。その後、利用したいツールをクリックして、それぞれ有効化します。
この変更は新しいチャットを開いても適用されます。そのため、ツールを一時的に変更したい場合は、後で元に戻すことを忘れないようにしましょう。
リサーチ(Beta)ほか高機能オプションの使いすぎに注意
Claude や Cursor にはリサーチやハイスペックモデルを利用できるオプション機能があります。これらは非常に強力なツールですが、その分利用可能枠を大幅に消費します。生成 AI サービスは、時間 / 日 / 月などの単位で利用枠が設けられています。そのため、必要のない場面で高機能オプションを利用すると、利用制限が発生してその後の作業に支障が出るリスクがあります。複雑なタスクや調査をやる時以外は、なるべく基本機能や利用枠消費の少ないツールを使うようにしましょう。
Claudeアプリが壊れてします
desktopアプリ、実はまだベータ版です。そのためアプリのクラッシュは稀によくあります。F5キーでリロードするか、アプリを再起動しましょう。何回やっても落ちる時は、プロンプトを変えるか時間をおいてやることをお勧めします。
Next step: AI による DX
MCPを活用する際に気をつけたいのは、AIが自ら「どのツールを使うか」を判断するため、細かい制御が難しい点です。細部までマイクロマネジメントしたいワークフローであれば、AIよりもコードやシステムとして実装した方が安定性が増すでしょう。
一方で、大まかな方向性や進め方は決まっているものの、状況に応じた判断が必要なケースには生成AIが適しています。まずは Claude Desktop や Cursor に MCP を設定して手元でプロトタイピングを行い、「これは社内で広げられそうだ」「顧客に提案できそうだ」と感じたら、Dify などのツールでエージェントフローを作成することをお勧めします。
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