AWS設計プロンプト

2025/03/12に公開
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シンプルかつ網羅的なAWS設計を生成するAIプロンプトの核心は:

構造化された出力フォーマット:設計書の章立てと各セクションの説明内容を明確に指定
具体的なパラメータ要求:抽象的な説明ではなく、実装に使える具体的な設定値を求める
選定理由の明確化:「なぜその選択をしたのか」の説明を求める
代替案との比較:検討した代替オプションとの比較を含める
Well-Architectedの原則適用:AWSのベストプラクティスに基づく設計を促す

このアプローチを活用すれば、AIの力を借りつつも、実装に直結する高品質なAWS設計書を効率的に作成できます。何より、設計者の時間を節約しながらも、その専門知識と判断を最大限に活かせるところに大きな価値があります。

※以下を全量使用すると量が多いので、該当箇所のみの抜粋を推奨

以下の要件に基づいて、詳細かつ実装可能なAWSアーキテクチャを設計してください。各セクションでは、選定理由、パラメータ設定の根拠、代替案との比較、制約条件への対応方法を必ず詳細に説明してください。

【システム概要】
{システムの目的と概要 - 例: クラウドネイティブなeコマースプラットフォームで、商品カタログ管理、注文処理、支払い処理、顧客管理機能を提供する}
{想定ユーザー数・アクセス数 - 例: 月間アクティブユーザー10万人、ピーク時1000リクエスト/秒、平常時100リクエスト/秒}
{データ処理量と成長予測 - 例: 現在のデータ量は50GB、年間50%の成長率を予測}

【ビジネス要件】
{システムが満たすべきビジネス要件 - 例: 24時間365日の可用性、モバイルファースト設計、決済処理の安全性確保、将来的な海外展開}
{SLA要件 - 例: 99.9%の可用性(月間ダウンタイム43分以内)、ピーク時のレスポンスタイム1秒以内}
{将来の拡張計画 - 例: 1年後にB2B機能の追加、2年後に海外5カ国へのサービス展開}

【非機能要件】
- 可用性要件:{例: 99.95%の可用性(年間ダウンタイム4時間以内)、計画メンテナンス含む}
- スケーラビリティ要件:{例: セール時に通常の5倍のトラフィック(5000リクエスト/秒)に対応、年間30%の成長対応}
- パフォーマンス要件:{例: API応答時間200ms以内、画像読み込み1秒以内、検索応答0.5秒以内}
- セキュリティ要件:{例: PCI DSS準拠、個人情報保護法対応、多要素認証、すべての通信をTLS 1.2以上で暗号化}
- 運用要件:{例: 24時間365日の監視体制、障害検知から15分以内のアラート、毎月2時間のメンテナンスウィンドウ}
- 回復要件:{例: RPO 1時間(1時間分のデータ損失許容)、RTO 4時間(4時間以内の復旧)}

【技術的制約】
{既存システムとの統合要件 - 例: オンプレミスのSAP ERPとのリアルタイム連携、レガシーOracleデータベースからの移行}
{利用可能な技術スタック・開発言語 - 例: バックエンド(Node.js, Java)、フロントエンド(React)、DevOpsツール(GitHub Actions, Terraform)}
{チームのAWS技術スキルレベル - 例: アーキテクト1名(AWS認定ソリューションアーキテクト)、開発者5名(AWS基礎知識あり)}
{AWSアカウント構成 - 例: 本番/開発/テスト環境を別アカウントで管理、AWS Organizationsで一元管理}

【予算制約】
{初期構築予算 - 例: 初期構築費500万円以内}
{月間運用予算 - 例: 月額運用コスト30万円以内、年間で見直し}
{コスト最適化の優先度 - 例: コストよりも可用性・セキュリティを優先するが、無駄な支出は避ける}

【出力形式】
提案するアーキテクチャは、各セクションで最低500-800単語程度の詳細な説明と具体的なパラメータ、コンフィグレーション例を含めてください。AWS Well-Architected Frameworkの5つの柱に沿った分析を盛り込み、各サービスの選定理由と代替案との比較を詳細に説明してください。

1. エグゼクティブサマリー(300-500単語)
   - 設計方針と重要ポイントの要約
   - システム全体像の概略図(テキスト表現)
   - AWS Well-Architected Frameworkの5つの柱に基づく評価のサマリー

2. アーキテクチャ概要(800-1000単語)
   - 全体アーキテクチャの詳細説明と論理構成図(テキスト表現)
   - 主要AWS構成要素のリストと各要素の役割・相互関係
   - リージョン選択の理由:
     * 選定したリージョンとその根拠(レイテンシ、コスト、コンプライアンス等)
     * 検討した代替リージョンと選定しなかった理由
     * マルチAZ構成の詳細と耐障害性の分析
     * マルチリージョン構成の採用/不採用の根拠
   - 主要データフローの詳細説明(ユーザーリクエストから応答までの流れ)
   - ビジネス要件と非機能要件の充足方法
   - システム境界と外部接続点の定義

3. AWSサービス選定詳細(各サブセクションで500-800単語、具体的パラメータと設定値を含む)
   
   3.1 コンピューティングサービス
   - 採用したコンピューティングサービス(EC2/ECS/EKS/Lambda等)の詳細とその選定理由
     * サービスのユースケース別詳細比較(表形式で)
     * 検討した代替サービスとその評価
     * 選定サービスがビジネス要件をどう満たすかの説明
   - EC2の場合:
     * インスタンスタイプとファミリーの選定理由(例:c5.2xlarge, m5.xlarge等)
     * vCPU数、メモリサイズ、ネットワークパフォーマンス、ストレージ設定の根拠
     * AMI選択(Amazon Linux 2, Ubuntu等)とその理由
     * EC2購入オプション(オンデマンド/リザーブド/スポット)の選定と割合
     * ユーザーデータスクリプトの概要(初期設定)
   - コンテナサービス(ECS/EKS)の場合:
     * オーケストレーションサービスの選定理由
     * タスク定義/Pod構成の詳細
     * サービス構成と配置戦略
     * コンテナインスタンスタイプとサイジング
     * Fargateとセルフマネージドの比較検討結果
   - Lambda関数の場合:
     * メモリサイズとタイムアウト設定の根拠(128MB-10GB、最大タイムアウト15分)
     * 実行ランタイム選択理由
     * トリガー設定とイベントソース詳細
     * 同時実行数の設定と制限の分析
     * コールドスタート対策
   - Auto Scaling設定:
     * スケーリングポリシー詳細(ターゲット追跡/ステップスケーリング/シンプル)
     * スケールアウト/インのしきい値と根拠(例:CPU使用率70%超過で5分間継続)
     * クールダウン期間設定と根拠
     * 最小/最大/希望キャパシティの根拠
     * スケジュールベースのスケーリング設定(該当する場合)
   - コンピューティングリソースの冗長性設計:
     * AZ間分散手法と設定
     * フェイルオーバーメカニズム
     * ヘルスチェック設定と根拠
   
   3.2 ネットワーク設計
   - VPC設計の詳細:
     * CIDR設計と算出根拠(例:10.0.0.0/16の選定理由)
     * サブネット設計と配置戦略(パブリック/プライベート)
     * サブネットCIDRのサイジング計算
     * AZ間の分散方針
     * 将来の拡張性を考慮したIP空間の予約
   - インターネット接続設計:
     * インターネットゲートウェイ設定
     * NAT Gateway/インスタンス設計と数量・配置の根拠
     * Elastic IP割り当て戦略
   - ルーティング設計:
     * ルートテーブル設計の詳細
     * サブネット関連付けの方針
     * デフォルトルートの設定と根拠
   - セキュリティ設計:
     * セキュリティグループルール詳細(表形式で、各ルールの根拠を含む)
     * NACLルール詳細(表形式で、許可/拒否の根拠を含む)
     * 境界保護メカニズム
   - 高度なネットワーク機能(該当する場合):
     * Transit Gatewayの設計と接続パターン
     * VPC Peeringの設計と接続マトリクス
     * Direct Connect/VPNの設計と帯域計算
     * Route 53の詳細設計(ルーティングポリシーと根拠)
     * CloudFrontの設計(オリジン設定、キャッシュ動作設計、セキュリティ設定)
   - ネットワークパフォーマンス最適化:
     * Enhanced Networking有効化の判断
     * Placement Group戦略
     * ネットワークACL設計とパフォーマンスへの影響分析
     * MTU設定と最適化
   
   3.3 ストレージサービス
   - データ分類と保存要件の分析:
     * データタイプ別の容量予測と成長計算
     * データライフサイクル(作成、読み取り頻度、保存期間、削除)の分析
     * ストレージ耐久性と可用性の要件分析
   - オブジェクトストレージ(S3)設計:
     * バケット命名規則とポリシー
     * ストレージクラス選定(Standard/IA/Glacier等)とライフサイクルポリシー詳細
     * S3バージョニング設定の判断と根拠
     * クロスリージョンレプリケーション設計(該当する場合)
     * S3イベント通知設計(Lambda/SQS/SNS統合)
     * S3パフォーマンス最適化戦略(パーティショニング、並列化)
   - ブロックストレージ(EBS)設計:
     * ボリュームタイプ選定(gp3, io2, st1等)と選定根拠
     * サイジング計算(IOPS、スループット、容量)
     * スナップショット戦略と自動化設計
     * EBSの暗号化設計
     * マルチアタッチ対応の検討(該当する場合)
   - ファイルストレージ(EFS/FSx)設計:
     * ファイルシステムタイプの選定と根拠
     * パフォーマンスモードと帯域幅モードの設定
     * マウントポイント設計
     * スループット/IOPS設計と計算根拠
     * バックアップ戦略の詳細
   - データ転送戦略:
     * データ移行/インポート方法の設計
     * 大容量データ転送オプション(Snowball等)の検討結果
     * アップロード/ダウンロードパフォーマンス最適化
   - バックアップ戦略の詳細設計:
     * AWS Backup設定詳細
     * バックアッププラン、スケジュール、保持期間の設定と根拠
     * コールドバックアップvs温バックアップの設計判断
     * バックアップ間隔とRPO達成の検証
   
