♻️

2025年1月Solana testnetクラスタ再起動方法・全解説

2025/01/14に公開

Solanaテストネット、(日本時間)1月15日午前3時に計画的な再起動へ

こんにちは!SolanaバリデーターNerv Node運営のInoueです。

今回は、Solana財団から発表されたテストネットの計画的な再起動について解説したいと思います。

📅 再起動のタイミング

今回の再起動は、 2025-01-14 18:00 UTC、日本時間で2025年1月15日午前3時に予定されています。

通常エポックの境界で行われる再起動ですが、今回は任意のタイミングでの停止をするという、練習目的もあるようです。

いつもの再起動と違うので戸惑う方もいるかもしれないので、ここで解説しておきます。

🔧 バリデーターの対応方法

バリデーターは新しい一時的なアイデンティティに切り替えることで、再起動プロセスに参加します。具体例で示すため、以下のような状況を想定しています。

例として使用する環境

内容
ledgerディレクトリ /mnt/ledger
userアカウント名 sol
identityアカウントの秘密鍵の場所 /home/sol/identity.json

1. 新しいキーペア作成

solana-keygen new -o <新しいキーのパス>

# 例えば
solana-keygen new -o unstaked-identity.json

このとき作成されたキーのpubkeyを記録しておきましょう。

以下のコマンドでpubkeyの確認もできます

solana-keygen pubkey <新しいキーのパス>

2. 実行の時間帯に手動、もしくはatコマンドで切り替え

# 手動で切り替え
agave-validator --ledger /mnt/ledger set-identity <新しいキーのパス>

# 切り替えの自動スケジュール
echo 'agave-validator set-identity <新しいキーのパス>' | at 18:00 2025-01-14

このコマンドはバリデーターのアイデンティティを動的に変更するコマンドです。

Pumpkinがバリデーターのホットスワップで解説しており、最小時間でバリデーターサーバーの移転をするときなどに役に立ちます。

💡 確認方法

切り替え後は以下のコマンドで新しいアイデンティティが反映されているか確認できます:

agave-validator --ledger /mnt/ledger monitor

この表示で、Identity欄が先ほどメモしたpubkeyと一致しているか確認できたらOKです。

つまりいつもと違うアイデンティティに変える、ということですね。

新しく作ったアイデンティティにはSOLが入っていないので投票はされず、しかしshred自体は受信し続けるということです。

🚨注意点

バリデーターが停止し、バリデーターそのものが再起動する場合は、おそらく元のアイデンティティに戻って再起動するかと思います。

念の為agave-validator --ledger /mnt/ledger monitorコマンドで元に戻っているか確認した方が良いです。

また逆にアンステーキング状態を継続する場合は、スタートアップスクリプトのidentityを書き換える必要がありますが、その必要はない……はず!

また、停止後はSolana Tech Discord上で指示があるかと思いますので、対応を忘れずに!

🔄 元の状態への復帰

もしそのまま動的に元のアイデンティティに戻したい場合、以下のコマンドとなります。

これは実行されないかと思いますが、念の為掲載しておきます。

agave-validator --ledger /mnt/ledger set-identity /home/sol/identity.json

📝 ポイント

  • ノードは新しいアイデンティティに切り替わっても、オンラインを維持し続けます
  • shred受信は継続されるため、再起動用のスナップショットに必要な情報は保持されます
  • 十分な数のステークが無効になると、テストネットは停止します
  • テストネット停止後の対応は、Discordをチェックしてください。

日本では深夜帯の作業となりますが、手動か自動かは各バリデーターの判断に委ねられています。

スナップショットの作成に不安がある方は、Agave wikiのSnapshot Guideを参照することをお勧めします。

それでは、スムーズな再起動を!🚀

後日談

コマンドは問題なく実行しました。何人かの人は--ledgerオプションを付け忘れていたようです。
渡しの場合は以下のようになりました

ちなみに、滞納しているバリデーター

solana -ut validators

で見ることがでます。現在23%なので、ひとまず寝てしまっていいでしょう。

後日談2

すぐにagaveからの再起動要請があったので対応しました。
2025 01 14 Testnet Rollback and Restart
こちらはいつも同じ感じの内容になっています。。

Discussion