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ISO/IEC 25010 SQueRE 保守性の副特性「変更性」 DevOpsとマイクロサービス時代のQA キーワード解説

2024/06/14に公開

変更性とは

SQuaRE(Software Product Quality Requirements and Evaluation、ISO/IEC 25010)における保守性の副特性としての「変更性(Modifiability)」は、ソフトウェアが将来の変更に対応しやすいかどうかを示す品質特性です。変更性は、新しい要件の実装、既存の機能の改善、または欠陥の修正など、ソフトウェアの変更が効率的かつ効果的に行える能力を指します。
変更性は、ソフトウェアの柔軟性と適応性を測る指標です。

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変更性が高いソフトウェアの特徴・利点

  • 拡張性: ソフトウェアが新しい機能や要件に対して容易に拡張できる程度。良いアーキテクチャ設計は、将来の成長や変更を見越して、拡張ポイントを提供します。
  • 柔軟性: ソフトウェアが異なる環境や条件下で動作するための変更を容易に行える程度。設定やプラグインの使用により、異なるシナリオに適応できるようにします。
  • スケーラビリティ: システムがユーザー数の増加やデータ量の増大に対応するための変更を行いやすいかどうか。スケーラブルな設計は、リソースの追加や分散処理によって性能を維持します。
  • 互換性: 新しいバージョンのソフトウェアが既存のシステムやデータと互換性を持ち、問題なく統合できるかどうか。APIのバージョニングやデータ移行ツールがこの特性を支援します。

変更性を高めるためには、ソフトウェアの設計段階で、モジュール性、低結合度、高凝集度などの原則を適用することが重要です。また、コードの可読性を高め、適切なドキュメントを提供することで、開発者が変更を行いやすくなります。

変更性の高いソフトウェアは、市場や技術の変化に迅速に対応し、継続的な改善とイノベーションを行うことができます。SQuaREの枠組みでは、変更性は保守性を支える重要な副特性として位置づけられており、ソフトウェアの長期的な成功と持続可能性を確保するために不可欠です。

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