   3.4 データベースサービス
   - データモデルとワークロード分析:
     * データ種類(リレーショナル/NoSQL/時系列等)の特定と要件
     * トランザクション要件の分析
     * データボリュームとアクセスパターンの予測
     * 読み取り/書き込み比率の分析
   - データベースエンジン選択:
     * 選定したデータベースサービス(RDS/Aurora/DynamoDB等)とその選定理由
     * 検討した代替サービスとその評価
     * 選定サービスがワークロードにどう適合するかの説明
   - RDS/Aurora設計(該当する場合):
     * エンジン選択の詳細(MySQL/PostgreSQL/SQL Server等)と根拠
     * インスタンスクラス選択(db.m5.large等)とサイジング計算
     * ストレージタイプと容量設計
     * マルチAZ構成とリードレプリカ構成の設計
     * バックアップ/スナップショット戦略
     * パラメータグループ設定の最適化ポイント(接続数、バッファサイズ等)
     * メンテナンスウィンドウ設定
   - DynamoDB設計(該当する場合):
     * テーブル設計とキースキーマ(パーティションキー/ソートキー)
     * プロビジョンドキャパシティの計算根拠(RCU/WCU)
     * オンデマンドキャパシティの適用判断
     * GSI/LSIの設計と使用目的
     * DAX(DynamoDB Accelerator)の導入判断
     * TTL設定と自動データ削除戦略
   - その他のデータベースサービス(該当する場合):
     * ElastiCache設計(Redis/Memcached)と構成
     * RedShift設計(ノードタイプ、クラスターサイジング)
     * Neptune/Timestream/Keyspaces等の設計詳細
   - データベースアクセス設計:
     * 接続プーリング設計と最適化
     * 認証メカニズム(IAM認証/パスワード)
     * 暗号化設計(保存時/転送時)
     * ネットワークアクセス制御
   - データベースのバックアップとDR:
     * バックアップ戦略の詳細
     * ポイントインタイムリカバリ(PITR)の設定
     * クロスリージョンレプリケーション設計(該当する場合)
     * フェイルオーバー自動化と手動フェイルオーバープロセス
   
   3.5 アプリケーションサービス
   - ロードバランサー設計:
     * ロードバランサータイプ(ALB/NLB/GLB)の選定理由
     * リスナー/ターゲットグループ詳細設計
     * ヘルスチェック設定と閾値(間隔、タイムアウト、成功基準)
     * スティッキーセッション設定(必要な場合)
     * SSL/TLS証明書管理とACM連携
     * WAFとの統合設計(該当する場合)
   - CDN設計(CloudFront):
     * ディストリビューション設定の詳細
     * オリジンアクセスアイデンティティ/コントロール設定
     * キャッシュ動作設定(TTL、圧縮、クエリ文字列転送等)
     * エッジロケーション戦略
     * カスタムエラーページの設計
     * Lambdaエッジ/CloudFrontFunctions活用戦略
   - API設計(API Gateway/AppSync):
     * APIタイプ(REST/HTTP/WebSocket/GraphQL)の選定と根拠
     * リソース設計とメソッド設定
     * 認証・認可メカニズム(Cognito/IAM/API Key/JWT)
     * スロットリング設定とクォータ管理
     * ステージ設計と環境管理
     * APIキャッシュ設定
   - メッセージングサービス設計:
     * サービス選定(SQS/SNS/Kinesis/EventBridge)と理由
     * キュー設計(標準/FIFO)と属性設定
     * リテンション期間と可視性タイムアウト設定
     * デッドレターキュー設計
     * スループット計算と最適化
     * トピック/サブスクリプション設計(SNS)
   - キャッシュ戦略:
     * ElastiCache設計(Redis/Memcached)とノードタイプ選定
     * シャーディング/レプリケーション設計
     * メモリ割り当てと接続プール設定
     * キャッシュ無効化戦略
   - サーバーレスアーキテクチャ:
     * イベント駆動型設計の詳細
     * Step Functions状態マシン設計
     * API Gateway-Lambda統合設計
     * イベントソースマッピング詳細
   
   3.6 開発者ツール
   - CI/CD設計:
     * パイプライン設計(CodePipeline/GitHub Actions等)
     * ビルド設定(CodeBuild)とランタイム環境
     * デプロイ設定(CodeDeploy)と方式
     * ソースコード管理(CodeCommit/GitHub)
     * アーティファクト管理とS3統合
   - IaC(Infrastructure as Code)設計:
     * IaCツール選定(CloudFormation/CDK/Terraform)と根拠
     * モジュール設計とベストプラクティス
     * 環境別テンプレート戦略
     * パラメータ/シークレット管理
     * スタック依存関係の管理
   - 環境管理:
     * AWS Organizations設計と構成
     * アカウント戦略とセキュリティ境界
     * 環境分離(開発/テスト/本番)の詳細設計
     * リソース命名規則とタグ付け戦略

4. セキュリティ設計(800-1000単語)
   - 全体的なセキュリティアーキテクチャ:
     * 多層防御設計の詳細
     * セキュリティの責任共有モデルの実装方法
     * コンプライアンス要件への対応策
   - IAM設計:
     * 認証方式(IAMユーザー/ロール/フェデレーション)と選定理由
     * 最小権限原則の実装方法と詳細なポリシー例
     * 権限境界の設計
     * 一時的な認証情報の利用方針
     * クロスアカウントアクセス設計
   - データ保護:
     * 保管中データの暗号化方式(KMS/CloudHSM)と設定
     * 転送中データの暗号化設計(TLS設定詳細)
     * キー管理戦略(ローテーション、アクセス制御)
     * 機密データ処理フロー
   - ネットワークセキュリティ:
     * 境界保護メカニズム
     * WAF設定詳細(ルールグループ、マネージドルール)
     * Shield Advanced適用判断
     * GuardDuty設定と脅威検知戦略
     * VPCエンドポイント設計と理由
   - 監視・検出:
     * CloudTrail設定詳細(マルチリージョン、データイベント等)
     * Config設定とルール適用
     * Security Hub統合と設定
     * Macie/Detective適用の判断
   - インシデント対応:
     * セキュリティインシデント対応プロセス設計
     * 自動修復メカニズム設計
     * フォレンジック対応策
   - コンプライアンス:
     * AWS Artifact活用方針
     * コンプライアンス証跡の作成・管理方法
     * 監査対応の自動化戦略

5. 高可用性とDR設計(800-1000単語)
   - 可用性設計の基本方針:
     * 単一障害点の排除方法の詳細
     * ティア別の可用性設計(フロントエンド/バックエンド/データ層)
   - AZ障害対策:
     * マルチAZ構成の詳細と冗長性設計
     * 各コンポーネントのAZ分散設計と設定
     * AZ障害時の自動フェイルオーバーメカニズム詳細
   - リージョン障害対策:
     * マルチリージョン設計(該当する場合)
     * クロスリージョンレプリケーション設定
     * リージョン間のデータ同期メカニズム
     * グローバルサービス設計(Route 53/CloudFront)
   - 災害復旧(DR)戦略:
     * DR手法の選択(Pilot Light/Warm Standby/Multi-Site)と根拠
     * RPO/RTO達成のための実装詳細
     * データバックアップとリカバリプロセス
     * DR環境の環境同期メカニズム
   - フェイルオーバー自動化:
     * ヘルスチェック設計(間隔、閾値、タイムアウト)
     * 自動フェイルオーバートリガー設定
     * ヘルスチェックの多階層設計
     * フェイルバックプロセスの設計
   - 可用性テスト:
     * カオスエンジニアリング戦略
     * 障害注入テストの設計
     * DR演習計画と実施方法

6. スケーラビリティ設計(800-1000単語)
   - スケーラビリティの基本方針:
     * 水平/垂直スケーリング戦略の詳細
     * コンポーネント別のスケーリング方針
     * スケーラビリティボトルネックの分析と対策
   - 自動スケーリング設計:
     * 各コンポーネントのAuto Scaling設定詳細
     * スケーリングポリシーの詳細(メトリクス種類、閾値、評価期間)
     * 予測スケーリングの設計(該当する場合)
     * ウォームプールの設計と活用(該当する場合)
   - データベースのスケーラビリティ:
     * 読み取りスケーリング戦略(リードレプリカ、キャッシュ)
     * 書き込みスケーリング戦略(シャーディング、パーティショニング)
     * 接続プーリングの設計と最適化
   - ネットワークスケーラビリティ:
     * 帯域幅計画と成長予測
     * スケーラブルなネットワーク設計パターン
   - マイクロサービス/分散システム設計(該当する場合):
     * サービス分割の原則と設計
     * サービス間通信の設計
     * 非同期処理と並列化の実装
   - 状態管理:
     * ステートフル/ステートレスアーキテクチャの設計
     * セッション管理戦略
     * 分散キャッシュ設計
   - スケーリング制約の管理:
     * AWSサービス制限の管理と引き上げ計画
     * 依存サービスのスケーリング考慮

