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AWS MCPを使って、アプリケーションのインフラをコード化しよう

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近年のクラウドインフラ管理では「Infrastructure as Code (IaC)」が標準的なアプローチとなっています。AWSにおいては、AWS CDK(Cloud Development Kit)がその代表的なツールの一つです。しかし、CDKやIaCの概念に馴染みがない開発者にとって、そのハードルは決して低くありません。

そこで注目したいのが、AWS MCP Servers です。これを利用することで、ClaudeやCursor / Cline / Amazon Qなどで自然言語によるAWSインフラの設計が可能になります。

準備:MCPを設定しよう

まずは、MCPを使うための環境を整えましょう。今回はCDKサーバーを設定します。

https://awslabs.github.io/mcp/servers/cdk-mcp-server/

1. uvツールのインストール

MCPはPythonパッケージマネージャーの「uv」を使用します。まずはこちらをインストールします。

curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
source $HOME/.local/bin/env

インストールが完了したら、バージョンを確認してみましょう:

uv --version
# 出力例: uv 0.6.13 (a0f5c7250 2025-04-07)

2. Python環境の準備

MCPが要求するPythonバージョンをインストールします:

uv python install 3.10
# 出力例: Installed Python 3.10.16 in 1.53s
#         + cpython-3.10.16-macos-aarch64-none

3. Claude Desktopの設定

Claude DesktopでMCPを利用するには、設定ファイルを編集する必要があります。claude_desktop_config.jsonに以下の設定を追加します:

{
  "mcpServers": {
    "playwright": {
        "command": "npx",
        "args": [
          "@playwright/mcp@latest",
          "--headless"
        ]
      },
    "awslabs.cdk-mcp-server": {
      "command": "uvx",
      "args": ["awslabs.cdk-mcp-server@latest"],
      "env": {
        "FASTMCP_LOG_LEVEL": "ERROR"
      },
      "disabled": false,
      "autoApprove": []
    }
  }
}

もしClaude Desktopでエラーが発生した場合は、commanduvxを絶対パスに変更してみましょう。絶対パスは以下のような方法で取得できます。

% which uvx
/Users/dc-okamotohidetaka/.local/bin/uvx

エラーの詳細を調査したい場合は、以下のコマンドを使うことでログを追いかけることができます。

tail -f ~/Library/Logs/Claude/mcp-server-awslabs.cdk-mcp-server.log

MCPを使ってインフラをコード化しよう

MCP設定が完了したら、実際にClaudeと対話しながらインフラをコード化していきましょう。例として、「Stripeの決済失敗イベントをEventBridgeで受信し、Slackに通知するCDK」を作成していきます。

1. 構想を伝える

まずは作りたいインフラの構想をClaudeに伝えます:

Stripeの決済失敗イベントをEventBridgeで受信し、Slackに通知するCDKを作成したい

2. CDKスタックの生成

ClaudeにCDKを作りたいと指示を出すと、MCPを利用してCDKの実装やセットアップガイドなどがつくられ始めます。

今回はAWSのCDK MCPだけを使いましたので、生成結果はClaudeのアーティファクトにまとまっています。しかしここにClaude CodeのMCPを追加したり、CursorやCline / Roo CodeのMCPに登録した場合は、これらのコードをそのままファイルに保存してくれます。

このようにMCPを活用することで、作りたいアプリケーションを実装するためのAWSリソースの定義を簡単に行うことができます。PoCの実装だけでなく、AWSがリリースした新しい機能を理解するためにデモアプリを作ってもらうなどの用途でも、このMCPサーバーは活用できそうです。

まとめ

AWS MCPを活用することで、AWSインフラのコード化が格段に容易になります。CDKやIaCの経験が浅い開発者でも、AIアシスタントの手助けを借りながら、高品質なインフラ構成を実現できるようになります。

AWSのMCPはCDK以外にも複数提供されています。これをきっかけにぜひMCPを使った開発の効率化にチャレンジしてみてください。

https://awslabs.github.io/mcp/


参考リンク:

デジタルキューブ

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