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ISO/IEC 25010 SQueRE 保守性の副特性「テスト性」 DevOpsとマイクロサービス時代のQA キーワード解説

2024/06/18に公開

テスト性とは

SQuaRE(Software Product Quality Requirements and Evaluation、ISO/IEC 25010)における保守性の副特性としての「テスト性(Testability)」は、ソフトウェアがどれだけ効率的にテストされるかを示す品質特性です。テスト性は、ソフトウェアのテスト計画の作成、テストケースの実行、およびテスト結果の評価が容易である程度を指します。

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テスト性が高いソフトウェアの特徴・利点

  • 観察可能性: ソフトウェアの動作が外部から観察しやすく、システムの状態や変数の値を容易に把握できること。これにより、テスト中の挙動を正確に評価することができます。
  • 制御可能性: テスト実行中にソフトウェアの動作を制御しやすいこと。入力や設定を変更して、特定の条件やシナリオを再現することができます。
  • 分離性: ソフトウェアの各部分を独立してテストできる程度。モジュールやコンポーネントが適切に分離されていると、単体テストや統合テストが容易になります。
  • 自動化のしやすさ: テストプロセスを自動化しやすいこと。テストスクリプトやフレームワークを利用して、繰り返し実行されるテストを効率的に行うことができます。

テスト性を高めるためには、ソフトウェアの設計段階で、テストを意識したアーキテクチャを採用し、テストフックやログ出力などのテスト支援機能を組み込むことが重要です。また、コードの可読性を高め、適切なドキュメントを提供することで、テストケースの作成が容易になります。

テスト性の高いソフトウェアは、バグの早期発見と修正を促進し、品質保証のプロセスを強化します。SQuaREの枠組みでは、テスト性は保守性を支える重要な副特性として位置づけられており、ソフトウェアの信頼性と安定性を確保するために不可欠です。高いテスト性は、継続的インテグレーションやデプロイメントのプラクティスにおいても、迅速なフィードバックループと品質向上のための基盤となります。

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