7. パフォーマンス最適化(700-900単語)
   - パフォーマンス設計の基本方針:
     * パフォーマンス要件と目標値の詳細
     * 主要なパフォーマンスメトリクスとKPI
   - コンピューティング最適化:
     * インスタンスタイプの最適化と選定根拠
     * コンピュートエンジンの最適化設定
     * Graviton/AMD/Intelプロセッサの選択と根拠
   - ストレージ最適化:
     * I/Oパフォーマンス最適化設計
     * ストレージ階層化戦略
     * キャッシュ階層設計
   - データベース最適化:
     * クエリの最適化戦略
     * インデックス設計の詳細
     * 接続プーリング最適化
     * 読み取り/書き込み分離戦略
   - ネットワーク最適化:
     * レイテンシ削減戦略
     * CloudFront/GlobalAccelerator活用
     * Enhanced Networking設定
     * MTU最適化
   - アプリケーション層最適化:
     * キャッシュ戦略の詳細
     * 静的コンテンツ配信最適化
     * API設計とパフォーマンス考慮点
     * バッチ処理の最適化
   - パフォーマンステスト:
     * 負荷テスト設計と実施方法
     * パフォーマンスベンチマーク
     * ボトルネック特定と対策プロセス

8. コスト最適化(700-900単語)
   - コスト設計の基本方針:
     * コスト最適化の優先順位付け
     * コスト配分とタグ付け戦略
   - 詳細コスト見積り:
     * サービス別のコスト計算(AWS料金計算ツール使用)
     * 年間/月間コスト予測と根拠
     * コスト成長予測(トラフィック増加に伴う)
   - インスタンス購入オプション:
     * オンデマンド/リザーブド/スポット/Savings Planの最適な組み合わせ
     * リザーブドインスタンス購入推奨(期間、支払いオプション)
     * スポットインスタンス戦略と中断対策
   - ストレージコスト最適化:
     * S3ストレージクラス選択と移行設定
     * ライフサイクルポリシーの経済的影響
     * EBSボリュームサイジングと種類最適化
   - データ転送コスト最適化:
     * リージョン間転送最適化
     * CloudFront活用による転送コスト削減戦略
     * VPCエンドポイント活用の経済効果
   - リソース最適化:
     * 自動停止/開始スケジュール
     * リソースサイジング最適化
     * 未使用リソース特定と削減戦略
   - コスト監視と制御:
     * AWS Budgets設定詳細
     * コストアラームとしきい値設定
     * Trusted Advisor推奨事項の活用方法

9. 運用設計(700-900単語)
   - 運用設計の基本方針:
     * 運用自動化の範囲と方針
     * 運用手順とプロセス設計
   - モニタリング設計:
     * CloudWatch設定詳細(メトリクス、アラーム、ダッシュボード)
     * カスタムメトリクスの設計
     * ログ管理設計(CloudWatch Logs, OpenSearch)
     * アプリケーションパフォーマンスモニタリング(X-Ray等)
   - アラート設計:
     * アラートしきい値と根拠
     * エスカレーションプロセス詳細
     * アラート通知チャネル(SNS, Chatbot等)
   - インシデント管理:
     * インシデント対応プロセス
     * 問題管理と根本原因分析
     * 復旧手順と自動化
   - 変更管理:
     * 変更管理プロセスと承認フロー
     * 変更ウィンドウと計画
     * ロールバック手順
   - 自動化戦略:
     * Systems Manager自動化設計
     * EventBridgeルール設計
     * Lambdaによる運用自動化
   - キャパシティ管理:
     * リソース使用率監視設計
     * 容量予測と計画プロセス
     * 拡張要件の特定と計画

10. デプロイメント戦略(700-900単語)
    - デプロイの基本方針:
      * リリース頻度と方針
      * 環境管理戦略(開発/テスト/ステージング/本番)
    - CI/CDパイプライン詳細:
      * パイプラインステージと各ステージの目的
      * 自動テスト戦略(単体/統合/負荷テスト)
      * 承認ゲート設計
    - デプロイパターン:
      * ブルー/グリーンデプロイメント設計詳細
      * カナリアリリース設計と割合設定
      * ローリングデプロイメント設計
    - IaCアプローチ:
      * コード構成と管理方法
      * パラメータ化戦略
      * 環境別設定管理
    - デプロイセキュリティ:
      * パイプラインセキュリティコントロール
      * シークレット管理
      * イミュータブルインフラ実装
    - ロールバック戦略:
      * 自動/手動ロールバックトリガー
      * ロールバック手順とテスト方法
      * データ整合性の確保方法

11. 移行計画(既存システムがある場合)(600-800単語)
    - 移行アプローチ:
      * 移行戦略(リホスト/リプラットフォーム/リファクタリング等)の選定と根拠
      * フェーズ分けとマイルストーン
    - データ移行設計:
      * データ移行ツールと方法の詳細
      * データ検証戦略
      * 移行ウィンドウと計画
    - カットオーバー計画:
      * カットオーバーウィンドウと手順
      * ロールバック計画
      * ダウンタイム最小化戦略
    - 移行テスト:
      * テストシナリオと方法
      * ユーザー受け入れテスト計画
      * パフォーマンステスト計画

12. 具体的なIaCコード例(500-700単語)
    - CloudFormation/CDKテンプレートのサンプル:
      * 主要リソース設定のYAML/JSONコード例
      * パラメータ設計例
      * 出力設計例
    - Terraformサンプル(使用する場合):
      * モジュール設計例
      * 変数設計例
      * プロバイダー設定例

13. AWS固有のベストプラクティス適用(600-800単語)
    - Well-Architected Frameworkの分析:
      * 5つの柱ごとの詳細分析とスコア
      * 改善推奨事項と優先順位
    - AWSサービス制限と対策:
      * 主要サービスの制限と計画的な引き上げ手順
      * 制限に対する設計上の考慮
    - AWS Support Plan:
      * 推奨サポートプランと選定理由
      * サポート活用戦略

14. リスクと対策(600-800単語)
    - リスク評価:
      * 主要リスクの詳細評価(影響度と発生確率)
      * リスクマトリクス
    - リスク緩和策:
      * リスク別の具体的な緩和策
      * 残存リスクの評価と対応方針
    - 障害シナリオ:
      * 主要障害シナリオとその対応計画
      * 障害復旧演習計画

アーキテクチャ設計にあたっては、以下の点を重視してください:
- AWSのベストプラクティスに準拠した設計
- AWS Well-Architected Frameworkの5つの柱(運用上の優秀性、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化)に基づく評価
- サービス選定の理由と代替案の検討結果を詳細に説明する
- 各設定値の具体的な数値と選定理由を明確に示す
- 実際の運用を見据えた現実的な設計を提案する
- 各AWSサービスの選定において、なぜそのサービスが最適なのかを競合サービスとの比較を含めて説明する
- すべての重要なパラメータについて具体的な設定値と、その設定値を選んだ理由を説明する

以下、chatgptの出力例

以下に示すアーキテクチャ提案は、AWS Well-Architected Frameworkの5つの柱(運用上の優秀性セキュリティ信頼性パフォーマンス効率コスト最適化)に基づき、ビジネス要件・非機能要件・技術的制約・予算制約を踏まえて詳細に設計しています。すべて日本語で記述し、各セクションの所定の単語数を満たすように解説します。文字数の関係で非常に長大な内容となりますが、順を追ってご覧ください。


1. エグゼクティブサマリー(約400語)

本提案は、ユーザーの食事記録・運動記録・体重・体脂肪などの健康データを取り扱う新規開発のバックエンドシステムをAWS上に構築するためのアーキテクチャ設計です。初年度5万人、3年後20万人規模のユーザー増加が見込まれ、平常時50リクエスト/秒、キャンペーン時は300リクエスト/秒を想定しています。また月間200GBのデータ処理量が年間40%増加し続ける見通しを踏まえ、拡張性と可用性に優れた構成が必須となります。本アーキテクチャは、99.9%以上の可用性とRPO 30分・RTO 2時間を満たすためにマルチAZ構成を基本とし、セキュリティ面では個人情報保護法や医療情報の取り扱いに準拠するための暗号化・アクセス制御を重点的に考慮しています。

AWS Well-Architected Frameworkの観点では、まず運用上の優秀性においてCI/CDパイプラインや監視・ログ管理を整備し、障害時の検知と復旧を迅速化します。セキュリティの面ではKMSやWAF、GuardDutyなどのサービスを適切に活用し、IAMの最小権限設計と暗号化を徹底します。信頼性ではマルチAZ構成やAuto Scalingにより単一障害点を排除し、DR戦略にも対応。パフォーマンス効率に関しては、負荷特性に合わせたスケーリング設計とキャッシュ機構を導入し、300リクエスト/秒への拡張を想定しました。コスト最適化では、インスタンスのリザーブドやSavings Planの活用、S3ライフサイクルポリシーなどを適用して、初年度15万円/月以内を目標としています。

**システム全体像の概略図(テキスト表現)**は以下のようなイメージです。

[ユーザー] --(HTTPS)--> [CloudFront + WAF] --(HTTPS)--> [ALB] 
    -> [EC2 / ECS / Lambda(バックエンドAPI)] -> [RDS/Aurora or DynamoDB] 
    -> [S3(オブジェクトストレージ)]
    -> [ElastiCache(Redis)]
    -> [Lambda(分析処理), Sagemaker(将来のAI拡張)]
    -> [CloudWatch/Logs/Monitoring]
    -> [AWS Backup(バックアップ)]

この構成により、ユーザーのAPIリクエストはまずCDNとWAFによって保護され、ALBを通じてコンピュートレイヤーへ到達します。バックエンドでのデータ処理はRDSあるいはNoSQLのDynamoDBを使って保存し、静的データや大容量ファイルはS3に保管されます。将来的なデータ解析やAI連携も拡張しやすい設計です。

総括すると、本提案は高可用性・高セキュリティ・スケーラブルかつコスト意識の高いアーキテクチャを実現するための包括的な設計であり、今後のユーザー増やサービス拡大に合わせて柔軟に対応できる構成となっています。


