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Microsoft Loop を「さくっ」と職場で活用する方法

2023/09/14に公開

1. この記事は何?

「Microsoft Loop」はチーム、コンテンツ、タスクを統合するMicrosoft の次世代コラボレーションツールで、2023年3月のプレビュー版リリース以降、徐々に進化が続いています。Windows/Mac/Webブラウザー/モバイル版と様々なデバイスから利用することが出来、Loopの名前の通り、普段使いするツールとして充実してきました。

仕事上、いろいな人から利用シーンや使いどころがわからないという声をいただいていますが、Microsoft Loopを試行してみて得られたことをまとめてみました。
これから適用を考えてる方がいましたらご活用ください。

  • 本書の読み手
    • 他のSaaSサービスとの比較や連携を検討されている方
    • Microsoft Loopを試してみようと思っている方
    • 実業務で実践、活用していこうとされている方

2. 使いどころ

2.1. 基本機能

まずどんな機能が使えるかを洗い出してみました。(2024/2/22時点)

  • 入力(/)
    • 全般
      • チェックリスト
      • 箇条書き
      • 段落番号
      • 日付
      • コールアウト(吹き出し)
      • コード(PlainText, Bat, Java, Markdown 等)
      • 目次
      • 分割バー
    • テキストスタイル
      • 見出し1/2/3
      • 折りたたみ可能な見出し1/2/3(2024/2 new!!)
      • 段落(本文)
      • 引用文
      • インラインコード
      • テキスト色・背景
    • テンプレート
      • タスクリスト
      • 投票テーブル
      • 進行状況トラッカー
      • かんばんボード(2023/12 new!!)
      • チームの思い出(2023/12 new!!)
      • Q&Aセッション
    • 通信
      • 個人
      • 絵文字
      • ラベル(優先度・進行状況)
    • メディア
      • 画像(貼り付け、拡大、縮小)
      • 録画(Google Chrome/Edge)
  • 編集・検索・他
    • 入力テンプレート
    • 太字・斜体・下線・取消線
    • テキスト色・背景色
    • リンク(リンクプレビュー、URL)
    • インデント
    • 表(合計、平均、カウント)
    • 検索(@) 個人、ファイル、会議
    • リアクション・コメント
    • 検索機能(履歴つき)
    • バージョン履歴・復元 ※差分、改版履歴が欲しい
    • undo(ctrl+z) ※ctrl+yは不可
    • ページ複製
  • 連携機能
    • markdown コピー・貼り付け
    • 既存Planner(リンク貼り付け)
    • 動画youtube(リンク貼り付け)
    • 表のExcel/Textへのエキスポート
    • outlook連携
    • word連携
    • whiteboard連携
    • teams連携
    • jira連携
    • trello連携
    • github連携 ※issue連携

各アプリ・タスク関連の関係性は現状こんな感じ

2.2. 利用シーン

思いつくままに実業務での使用局面をリストアップしていきます。実際に試してみました。

(1) 目標管理

(2) 部門ポータルサイト
(3) ポートフォリオ(作品集)
(4) プロジェクト管理

(5) 朝会/夕会運用

(6) タスクリスト
タスク定義したものは右上のタスクアプリで管理可能

タスク定義したものは右上のタスクアプリで管理可能

既存のPlanner とも連携できるようになりました(リンク貼り付け)

(7) かんばんボート

表形式に切り替えもできます

(8)進捗管理

(9)運用改善

(10) チーム振り返り(KPT)

(12) 外部サービス連携
■jira連携

■trello連携

(13) 購入品リスト

(14) アフター5イベント

(15) ナレッジ活用(投票つき)
(16) アイデア出し(共同作業): - Teams連携
複数人との共同編集ができるのでアイデア出しには最適
(17) 議事録承認: - Teams/PowerAutomate連携
(18) 業務マニュアル
(19) 機器/備品管理
(20) 採用管理
(21) Teams-Wikiからのデータ移行
(22) SharePoint markdown文書からのデータ移行
(23) OneNoteからのデータ移行
(24) 朝・昼・夕方のタスクチェック

