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AIに「歌舞伎のあらすじ」を語らせたら最高だった話。Deep Research × NotebookLM活用術

に公開

ミーハーと偶然で本物の歌舞伎に触れることになった!

こんにちは、電算システムで AI Agent関係のビジネス開発とか社内生成AI活用プロジェクト何かをやってます、「けいたね」といいます。よろしくお願いします。
DSKアドベントカレンダーの2日目です!

皆さん歌舞伎みたことあります? いい歳のおじさんである私も歌舞伎って、生まれてこの方みたことなかったんですよ。

たまたま8月くらいに、きっかけがあり、歌舞伎のことを考えることがありました。(いちおう仕事関係です) 今年といえば、映画「国宝」がありましたよね。評判にもなってましたし、興味もったので映画も見てきました。歌舞伎ってすごい、映画も面白い。すばらしい芸術だと感じて、シンプルに感動しました。これって今も続いてるんだよなあ・・・とぼんやり思ってました。

そんな話をその方としてましたら、なんと歌舞伎のチケットをいただいたんです。仕事関係の友人(この人も初観劇)をさそって、おじさん二人で見に行くことになりました。

観劇したのは、2025年10月の歌舞伎座。
演目は 『義経千本桜』の第2部、「木の実」「小金吾討死(こきんごうちじに)」と「すし屋」 の場です。

https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/938

これ、古典も古典、大名作です。「事前にある程度は情報をいれておいたほうがいいよー」なんて言われたもんだから、私はビビりました。あの映画『国宝』の世界を生で見るんだ!って。
でも待てよ、と。「すし屋」って何? 寿司食べる話?ストーリーは? 見どころは? 服装はどうする?
……これは困った。

しかしこのご時世、そう、私には相棒がいます。Geminiが……
(※この当時は、まだGemini 2.5 の時代でした。懐かしいですね)

古典なんてわかるんか?相棒「Gemini」よ。調査を命じる!

まずは不安解消から。
「おじさん二人で行くけど浮かない?」「服装は?」みたいな基本的なことやあらすじまで、一通り調査して教えてくれと、Gemini(Deep Research)に投げかけました。普通なら別々の2本のレポートですが、僕はもう全部教えてくれって感じで深堀りしてもらいました。

今回は「すし屋」という場面が特に物語が入り組んでいるらしい(あとで知った)ので、「いがみの権太(ごんた)という男がなぜ重要なのか?」「身替わりの首ってどういうこと?」といった、核心に触れる部分までガッツリとリサーチさせました。興味ある人はググって(ジェミって)みてね!


↑ これ、ほぼワンショット(一撃)で作ってくれた、歌舞伎の観劇ガイド


↑ こんなコーナーもあって初心者も安心・・・

18ページの対策資料ができました。これで「ネタ」はできた。いちおう読んではみましたが・・これでいいのかな・・

NotebookLMのボタンを「全部」押してみる

Geminiが集めてくれた濃いテキスト情報を、そのままNotebookLMに放り込みます。
ここから、僕とAIとの対話が始まりました。

まずチャット機能を使って、「要するにどういう話なの?」「初心者はどこに気をつけるべき?」と壁打ち。質問攻め。
さらに面白がって、「マインドマップ」機能で登場人物の相関図を表示させたり、「概要」機能でポイントを整理させたり、画面にあるボタンを全部押しまくってみました。


↑ この右上のボタンを全部押してみた。

これで「なんとなくわかった気がする」状態にはなりました。ただ、まだ「知識として知っている」レベル。あとは当日勝負です。

仕上げは、電車の中での「音声ガイド」

観劇当日、東銀座へ向かう電車の中。
最後の仕上げとして、NotebookLMの Audio Overview(音声生成) の再生ボタンを押しました。


↑ ワクワクしながら音声ガイドを聞いてる私(のイメージ)

これがすごかった。
事前にチャットやマインドマップで「なんとなく」理解していた内容が、AI二人のポッドキャスト風の会話を聞くことで、一気に頭の中で最後の復習になったんです。

「ねえ、この『すし屋』に出てくる権太って、ただの悪党に見えて実はすごい覚悟を持ってるんだよね」
「そうそう! 最後のどんでん返しのために……」

そういえば、そんなこと書いてあったなーとか、音声で聞いて思い出しました。電車に揺られているその15分〜20分で、「ちゃんと予習できたかな・・」の状態から、「いちおう頭にははいってるぞ」な状態へと完璧に仕上がりました。といいつつ、これで楽しめるかはまだわかってない状態!