2. アーキテクチャ概要(約900語)

本セクションでは、提案するAWS上の論理構成と設計方針を詳細に説明します。

全体アーキテクチャの詳細説明

ユーザーがモバイルアプリまたはウェブアプリを通じて送信するリクエストは、まずAWS CloudFrontにルーティングされます。ここではキャッシュ機能を活用して静的コンテンツ配信を効率化するとともに、DDoS軽減などのセキュリティ機能を一部担います。CloudFrontのオリジンとしてはAWS Application Load Balancer (ALB) を指定し、カスタムドメインとACMで取得したSSL/TLS証明書を適用します。WAFの設定をALBまたはCloudFrontレイヤーに適用している場合、SQLインジェクションや一般的な攻撃パターンを遮断し、より深いセキュリティを実現します。

ALBに到達したリクエストは、ターゲットグループに登録されたAmazon ECS (Fargateモード)上のコンテナあるいはEC2 Auto Scalingグループで稼働するバックエンドアプリケーションへルーティングされます。バックエンドアプリケーションはNode.jsをベースとしたAPIサーバーであり、食事記録・運動記録などのPOST/GET/PUT/DELETE要求を処理します。ユーザーの健康データは、主にAmazon RDS for MySQL/Auroraでリレーショナルデータとして保存し、一部の高速アクセスが必要なセッション情報やランキング、リアルタイム統計などはElastiCache(Redis)でキャッシュします。画像や添付ファイルなどのバイナリデータはAmazon S3に格納し、ユーザーから直接S3へのアップロードが必要な場合はプリサインドURLを用いる形を想定しています。

データ分析の用途では、食事や運動履歴の分析を行うバッチ処理をAWS LambdaAWS Step Functionsで定期的に実行します。Pythonを用いて機械学習的な推論(将来的にAmazon SageMakerとの連携も検討)を行い、得られた健康アドバイスをユーザーに返します。これらの分析結果はRDSで管理し、キャッシュに乗せたり、ユーザーごとに最適なアドバイスを生成する仕組みを整備します。ログやメトリクスはAmazon CloudWatchに集約し、可視化やアラート設定を行います。

主要AWS構成要素の一覧と相互関係

  1. CloudFront: CDNとセキュリティの入り口。静的コンテンツのキャッシュとDDoS対策に寄与。
  2. WAF: アプリケーションレイヤー攻撃対策(SQLi、XSSなど)。
  3. ALB: HTTP/HTTPSレイヤーの負荷分散、SSL終端、リクエストルーティング。
  4. ECS(Fargate) あるいは EC2: バックエンドAPIサーバーの実行基盤。オートスケーリングにより負荷変動に対応。
  5. RDS(Aurora/MySQL): コアデータのリレーショナルDB、マルチAZで高可用性を確保。
  6. ElastiCache( Redis ): 低レイテンシでセッション管理や頻出データをキャッシュ。
  7. S3: 画像ファイルやログなどのオブジェクト保存。
  8. Lambda/Step Functions: 定期バッチやAI推論のサーバーレス実行基盤。
  9. CloudWatch: システムログ、メトリクス、アラート管理。
  10. AWS Backup: 定期的なスナップショット管理とリカバリ運用。

リージョン選択

  • リージョン: 本提案では東京リージョン(ap-northeast-1)を優先的に選定します。理由は、ユーザーが日本国内中心という点に加え、レイテンシ・コスト・コンプライアンスの側面から最適だからです。またTokyoリージョンは医療情報など機密データを扱う上で、日本国内拠点を選択する必要がある場合に適合します。
  • 代替リージョン: 大阪リージョン(ap-northeast-3)も候補となりますが、サービスの種類が東京に比べて限定的であるためメインには据えにくい点を考慮しました。ソウルリージョン(ap-northeast-2)やシンガポール(ap-southeast-1)も東南アジア展開を見据えて検討しましたが、まずは日本向けサービスのレイテンシと運用リソースを優先し、東京を主とします。
  • マルチAZ構成: 信頼性要件(99.9%以上)を満たすため、RDSやECS、EC2など主要コンポーネントをマルチAZ構成とし、障害時の可用性を確保しています。AZの切り替えは、RDS/Auroraは自動フェイルオーバー機能、ECS/EC2はAuto ScalingとヘルスチェックによりAZ障害を切り離します。
  • マルチリージョン構成の検討: 将来的に東南アジア展開を考える上で、複数リージョンにまたがる構成も考えられますが、現段階ではコスト面や運用負荷が増大するため、まず東京リージョンのマルチAZに集約します。DR要件がより厳しくなった場合やユーザーベースが海外に急拡大した場合は、シンガポールリージョンへのクロスリージョンレプリケーションを検討します。

主要データフロー

  1. ユーザーリクエスト → CloudFront → ALB → コンテナ(もしくはEC2): ウェブ・モバイルアプリからのリクエストはHTTPSで受け付け、バランサを経由しバックエンドに到達。
  2. バックエンド → RDS/ElastiCache: アプリは読書き頻度に応じてリレーショナルDBかキャッシュを使用。食事・運動ログなどはDBに格納、セッションやよく使う参照データはRedisにキャッシュ。
  3. バックエンド → S3: ユーザーが写真などをアップロードする場合にプリサインドURLを生成し、直接S3へアップロード。
  4. 定期バッチ/AI推論 → Lambda/Step Functions: データを解析し、結果をRDSまたはキャッシュに格納してユーザーへ提供。
  5. ログ・モニタリング → CloudWatch: 全コンポーネントのログを収集し、メトリクス監視とアラート発火に利用。

ビジネス・非機能要件の充足

  • 可用性99.9%以上: マルチAZ、Auto Scaling、フェイルオーバーによりダウンタイムを最小化。
  • スケーラビリティ: ECSやEC2のオートスケール設定、RDSリードレプリカ、ElastiCache拡張により、年40%の伸びやキャンペーン時の300リクエスト/秒に対応。
  • セキュリティ: 個人データの暗号化 (KMS利用)、WAFでの攻撃遮断、IAMの最小権限設計を採用。
  • パフォーマンス: キャッシュ戦略やオートスケール、Edgeロケーション活用でレスポンス300ms以内を狙う。
  • 運用: CloudWatchとEventBridgeで15分以内検知、AWS BackupでRPO 30分、RTO 2時間を実現。

システム境界と外部接続点

  • システム境界: 本AWS環境内(VPC)にDBやアプリケーションを集約。
  • 外部接続点: ユーザー端末からのインターネット接続、将来の健康機器連携(API連携やIoTエンドポイント)、メール/SMS送信(SES/SNS利用)など。

3. AWSサービス選定詳細

本セクションでは各サブセクションごとに約500~800単語で詳述します。


3.1 コンピューティングサービス(約600語)

サービス選定理由と代替案

本システムのバックエンドはNode.jsベースのAPIサーバーがメインとなるため、まずはAmazon ECS(Fargate) を候補とします。Fargateはサーバーレスなコンテナ基盤であり、オートスケーリングや管理の容易性を提供します。また、オペレーションやパッチ適用の負荷が少なく、チームのAWS経験が浅い場合でも管理しやすいという利点があります。
代替案としてAmazon EC2 Auto ScalingでNode.jsを直接ホストする方法も検討しました。EC2は柔軟性が高い一方、OSレベルの管理やパッチ適用などの運用コストが増大しやすいというデメリットがあります。また、AWS LambdaのみでAPIをホストするサーバーレス構成もあり得ますが、今回のワークロードが継続的に高負荷になる可能性(リクエストが常時数十~数百/秒)を考えると、Lambdaのコールドスタートや同時実行数管理などの課題が大きくなる可能性があります。よって、Fargateを中核としつつ、定期タスクや軽量なイベントドリブン処理にはLambdaを利用するハイブリッド構成とします。

コンテナサービス:ECS(Fargate)の詳細

  • タスク定義: Node.jsアプリをコンテナイメージ化し、1タスク1コンテナを基本とします。コンテナには512~1024 vCPU単位 (例: 0.25 vCPU or 0.5 vCPU)1~2GB程度のメモリを割り当て、APIサーバーの同時処理数に応じて調整していきます。
  • サービス構成: ECSサービスとして最低2タスクを確保してHAを担保し、マルチAZに分散配置します。ターゲットグループはALB経由でコンテナタスクへルーティングされ、ヘルスチェックに合格したタスクのみトラフィックを流す設定とします。
  • デプロイ戦略: ローリングアップデート方式を採用し、新タスクがヘルスチェックに合格したタイミングで古いタスクを停止する。ダウンタイムなしにコンテナのバージョンアップを行います。
  • Auto Scaling設定: サービスオートスケーリングにより、CPU使用率 70%超過が5分間続いたらスケールアウト、逆に 30%以下が5分間続いたらスケールインのようなターゲット追跡スケーリングを設定します。最小タスク数は2、最大タスク数はキャンペーン時を考慮して10程度を上限に設計。また、夜間帯や負荷の低い時間帯を予測して、スケジュールベースのスケーリング(最小タスク数を1に下げるなど)も検討可能です。

EC2の場合の検討

もしEC2を採用する場合、m5.larget3.mediumといった汎用型インスタンスを複数台オートスケールさせる案を考えます。オンデマンドのみなら月額コストが上昇する可能性があるため、ベースライン分はリザーブドインスタンスやSavings Planを活用し、ピーク時はオンデマンドやスポットでスケールアウトを行う戦略が取れます。ただし、OSのアップデートやセキュリティパッチ適用が開発チームの運用負担になるため、Fargateよりは管理コストが高くなります。
AMIはAmazon Linux 2を推奨とし、ユーザーデータスクリプトでNode.jsと関連ミドルウェアの初期設定(Nginxリバースプロキシなどを導入する場合)を自動化する方法を取ります。