  • Teams の左側に”Planner および To Do のTasks”を常時出すようにして、定期チェックすると良いです

(25) 日報/週報チェック

  • loopで日々チェック
  • teams の週報アプリでチェックするのがよさそう

2.3. 不向きなこと

  • WBS・ガントチャート(多階層・カテゴリ別)
  • 工数管理
  • ワークフロー/承認(Teams/PowerAutomateの範疇の様子)
  • 自動化連携(デスクトップ・オンプレ・発信予約)

2.4. 個人的に欲しい機能

普段使いするためには、最低限このくらいは充実してほしいです

  • URLのワンクリック化(Must) ※現状はCTRL+クリックか右クリックでアクション選択
  • たたむ機能(トグルリスト)(Must)
  • 索引機能(Must)
  • 各々の情報の関連性を可視化する機能(Must) ※obsidian 的なPKM
  • アプリ連携の強化
    • 月別・四半期別のガントチャート/タイムライン(plannerやredmine等)(Must)
    • mermaidjs (Must) ※マインドマップやグラフ化
    • plantUML(Must) ※シーケンス図等
    • drawio(Must) ※業務フロー・構成図
  • Microsoft サービスの親和性向上
    • 物理ファイル名でなく任意の文書名や情報の論理名称でわかるように(Must)
    • ファイル名だけでなくリンクしているExcelのシート名の表示(Must)
    • powerPointのスライドショー連携(Must)
    • powerPointの特定ページ引用(Must)
    • List/formの名称のリンク(Must)
  • 表の行列変換(Must)
  • 目次機能(Must): 2023/11

2.5. まだ不安定なところ

  • 折り返し機能つきH1/H2/HG3とH1/H2/H3を混在させると目次の階層とずれる(2024/2/28)
  • OneNoteのWeb表示のリンクをLoop内に記載してもリンク先のLoopに飛ばない(2023)→リンクの手入力で回避するしかない
  • アンドウで戻らないケースがある(2023)→復元機能で代替
  • android版のオクラホマボタン(2023)
  • リンクが多いページの表示(2023)
  • 表入力(列名の入力・内容入力)(2023)
  • 日本語入力(2023)

2.6. 情シス部門・管理者として意識すべきところ

意識すべきところが数か所あります。なかなかわかりにくいところに存在するのでここに記載しておきます。

参考サイト:
(1) 管理者向け:

(2) 利用者&管理者向け:

2.7. Notion/Confluenceらとの比較

現状LoopはMicrosoft365の個人利用は無料、法人利用はMicrosoft365のライセンスによります。他のサービスも下記に整理しました。ご参考までに。

Microsoft Loop Atlassian Confuluence Notion Evernote Asana
主な機能 情報管理
アプリ連携
タスク
情報管理
アプリ連携
情報管理
タスク
情報管理
タスク
情報管理
タスク
プロジェクト管理
連携 JIRA
Trello
Market Place Integration Integration Integration
ゲスト利用 現状不可 有料プラン1人あたり5人 プラン毎に人数制限 可(公開リンク機能) 可能
コスト 法人(Microsoft 365-Business Standard, Business Premium, E3, and E5)
個人
(公開プレビュー版の場合)
Free(10名まで無料)
Standard(690円)
Premium(1310円)
Enterprise
プラスプラン(8$/月)
ビジネスプラン(18$/月)
エンタープライズ
Personal(1100円/月)
Professional(1550円/月)
Basic(無料※15名まで)
Premium(1200円/月)
Business(2700円/月)

参考サイト:

3. まとめ

Microsoft TeamsのWiki機能は2024年1月に廃止される予定です。多くの人がMS Wordに移行するか、OneNoteに移行がよいか、他のサービスに乗り換えるか悩んでいることでしょう。だいぶ現場の実務レベルで使える段階になってきた感じもありますが、安定感・性能面が正直足りていない感もあります。2024正式リリースに向けてさらなる機能強化・安定感の両立、期待したいところです。

この記事は以下の曲を聴きながら作成しました。ここまで、お読みいただきありがとうございました!では、また。

  1. train kept a rollin’(the yardbirds)
  2. born to be wild(steppenwolf)
  3. crossroads(cream)
  4. purple haze(jimi hendrix)
  5. rock and roll(led zeppelin)
  6. stairway to heaven(led zeppelin)
  7. round about(yes)
  8. kill the king(rainbow)
  9. paranoid(black sabbath)
  10. burn(deep purple)

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