Qiskit で遊んでみる (24) — Qiskit Runtime local testing mode を使ってみる
目的
Qiskit Runtime local testing mode に
Local testing mode (available with
qiskit-ibm-runtime
0.22.0 or later) can be used to help develop and test programs before fine-tuning them and sending them to real quantum hardware.
とあるのでこれを試してみたい。ざっくりとは、今までクラウド上で実機に対してジョブを投入する時の書き方がローカルでもできるようになって、バックエンドの指定をフェイクバックエンドやシミュレータから実機に切り替えるだけでコードを書き換えずにシミュレータ/実機で実験ができる、というものに見える。
やってみた
Qiskit のインストール
qiskit-ibm-runtime
0.22.0 が使えたら何でも良いのだが、とりあえずバージョンを指定してインストールしてみる。
%%bash
pip install -U "qiskit==1.0.2" "qiskit[visualization]==1.0.2" "qiskit-aer==0.13.3"
pip install -U qiskit-ibm-runtime=="0.22.0"
必要なモジュールの import
Example を参考に実装。比較用に、フェイクバックエンドも幾つかインポート。
Migrate to the Qiskit Runtime V2 primitives にあるように Qiskit Runtime V2 primitives
もリリースされているので、これも使う。軽く見た感じではエラー緩和の指定の仕方などに変更があった。SamplerV2
では実機側が対応している場合にダイナミックデカップリングが使えるようだが、今回はローカルでやるので使えない。
from qiskit_aer import AerSimulator
from qiskit.circuit import QuantumCircuit
from qiskit.transpiler.preset_passmanagers import generate_preset_pass_manager
from qiskit.visualization import plot_histogram
from qiskit_ibm_runtime import (
Session,
SamplerV2 as Sampler,
QiskitRuntimeService,
)
from qiskit_ibm_runtime.fake_provider import (
FakeManilaV2,
FakeSherbrooke,
FakeTorino,
)
実験
Example のままに Bell 状態のサンプリング。
# Bell Circuit
qc = QuantumCircuit(2)
qc.h(0)
qc.cx(0, 1)
qc.measure_all()
# 事前にアカウント情報をセーブしてあることを想定
service = QiskitRuntimeService()
use_real = True
if use_real:
real_backend = service.backend("ibm_brisbane") # 実機
backend = AerSimulator.from_backend(real_backend) # の情報をシミュレータにロード
else:
# backend = FakeManilaV2() # 量子ビット数 5 のフェイクバックエンド
backend = FakeTorino() # 量子ビット数 133 のフェイクバックエンド
# backend = AerSimulator() # ノイズのないシミュレータ
# Run the sampler job locally using AerSimulator.
pm = generate_preset_pass_manager(backend=backend, optimization_level=1)
isa_qc = pm.run(qc)
with Session(backend=backend) as session:
sampler = Sampler(session=session)
result = sampler.run([isa_qc]).result()
結果のチェック
pub_result = result[0]
plot_histogram(pub_result.data.meas.get_counts())
で結果を見ることができる。
ノイズのないシミュレータの場合
勿論
ibm_brisbane (をシミュレータからロードした) の場合
少しノイズが入った結果になる。backend = real_backend
とすると、実機にジョブが飛んでいく。
回路の可視化
パスマネージャを通していない回路
そのまま。
qc.draw("mpl", style="clifford")
パスマネージャを通した回路
パスマネージャが正直どういったものか Qiskit v0.45 is here! を読んでも分からないが、example 同様に Preset Passmanagers の generate_preset_pass_manager
をそのまま使えば良いのではないだろうか。
ということでトランスパイルされた回路が得られる。
isa_qc.draw("mpl", style="clifford")
ibm_brisbane のレイアウト
最後に ibm_brisbane
のレイアウトを見て終わろう。今回は右上の 2 個の量子ビットだけ使った感じになる。
real_backend.coupling_map.draw()
まとめ
Qiskit のアップデートが早いので少しするとすぐに今までと違う書き方が登場している。たまにアップデートしないとよく分からなくなる。
今回、クラウド上と同じ書き方がローカルでできるようになったので、それを試してみた。
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