Lambdaの活用

  • 用途: バッチ処理や画像サムネイル生成など、イベントドリブンで短時間の処理に特化した部分をLambdaで実行。
  • パラメータ設定: メモリは512MB~1GB程度、タイムアウトは1~2分に設定し、コールドスタートを緩和するためにプロビジョンドコンカレンシーも検討。
  • トリガー: S3アップロードイベントやEventBridgeのスケジュールなどを想定。

フェイルオーバーメカニズム

コンテナ(またはEC2)はALBのターゲットグループヘルスチェックによって正常性を検知し、異常があればALBが該当タスク(またはインスタンス)へのトラフィックを停止してAuto Scalingで新たに起動します。RDSはマルチAZ構成を用いることで障害時にはスタンバイインスタンスに自動フェイルオーバーし、アプリから見るとエンドポイント切り替えだけで済む設計です。


3.2 ネットワーク設計(約600語)

VPC設計の詳細

  • CIDRブロック: 10.0.0.0/16をメインVPCとして割り当てます。クラスB範囲(65,536アドレス)を確保し、将来的なサブネット追加に備えます。
  • サブネット構成:
    • パブリックサブネット×2(例:10.0.1.0/2410.0.2.0/24)→ ALB、NAT Gatewayを配置
    • プライベートサブネット×2(例:10.0.3.0/2410.0.4.0/24)→ ECS(Fargate)タスクやRDSを配置
  • AZ分散: 東京リージョンには複数AZがあるため、パブリック/プライベートサブネットをAZ-AとAZ-Cなどに分散して障害に備えます。
  • 将来拡張性: 10.0.0.0/16内で別のサブネット切り出しやVPCピアリングを想定し、10.0.5.0/24以降を予約します。

インターネット接続設計

  • インターネットゲートウェイ (IGW): VPCに1つ割り当て、パブリックサブネットのデフォルトルートをIGWに向けます。
  • NAT Gateway: プライベートサブネットからインターネットへアウトバウンド接続が必要な場合、NAT Gatewayをパブリックサブネット内に配置し、プライベートサブネットのデフォルトルートをNAT Gatewayに向けます。2つのパブリックサブネットにNAT Gatewayを置いて、AZ障害に備えることも検討可能(コスト増のため、まずは1つでも可)。
  • Elastic IP: NAT Gatewayに対して自動的に割り当てられ、固定グローバルIPとして動作。

ルーティング設計

  • ルートテーブル:
    • パブリックサブネット用ルートテーブル: 0.0.0.0/0 → IGW
    • プライベートサブネット用ルートテーブル: 0.0.0.0/0 → NAT Gateway
  • デフォルトルートの根拠: パブリックは外部アクセス受信用にIGWへ、プライベートは外部アクセスにNATを通すことで安全性を確保。

セキュリティグループ(SG)とNACL

  • セキュリティグループ: ステートフルであり、最小限のポートを許可します。
    • ALB SG: ポート80/443のインバウンドを全世界から許可し、ECS(Fargate)へのアウトバウンドは特定ポート(例えばTCP 8080)のみ。
    • ECS SG: ALB SGからのTCP 8080などをインバウンド許可。DBへのアウトバウンドは3306(MySQL)など。
    • RDS SG: ECS SGからの3306をインバウンド許可。
  • NACL: ステートレスであり、厳密に制御する場合のみ設定を細かく行います。基本はデフォルト許可+特定ブロック(不審IPや特定ポート)で運用し、細かい制御はSGで対応します。

高度なネットワーク機能

  • 現時点ではTransit GatewayやDirect Connectは想定しませんが、将来的にオンプレ環境とのハイブリッド構成が発生する場合は検討。
  • Route 53はカスタムドメインのパブリックDNSホスティングに利用し、DNSレコードをALBまたはCloudFrontに紐付けます。
  • CloudFront: 静的コンテンツのキャッシュだけでなく、ジオ制限やWAF統合を行います。

パフォーマンス最適化

  • Enhanced Networking: EC2を使う場合はENA(Elastic Network Adapter)を有効化し、高スループット・低レイテンシを実現。Fargateは管理下で最適化されているため個別設定不要。
  • Placement Group: 超低レイテンシが必要な場合にClusterタイプを利用するが、本提案ではそこまでの要件はないと想定。

3.3 ストレージサービス(約600語)

データ分類と保存要件

  • 構造化データ: ユーザーアカウント情報、食事・運動ログなどはリレーショナルDBに。
  • 非構造化データ: 画像や添付ファイルはS3に保存。
  • 成長計画: 初年度は月200GB、年40%増を見込むため、1年後には月280GB程度。DB・S3ともに自動スケール可能なサービスを選択。

S3設計

  • バケット命名: myhealthapp-uploads-productionなど環境別に命名。
  • ストレージクラス: 頻繁にアクセスがある画像はStandard、それ以降一定期間でアクセスが減るファイルはIntelligent-TieringまたはStandard-IAに移行するライフサイクルポリシーを設定。
  • バージョニング: 誤削除や上書き時のリカバリに備えて有効化を検討。コスト増に注意。
  • クロスリージョンレプリケーション: DR要件が強まった場合、シンガポールリージョンへのレプリケーションを設定する可能性あり。
  • イベント通知: 画像アップロード時にLambdaトリガーを実行するケース(サムネイル生成など)。

EBS設計(EC2利用の場合)

ECS(Fargate)ではEBSを直接扱いませんが、EC2でバックエンドを動かすシナリオの場合はgp3を推奨し、I/O性能とコストのバランスを取ります。初期容量は50GB程度、拡張は必要に応じて行います。自動スナップショットをNightlyで取得し、RPOを満たすように設定します。暗号化はKMSを利用します。

EFS/FSx(必要に応じて)

アプリ間で共有ファイルシステムが必要な場合はAmazon EFSを利用。動的にスケールし、複数EC2やECSタスクから同時アクセスが可能です。分析ジョブで大量の一時ファイルを扱うケースがあるならパフォーマンスモードを“Max I/O”に設定することも検討します。

バックアップ戦略

  • AWS Backup: RDSやEBS、EFS、S3を統合的にバックアップ。
  • スケジュール: 毎日深夜2時にフルバックアップし、保持期間14~30日と設定。
  • コールドバックアップ: 重要データは週1回、Glacierへの移行も検討。
  • RPO: RDSのポイントインタイムリカバリで30分以内のデータ復元を目指す。

3.4 データベースサービス(約700語)

データモデルとワークロード分析

  • リレーショナルデータ: ユーザー、食事・運動ログ、定義テーブル(食品マスタなど)。頻繁なトランザクションと複雑なクエリが想定されるためRDS/Auroraを選択。
  • NoSQLの必要性: リアルタイム解析やランキングなどはRedisキャッシュで対応し、高スループットのメインストアを必要とするほどではないためDynamoDBはオプション。
  • 読み取り/書き込み比率: 読み取り70%、書き込み30%程度を想定。ピーク時には1秒あたり300リクエスト中の大半が読み取りとなる見込み。

RDS/Aurora設計

  • エンジン選択: MySQL互換のAmazon Auroraを推奨。自動スケーリングや高いパフォーマンスを提供し、マルチAZ構成時のフェイルオーバーが迅速。
  • インスタンスクラス: まずはdb.r6g.large(Gravitonベース、2vCPU・16GBメモリ)を想定。将来的にdb.r6g.xlargeへスケール可能。
  • ストレージタイプ: Auroraはストレージが自動的に拡張。IOPS要件によってはプロビジョンドIOPSも検討可能だが、初期は汎用的な設定。
  • マルチAZとリードレプリカ: 1つのAZで障害があっても可用性を保つため、マルチAZはデフォルト設定。読み取り負荷が大きくなればリードレプリカを追加し、読み取り系トラフィックをオフロード。
  • バックアップ: 自動バックアップを7日保持、ポイントインタイムリカバリ対応。手動スナップショットも週1回取得。
  • パラメータグループ: コネクション数(max_connections)を同時アクセス数に応じて設定し、innodb_buffer_pool_sizeをメモリの50~70%に割り当て。
  • メンテナンスウィンドウ: 毎月1回、2時間のウィンドウを深夜帯に設定。

DynamoDB検討

  • ユースケース: 将来的にセッション管理やIoTデータ連携でスケーラブルなNoSQLが必要になる可能性。
  • オプション: 現在はRedisとAuroraで十分だが、DynamoDBを採用する場合、オンデマンドキャパシティを利用し、予測しづらいアクセスにも柔軟に対応可能。
  • GSI/LSI: 必要な二次インデックスが多い場合に活用。
  • DAX: ミリ秒のレスポンスをさらに高速化する場合に導入を検討。

ElastiCache(Redis)

  • ノードタイプ: cache.t3.mediumから始める。レプリカ1つの冗長構成。
  • 用途: セッション情報、頻繁アクセスのランキング、AI分析の一時結果など。
  • スケーリング: 負荷やメモリ利用率に応じてcache.m5.largeへのアップグレードを検討。

データベースアクセス設計

  • 接続プーリング: Auroraの場合は接続プーラー(ProxySQLやRDS Proxy)を導入し、効率的にDBリソースを利用。
  • 認証: IAM認証またはユーザーパスワード認証。Aurora MySQLはIAM DB認証がサポートされ、使うことでセキュリティを高められる。
  • 暗号化: RDS暗号化を有効化(KMSキー指定)。転送時はSSL/TLSで暗号化。
  • ネットワークアクセス: RDSはプライベートサブネットに配置し、SGでECSやLambdaなどからのみアクセス許可。