いざ、歌舞伎座へ! 予習なんて吹き飛ぶ!?


↑ 会場についたー!!!友人とも合流!

会場は独特の空気で、やっぱり圧倒されました。予習の内容なんて一瞬で吹き飛ぶ勢いです。
とりあえず景気づけにビールを片手に着席して、おじさん二人、そわそわ……

そして、幕があがりました。

結論から言うと、予習した内容なんて吹き飛ぶくらい引き込まれました。

というのも、歌舞伎って難解で硬いものかと思っていたんですよね。だから必死に予習したんですけど、実際はそんなことなくて、すごく自然体で楽しめるんです。

「え、もしかして元々、敷居なんて低かったんじゃん!!!?」

笑いあり、派手なアクションあり、しんみりする愛憎劇あり。会場からは自然と拍手が起こるし、普通に爆笑も起きる。
歌舞伎って、高尚な芸術である以前に、最高の「娯楽」なんですね。芸術的な演者が全力で僕らを楽しませてくれる。今のエンターテイメントの原点が、昔からここにあったんだなと感動しました。

それでも「予習」してよかったこと

じゃあ予習が無駄だったかというと、逆です。
「ちゃんと話を追うためには、予習が大事だった」 と痛感しました。

ストーリーの大筋や人間関係が頭に入っているからこそ、「え、これどういう意味?」という余計なことを考えずに、目の前の舞台に集中できたんです。
アドバイスいただいた方が「入れておいたほうがいいよ」と言っていたのは、こういうことだったんだなと。

そうそう、イヤホンガイドは必須です。あれ? ちょっとわかりにくいなって場面でも、適度な解説をいれてくれて、めちゃくちゃ助かります。予習しててもイヤホンは借りたほうがいいですよ!!油断しないで!!

終わったあとも、AIと反芻する

大満足で終わったあと、余韻に浸りながら、再度NotebookLMの予習文書を読み直しちゃいました。
「あそこはこういうことだったのか」と答え合わせをして、帰りの電車でもまた音声解説を聞きながら思い出を反芻して、僕の初歌舞伎体験は終了。

おまけ:Gemini 3.0や、最近の NotebookLM のアップデート

皆さん、Gemini 3.0やNotebookLM触ってますか? なんかいろいろすごくないですか?
あの時の感動を記事にしようと、久しぶりにNotebookLMを訪れたら、大幅に進化しててびっくりしましたので、追記します。

動画生成? スライド生成? テスト作成?

……はい、また例によって新しく加わったボタンを押しまくりました。
おかげで、当時の歌舞伎の記憶をさらに鮮明に反芻することに成功(笑)。

生成されたスライドはこんな感じです。すごくないですかこれ!!


↑ みよこのタイトルスライドのクオリティ


↑ これこれ。こんなだった、かっこよかった


↑ こんなスライドも。

もうガイドブックできてるやんけ。もっとわかりやすいかも

最後に:歌舞伎面白い、また行きたい!

映画『国宝』の重厚な世界観もすごかったです。古典の歌舞伎を観劇しての感想は実際はもっと気軽に見ても大丈夫そうでした。食わず嫌いせず、また行きたいと思います。しかし食わず嫌いとはこのことでしたね・・・こんなに楽しい娯楽だとは思ってなかった。爆笑したり、関心したり、しんみりしたり。これ楽しんでるときに、裏のストーリーある程度理解できてると、入り込めてよかったですね。

まあ、これだけGeminiだ、NotebookLMだ言ってますけど、正直 「なくてもいけます!!」
歌舞伎はそれだけで十分面白い。でもやっぱりガイドがあると不安もへってより安心して楽しめるのは間違いありません。AIというツールは、僕らが勝手に感じている「敷居」をグッと下げてくれます。

ぜひみなさんも、AIを相棒に、歌舞伎座へ行ってみてください。最高ですよ。
日本の古典芸能も結構ちゃんと解釈してくれました!!

AIは真面目な用途だけではなくて、いろんなことに使うと実感が湧きますね!ではまた!

電算システム 有志

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