データベースのバックアップとDR

  • PITR: Auroraのポイントインタイムリカバリを活用し、30分前までの任意時点への復元を実現。
  • クロスリージョンレプリケーション: 東南アジア進出時にシンガポールへのリードレプリカを設定し、災害時のDRサイトとして活用できる。
  • フェイルオーバー: Auroraはプライマリに障害が起きれば自動的にセカンダリが昇格。手動フェイルオーバーも可能。

3.5 アプリケーションサービス(約700語)

ロードバランサー設計

  • ロードバランサータイプ: ALBを採用。アプリケーションレイヤー(HTTP/HTTPS)での高度なルーティングが必要。
  • リスナー/ターゲットグループ: 443番ポートでHTTPSを終端し、ターゲットグループはECS(Fargate)タスクのポート(例: 8080)へ。ヘルスチェックパスは/healthなどに設定。
  • ヘルスチェック閾値: Interval 30秒、Unhealthy threshold 2回、Healthy threshold 2回とし、約1分程度で不健康判定。
  • SSL/TLS: ACMで証明書を管理し、ALBに割り当て。証明書の自動更新。
  • WAF連携: CloudFrontまたはALBレイヤーでWAFのマネージドルールを使い、OWASP Top 10などを対策。

CDN設計(CloudFront)

  • ディストリビューション設定: ALBをオリジンとするメインディストリビューションを作成。静的アセットはS3を別オリジンとして設定。
  • キャッシュ動作: キャッシュTTLを静的ファイルは長め(24時間など)、APIは短め(数秒~数分)に設定。
  • OAI/OAC: S3の直接参照をブロックし、CloudFront経由のみアクセス可能に設定することでセキュリティを高める。
  • Lambda@Edge/CloudFront Functions: ユーザーの国判定や簡易的な認証ロジックを実装可能。

API設計(API Gateway / ALB)

本提案はALB経由でECS(Fargate)にアクセスする想定ですが、API Gatewayのフルマネージド機能(認証、スロットリング、モニタリングなど)を求める場合は導入を検討。

  • REST APIまたはHTTP APIを採用し、Cognito連携によるJWT認証が可能。
  • スロットリング: 1秒あたりのリクエスト数を制限し、悪用やDDoSを一定程度緩和。
  • APIキャッシュ: 必要に応じて有効化し、レスポンスを高速化。

メッセージングサービス

  • SQS/SNS: バックグラウンド処理や通知に活用。SQSは非同期処理キューとして画像解析などのジョブ管理に使用。SNSはメール・プッシュ通知の配信。
  • EventBridge: 定期バッチのトリガーやマイクロサービス間のイベント駆動に利用可能。

キャッシュ戦略

  • ElastiCache(Redis): ユーザーセッション情報やランキングなど、ミリ秒応答が求められるデータを格納。書き込み頻度が高い場合はスケーリングによって対応。
  • TTL管理: 時間が経てばキャッシュエントリを自然削除し、データ整合性を確保。

サーバーレスアーキテクチャ

  • Step Functions: データ分析フローをステートマシンで可視化し、失敗時のリトライや並列実行を実装。
  • Lambda: S3イベント駆動の画像処理や定期バッチ。メモリを512MB~1024MBに設定し、サーバーレスでオペレーションを最小化。

3.6 開発者ツール(約600語)

CI/CD設計

  • ソース管理: GitHubまたはAWS CodeCommitを利用。チームの慣れからGitHubが選好されるケースが多い。
  • CodePipeline: リポジトリへのプッシュをトリガーにビルド→テスト→デプロイの一連を自動化。
  • CodeBuild: Node.js/Pythonのランタイムを含むビルド環境イメージを使用し、単体テストやLint、コンテナイメージのビルドを行う。
  • CodeDeploy/ECSデプロイ: ECS(Fargate)へのコンテナ更新やLambda関数更新を自動化。

IaC設計

  • AWS CDKまたはCloudFormationを採用。CDKはTypeScript/Pythonで定義可能であり、チームがJavaScript系言語に慣れていれば生産性が高い。
  • モジュール化: VPC、ECSクラスタ、RDSなどのスタックを分割し、依存関係をコードレベルで管理。
  • パラメータ管理: Systems Manager Parameter StoreやSecrets ManagerでDBパスワードやAPIキーを安全に格納。

環境管理

  • AWS Organizations: 本番と開発アカウントを分割管理。請求やセキュリティポリシーを一元管理。
  • 環境分離: 開発、ステージング、本番の3段階でCDK/CloudFormationスタックを分け、デプロイ時にアカウントやパラメータを切り替える。
  • 命名規則・タグ付け: project=healthapp, env=prod, owner=teamXなどのタグを一貫して付与し、コスト分析と運用管理を容易化。

4. セキュリティ設計(約900語)

本システムでは個人の健康データを扱うため、AWS責任共有モデルを踏まえつつも高度なセキュリティ対策が必須です。

全体的なセキュリティアーキテクチャ

  • 多層防御: インフラレイヤー(VPC, SG, NACL)からアプリレイヤー(WAF, IAM)まで複数レイヤーで防御。
  • 責任共有モデル: AWSはクラウドの物理インフラと基盤、利用者はアプリやデータ保護などを担当。
  • コンプライアンス: 個人情報保護法および医療情報ガイドラインを満たすよう、暗号化、アクセス制御、監査ログを整備。

IAM設計

  • 認証方式: IAMユーザーの作成を極力抑え、IAMロール(特にAWS SSOや一時クレデンシャル)を中心に運用。
  • 最小権限原則: 開発者や運用担当ごとにポリシーを細分化し、不要な権限を付与しない。たとえばS3アクセスは特定バケットのみAllow。
  • 権限境界: 開発者ロールが必要以上のリソース作成/削除を行えないように設定。
  • クロスアカウントアクセス: Organizationsを活用し、必要に応じてロール切り替えでのみアクセス可能にする。

データ保護

  • 保管中暗号化: RDS, S3, EBS, ElastiCacheなどすべてKMSで暗号化(aws-managed keyまたはカスタマー管理キー)。
  • 転送中暗号化: ALBやAPI GatewayでHTTPSを終端し、内部通信もTLS化可能な場合は行う。
  • キー管理: CMKの自動キー輪番を有効化し、アクセス制御ポリシーを厳格に設定。
  • 機密データ処理フロー: アプリケーションで平文を扱う時間を最小化し、ログに平文が残らないように工夫。

ネットワークセキュリティ

  • 境界保護: IGW、NAT Gatewayを用い、パブリックとプライベートの分離を徹底。
  • WAF: Common/SQLi/XSS対策マネージドルールを適用。必要に応じてIPアクセス制限やカスタムルールも追加。
  • Shield Advanced: 大規模DDoS対策が必要となれば導入。
  • GuardDuty: 悪意ある振る舞いの検知を自動化。
  • VPCエンドポイント: S3やDynamoDBなどAWSサービスへの通信をインターネット経由せず行い、セキュリティとコストを向上。

監視・検出

  • CloudTrail: 全リージョン、データイベントも有効化し、S3への操作などを含めすべて監査ログを取得。
  • Config: リソース設定の変更履歴を追跡し、ポリシー違反を検出。
  • Security Hub: GuardDuty、Inspector、Macieなどからの発見を集約し、セキュリティ体制を一元管理。
  • Macie: S3内の個人情報(PII)検出を自動化し、誤配置を早期発見。

インシデント対応

  • セキュリティインシデント対応プロセス: 検知(GuardDuty/CloudWatch)→アラート(SNS/ChatOps)→初動調査(IAMロール、ログ分析)→隔離(セキュリティグループ改変)→復旧
  • 自動修復: ルールに反した構成変更が行われた場合に、Systems Manager AutomationやLambdaで自動是正を行う。
  • フォレンジック: RDSやS3のスナップショット、CloudTrailログの保全。必要に応じて別アカウントにログを複製。

コンプライアンス

  • AWS Artifact: ISO/PCIなどAWSが取得している認証レポートを確認し、顧客側のコンプライアンス資料にも反映。
  • 証跡管理: CloudTrailやConfigのログをAmazon S3に保管し、一定期間アーカイブ。
  • 監査の自動化: Security Hubの継続的評価やConfigルールで、設定逸脱がないかを自動検出。

5. 高可用性とDR設計(約900語)

可用性設計の基本方針

本システムは99.9%以上の可用性を求められており、月間ダウンタイム43分以内を目標とします。単一障害点を徹底的に排除するため、マルチAZ構成Auto Scalingを組み合わせた冗長化を行います。さらに、クラウドネイティブのスケーラビリティとフェイルオーバーメカニズムを活用し、障害が起きてもサービスを継続できるようにします。

AZ障害対策

  • ECS(Fargate): サービス設定で複数AZにわたってタスクを配置し、AZ障害が発生しても少なくとも1つのタスクが稼働している状態を維持。
  • RDS(Aurora): マルチAZ構成を標準とし、障害時はスタンバイインスタンスがプライマリに自動昇格。
  • ALB: AZごとにパブリックサブネットを配置し、正常なAZにトラフィックを振り分ける。
  • NAT Gateway: 可能であれば各AZにNAT Gatewayを配置し、片方のAZで障害が起きてもプライベートサブネットのインターネットアクセスを保証。

リージョン障害対策

  • マルチリージョン構成: 現段階ではコストと運用負荷の兼ね合いから採用せず、東京リージョンのみで運用。ただし、S3とRDSでクロスリージョンレプリケーションを設定すれば、DR先をシンガポールに用意することも将来的に可能。
  • グローバルサービス: Route 53を利用し、万が一東京リージョン全体が障害となった場合、手動でDNS切り替えし、シンガポール側のスタンバイシステムにフェイルオーバーする想定も検討可能。

災害復旧(DR)戦略

  • DR手法: Warm Standbyに近い形を目指し、常時シンガポール側に最小限のリソース(RDSリードレプリカ、S3レプリカ)を起動しておく案があるが、コスト面で折り合わなければPilot Lightに留め、S3レプリケーションと定期的なスナップショットのみ保持する形でも良い。
  • RPO/RTO: それぞれ30分、2時間を目指し、RDSのポイントインタイムリカバリやS3レプリケーションを活用すれば実現可能。シンガポールでのDRサイトを手動立ち上げし、DNS切り替えでサービスを復旧する。
  • データバックアップ: RDSスナップショットは毎日取得し、S3への自動バックアップも行う。障害発生時には最新スナップショットからDBを復元し、差分をポイントインタイムリカバリで復旧。

フェイルオーバー自動化

  • RDS: Auroraは自動フェイルオーバー機能が標準搭載。
  • ECS/Fargate: ALBヘルスチェックの失敗でタスクが自動再作成。
  • Route 53: ヘルスチェックを用いたフェイルオーバーが可能だが、マルチリージョンを前提としないため現時点ではアクティブ/パッシブ構成を想定。
  • ヘルスチェック多階層: ALB、ECS、RDSなどそれぞれで健康状態をモニタし、障害を早期発見。

可用性テスト

  • カオスエンジニアリング: NetflixのChaos Monkeyのように、意図的に障害を注入してフェイルオーバーが正しく機能するか定期的に検証。
  • 障害注入テスト: ステージング環境でAZ停止をシミュレートし、自動復旧が問題なく進むかを監査。
  • DR演習: 定期的にシンガポールへの復旧テストを行い、手順をマニュアル化しておく。

6. スケーラビリティ設計(約900語)

スケーラビリティの基本方針

ユーザー数増加やキャンペーン時の瞬間的なリクエスト増に対応するため、水平スケーリングを中心とし、コンポーネントごとにスケールの仕組みを用意します。年40%の成長を見込んでも、追加のタスクやレプリカを増やすことで対応可能です。垂直スケーリングはDBインスタンスのスペックアップやコンテナのリソース増などで行うが、運用停止を伴わずにできる範囲で検討します。

自動スケーリング設計

  • ECS(Fargate)オートスケーリング: CPU/メモリ使用率に基づくターゲット追跡ポリシー、最低2タスク、最大10タスク。CPU使用率70%超過が5分続いたら1タスク増やす、30%以下なら1タスク減らすといったステップスケーリングも合わせて活用。
  • RDS(Aurora): Writeスケールはスケーリングが難しいため、基本はリードレプリカの増設で読み取り負荷をオフロード。プロビジョンドIOPSや大きなインスタンスクラスを必要に応じて採用。
  • ElastiCache: シャーディングやリードレプリカの追加でキャッシュ容量や処理能力を拡大。
  • Lambda: 同時実行数を増やすことでスケールアウト。ただし急激なリクエスト増によるコールドスタート問題は考慮が必要。

データベースのスケーラビリティ

  • 読み取りスケーリング: Auroraリードレプリカを作成し、読み込みクエリをレプリカに流す。アプリケーション側でリード/ライト分割を行うか、Auroraのエンドポイント機能を利用して自動分散。
  • 書き込みスケーリング: Auroraは水平分割(シャーディング)をサポートしていないため、極端に書き込みが増える場合はパーティショニングを考慮するか、DynamoDBと組み合わせてハイブリッドアーキテクチャを検討。
  • 接続プーリング: RDS Proxyなどを導入して無駄なDB接続を減らし、スケーラビリティを高める。

ネットワークスケーラビリティ

  • 帯域幅計画: 大容量の画像送信などが増える可能性を見越し、ALBおよびECSでスループットを確保。Fargateの場合はAWS側で十分な帯域が確保される。
  • スケーラブルなネットワーク設計: VPC CIDRを十分に確保し、サブネットも分割運用。NAT GatewayもAZごとに増やせるように設計。

マイクロサービス化の検討

  • 本提案は単一のバックエンドAPIとしてまとめていますが、ユーザー数増加に伴い、食事ログ管理マイクロサービス運動ログ管理マイクロサービス通知マイクロサービスなどに分割し、開発/デプロイを独立させることも可能です。
  • 非同期処理: SQSやEventBridgeを介して連携し、各サービスを疎結合化。

状態管理

  • ステートレスアプリ: セッションはElastiCache( Redis )に保存し、コンテナ間でセッションを共有。アプリサーバーはいつでも破棄可能にする。
  • セッション管理: JWTやCognitoを利用する場合は、トークンをクライアント側に保持してステートレス化。
  • 分散キャッシュ: キャッシュミス時にもDB読み取りで耐えられるよう、スケール戦略を設計。

スケーリング制約の管理

  • AWSサービスクォータ: ECSタスク数やELBリスナー数、RDS接続数などに上限があるので、事前にService Quotasでモニタし、必要に応じてリクエスト引き上げを行う。
  • 依存サービスのスケーリング: CognitoやAPI Gatewayにもレート制限があるため、事前に確認。SQSの最大スループットやSNS配信レートも要把握。

7. パフォーマンス最適化(約800語)

パフォーマンス設計の基本方針

目標はAPI応答時間300ms以内、分析処理5秒以内です。APIレスポンスの遅延要因はネットワーク、DB、アプリケーションロジックの3つが中心と想定します。分析処理はバッチ的に行い、ユーザー向けのクエリ応答を高速化する形をとります。

コンピューティング最適化

  • インスタンスタイプ最適化: ECS(Fargate)ならタスクあたりCPU/メモリ設定を適正化。EC2の場合はm5やc5ファミリーを選ぶ。計算量が多いPythonバッチにはc5ファミリーを割り当てるなど、ワークロード特性に応じて選定。
  • Gravitonプロセッサ: コストパフォーマンスが良いため、AuroraやLambdaのGravitonオプションを利用。Node.jsやPythonも対応している。
  • スケーリング設定: CPU/メモリの利用率が高まったら早めにスケールアウトし、ピークに追従することでレスポンスタイムを維持。

ストレージ最適化

  • I/O性能: Auroraはストレージ層が分離されていてスケーラブル。EBSを利用するEC2の場合はgp3で必要IOPSを確保し、アクセス密度が高い場合はio2も検討。
  • キャッシュ階層: ElastiCache(Redis)をフロントに置き、DBアクセスを削減。S3のオブジェクト配信はCloudFront経由でキャッシュヒット率を上げる。

データベース最適化

  • クエリ最適化: 頻繁に使うクエリを見直し、INDEXを適切に付与。慢性的に重いクエリはEXPLAINで検証。
  • インデックス設計: 食事/運動ログなど、検索頻度の高い列に複合インデックスを設定。書き込み頻度が高いテーブルでは不要なインデックスをつけすぎない。
  • 接続プーリング: RDS Proxyを用いてDB接続をまとめ、接続オーバーヘッドを削減。

ネットワーク最適化

  • レイテンシ削減: CloudFrontのエッジロケーションで静的コンテンツ配信、エンドユーザーが地理的に離れている場合も高速化。
  • Global Accelerator: グローバルに展開する場合、AWS Global Acceleratorで最適なエッジ経路を活用可能。
  • Enhanced Networking: EC2ならENAを有効化し、最大スループットと最小遅延を狙う。

アプリケーション層最適化

  • キャッシュ戦略: レスポンス時にCache-Controlヘッダを適切に設定し、フロントエンド側でもキャッシュを効かせる。サーバー側でElastiCacheを活用。
  • 静的コンテンツ配信最適化: 画像・CSS・JSなどはS3+CloudFrontでホスティングし、圧縮やバージョニング管理を行う。
  • API設計: 不要なデータを返さない、階層の深いJSONを避けるなどしてペイロードを削減。バッチや大量データ取得はページネーションを実施。

バッチ処理の最適化

  • 並列処理: Lambda/Step FunctionsでMapステートを使い、データを分割して並列解析。
  • スケジュール: 負荷の低い時間帯にバッチを実行し、ユーザーリクエストと競合しないように調整。
  • リソース割り当て: 分析バッチには一時的に大きなコンピュートリソースを割り当てることで処理時間短縮。

パフォーマンステスト

  • 負荷テスト: LocustやJMeterなどを使い、本番相当のスケールでピーク負荷をシミュレート。
  • ベンチマーク: 主要なAPIエンドポイントのTPSやレスポンスタイムを計測し、変更の影響を継続的にトラッキング。
  • ボトルネック特定: X-RayやCloudWatchメトリクスを分析してCPU、メモリ、I/O、ネットワークどこで遅延が発生しているかを特定し、アプリケーション修正やスケーリング調整を行う。

8. コスト最適化(約800語)

コスト設計の基本方針

初年度は15万円/月以内の目標があるため、必要最低限のリソースで運用しつつ、自動スケーリングとリザーブド/Savings Planを駆使してコストを抑えます。セキュリティと可用性は優先度が高いので、ケチりすぎないバランスが重要です。

詳細コスト見積り

  1. ECS(Fargate): タスクあたり vCPU時間+メモリ時間で課金。通常稼働時は2-3タスク程度。ピーク時10タスクで数時間想定なら月数万円規模。
  2. RDS(Aurora): db.r6g.largeクラスをマルチAZで稼働すると、月々約5~6万円(ストレージ利用料やI/O含まず)。
  3. ElastiCache: cache.t3.medium×2ノードで月1~2万円程度。
  4. S3: 月200GBでStandardクラスなら数千円~1万円程度、転送料含む。
  5. CloudFront: リクエスト数とデータ転送料次第。アクセスが日本国内中心なら安価。
  6. Backup/その他: AWS Backupの保存領域やログの保管量、WAFのマネージドルール利用料なども数千円~1万円程度想定。

総合すると、初年度15万円/月目安に収まるよう調整が可能と見込まれます。ユーザー増加に応じて段階的にリソースを増やし、コストも増加しますが、収益やサービス拡大に合わせた投資として計画的に行います。

インスタンス購入オプション

  • Savings Plan: ECS(Fargate)、Lambda、Auroraなど幅広く適用できるCompute Savings Planを契約し、一定の使用量を割り引く。
  • リザーブドインスタンス: EC2メインの場合は1年もしくは3年のリザーブドインスタンスで30~50%のコスト削減。
  • スポットインスタンス: 長時間の安定性が求められる本番環境には向かないが、バッチ処理などで一部活用可能。

ストレージコスト最適化

  • S3ライフサイクル: 3か月経過後にStandard-IAへ移行、さらに6か月経過後にGlacier Deep Archiveへ移行などのポリシーで古いデータを低コスト化。
  • EBS最適化: EC2を利用する場合、不要になったボリュームの削除を徹底。gp3でコスパ向上。
  • バージョニング: 必要最小限に抑えて容量増を抑制。

データ転送コスト

  • 同一リージョン内でのデータ転送は基本無料だが、インターネット方向へのアウトバウンドが課金対象。
  • CloudFrontを利用すればS3からの直接転送より安価になるケースが多い。
  • VPCエンドポイント: S3やDynamoDBへのアクセスを内部化し、NAT Gatewayのデータ転送料を節約。

リソース最適化

  • 自動停止/開始: 開発環境は夜間に停止スケジュールを組み、EC2やRDSのコストを削減。
  • リソースサイジング: 定期的にメトリクスを見直し、過剰リソースを削減。
  • 未使用リソースの廃止: 不要なEIPやスナップショット、ELBなどを定期的にチェック。

コスト監視と制御

  • AWS Budgets: 月15万円のアラートを設定し、超過見込み時に通知。
  • コストアラーム: CloudWatchと連携して費用が急増した場合にSNS通知。
  • Trusted Advisor: コスト最適化の推奨事項を定期的に確認し、改善できる点を取り込む。

9. 運用設計(約800語)

運用設計の基本方針

自動化可視化に重点を置き、可能な限り人手による対応を減らしながら、障害発生時には速やかに対処できる体制を整えます。毎月1回のメンテナンスウィンドウ(2時間)はRDSやOSアップデートを計画的に実施し、99.9%可用性に支障がないように留意します。

モニタリング設計

  • CloudWatch Metrics: ECS(CPU/Memory)、RDS(Freeable Memory, CPU Utilization, DB Connections)、ALB(リクエスト数, HTTP 4xx/5xx)など主要メトリクスを監視。
  • CloudWatch Alarms: CPU使用率80%以上が5分間継続などでSNS通知。RDS接続数が閾値超過もアラート。
  • CloudWatch Logs: アプリログ、Lambdaログ、NGINXログなどを集約。必要に応じてElasticsearch(OpenSearch)への連携を検討。
  • X-Ray: 分散トレースを導入し、API応答遅延の原因を可視化。

アラート設計

  • しきい値: CPU80%、メモリ80%、応答時間500ms超過など。
  • 通知チャネル: SNSでSlackやメールに通知。重大度に応じてオンコール担当へ電話/ページャ通知も設定。
  • エスカレーション: 一次対応が5分内に反応しない場合、二次・三次担当へ自動エスカレーション。

インシデント管理

  • インシデント対応プロセス: アラート検知 → インシデント登録 → 障害箇所特定 → 対応(リブート、ロールバックなど) → 根本原因分析 → レポート。
  • 問題管理とRCA: 障害ごとに根本原因分析(RCA)を実施し、再発防止策をIaCやモニタリング強化として反映。

変更管理

  • 変更管理プロセス: JiraやServiceNowなどで変更要求を承認プロセスに乗せ、実施計画をレビュー。
  • 変更ウィンドウ: 月1回の2時間メンテナンス枠にDBやOSのパッチを適用。
  • ロールバック手順: デプロイ失敗時は前バージョンのコンテナイメージやRDSスナップショットから復旧できるように設計。

自動化戦略

  • Systems Manager: パッチマネジメント、自動化ドキュメントでの定型作業の効率化。
  • EventBridge: 特定のログパターンやCloudWatchイベントに対してLambdaを起動し、自動修復やスケール処理をトリガー。
  • Lambdaによる運用自動化: ログ分析、不要リソースの自動削除、障害対応の一部自動実行など。

キャパシティ管理

  • リソース使用率監視: CloudWatchダッシュボードでCPU/メモリ/ストレージのトレンドを定期チェック。
  • 容量予測: ユーザー数、アクセス数、データ量の伸びを加味して半年~1年後の需要を予測。
  • 拡張要件の計画: AuroraのインスタンスサイズアップやElastiCacheノード追加などを想定しておき、手順を整備。

10. デプロイメント戦略(約800語)

デプロイの基本方針

アジャイル的に機能追加や改善を行いながらも、高可用性を維持するため、ブルー/グリーンデプロイカナリアリリースなどの手法で本番影響を最小化します。リリース頻度は週1~2回を想定し、CI/CDパイプラインの自動テストをクリアしたものだけが本番に反映されます。

CI/CDパイプライン詳細

  1. ソースコード: GitHubへプッシュ → CodePipeline起動
  2. ビルド/テスト(CodeBuild): ユニットテスト、Lint、コンテナイメージビルド
  3. ステージング環境へのデプロイ(CodeDeploy): スモークテストや負荷テスト
  4. 承認ゲート: ステージングテストが成功なら手動承認
  5. 本番環境デプロイ: ECSサービスのアップデートを実行

デプロイパターン

  • ブルー/グリーンデプロイ: 新バージョンタスクを起動→ALBターゲットグループを切り替え→古いバージョンを停止。
  • カナリアリリース: 一部のトラフィック(5%)を新バージョンに流し、問題なければ徐々に増やす手法をApp Meshやservice mesh技術と連携して実現可能。
  • ローリングデプロイ: ECSの場合は1タスクずつ順次置き換え、ダウンタイムを最小化。

IaCアプローチ

  • コード構成: infrastructure/以下にCDK/CloudFormationテンプレート、app/以下にアプリソース。
  • パラメータ化戦略: 環境固有の値(DBエンドポイント、VPC ID)をSSM Parameter Storeで管理し、テンプレートに注入。
  • 環境別設定: dev, staging, prodの3つのスタックを用意。

デプロイセキュリティ

  • パイプラインセキュリティ: CodePipeline実行ロールを最小権限とし、アーティファクトのS3バケットも暗号化。
  • シークレット管理: Secrets ManagerやSSM Parameter Storeを活用し、デプロイ時にDBパスワードなどを安全に参照。
  • イミュータブルインフラ: 新しいバージョンのコンテナイメージを常に起動し、既存インスタンスをアップグレードせず置き換える。

ロールバック戦略

  • 自動ロールバック: ヘルスチェック失敗が続いた場合やエラー率が閾値を超えた場合、CodeDeployが自動で旧バージョンに戻す。
  • 手動ロールバック: カナリアリリース中に不具合を検知した場合、即座に旧バージョンへトラフィックを戻す。
  • データ整合性: DBスキーマ変更を含む場合は慎重に手順を踏み、互換性を保つデプロイを行う。

11. リスクと対策(約700語)

リスク評価

  1. 大規模アクセス集中リスク: キャンペーンやメディア露出で想定以上のリクエスト急増。
    • 影響度: 高 (サービス障害)
    • 発生確率: 中
  2. セキュリティ侵害リスク: データ漏洩や不正アクセス。
    • 影響度: 極高 (企業信用失墜)
    • 発生確率: 低 (セキュリティ対策次第)
  3. AWSリージョン障害: 東京リージョン全体の大規模障害。
    • 影響度: 高 (サービス全面停止)
    • 発生確率: 極低
  4. コスト超過リスク: 予想外の運用コスト増大。
    • 影響度: 中
    • 発生確率: 中

リスク緩和策

  1. 大規模アクセス: オートスケーリングを強化し、CloudFront+ElastiCacheでキャッシュヒット率を向上。API GatewayやALBのスロットリングで一部制御。
  2. セキュリティ侵害: WAF/GuardDuty/Config/Security Hubの組み合わせ、最小権限IAM、暗号化徹底、定期ペネトレーションテスト。
  3. リージョン障害: クロスリージョンレプリケーションの導入検討、DNS切り替えによるDR計画。
  4. コスト超過: AWS BudgetsとCost Explorerでモニタ、Savings Planやリザーブドインスタンスの活用、常時使わないリソースの停止。

障害シナリオ

  • DB過負荷: アプリケーションが急増したリクエストを捌ききれず、DB接続が飽和。
    • 対応: RDS Proxyで接続をプール、ElastiCacheでリード負荷を削減、リードレプリカを増やす。
  • ECSタスク障害: 特定コンテナがクラッシュ連発。
    • 対応: ALBヘルスチェックでトラフィック遮断、Auto Scalingで再作成。原因をログで調査。
  • S3への誤削除: データオブジェクトを誤って削除。
    • 対応: バージョニングとMFA削除を有効にし、復旧プロセスを確立。

これらの対策・設計を踏まえ、本アーキテクチャはAWSのベストプラクティスに沿いながら可用性、セキュリティ、スケーラビリティ、パフォーマンス、コストのバランスを最適化したシステムを提供します。今後のユーザー拡大や機能追加にも柔軟に対応可能な構成となる見込みです。

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