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Devinによって変化したエンジニアリングの現場

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はじめに

本記事では、Devinがdelyの開発現場にもたらした変化を実例を元に紹介します。

Devin 導入の背景

  • AI 活用で dely 全体の生産性を底上げしたい
    人がやること/AI に任せることを切り分け、ムダな工数を削減
  • Devin で解決したかった課題
    • 権限変更リクエスト急増によるエンジニア工数の肥大
    • ドキュメント陳腐化で最新情報が追いづらい
    • 機能仕様の質問がエンジニアに集中しボトルネック化

以降のセクションで、Devin がこれらの課題をどう解決したかを説明していきます。

1. 非エンジニアからの依頼対応の工数削減

delyではTerraformを用いてGitHub、AWS、GCPの権限管理をIaC(Infrastructure as Code)として運用しています。従来、権限変更のリクエストはエンジニアがPRを作成して都度対応していました。しかし、非エンジニアからのリクエストが増加し、対応にかかるエンジニアの工数が課題となっていました。

Slackでの権限依頼
Slackでの権限依頼
権限付与のPR
権限付与のPR

Devin導入後、Slackで依頼が来たらDevinにメンションするだけで自動的にPRを作成することができるようになりました。エンジニアは差分を確認するだけで済むため、対応時間を大幅に削減できました。

権限依頼ワークフロー
権限依頼ワークフロー
Devinに依頼
Devinに依頼
PR作成
DevinによるPRの生成

将来的には権限変更の問い合わせ対応をワークフローからDevinAPIを用いてPR作成まで自動化できれば理想と考えています。

2. Devin Wikiによる最新情報キャッチアップ

Devin Wikiを導入したことで、コードベースを理解するスピードが大きく向上しました。主なメリットは以下の通りです。

  • 最新コードをもとに Wikiが常に自動生成される
  • 久しぶりに触れるプロジェクトでも、Wikiを見ればキャッチアップコストを低く抑えられる
    wiki
    実際に自動作成されたiOSアプリのWiki

従来はドキュメントが古くなってしまい最新情報がわかりにくい課題がありましたが、Devin Wikiは最新のコードからWikiを生成するため、常に最新の情報を把握できます。ただし、スナップショットのようなドキュメント運用を完全になくすのではなく、併用することでさらに効果的な活用を目指しています。

従来型ドキュメントとDevin Wikiは、以下のように使い分けています。

特徴・用途 更新頻度
Devin Wiki 最新コードに基づくリアルタイムな情報 自動(随時更新)
従来型ドキュメント 背景・経緯、設計思想の整理・記録 手動(定期更新)

従来型ドキュメントがあることで、CLINEやDevin Wikiなどが参照できる情報源として機能します。この2つの組み合わせにより、コードベースの最新情報と設計背景を効率的に把握できます。

3. 問い合わせ先としてDevin Searchの活用

Devin Searchの導入により、質問や疑問が発生した際の第一問い合わせ先が「人」から「Devin」に変わり、効率化を実現しています。

実際の問い合わせ例
実際の問い合わせ例

導入前

  • 内容を把握しているエンジニアに直接質問

導入後

  • Devin Searchが一次対応を担うことによる、エンジニアへの質問回数・確認工数の削減
  • 一次情報(コードや関連ドキュメント)を元に、より解像度高くエンジニアに質問ができる
  • 自然言語で質問できるため、非エンジニア(e.g. PM, デザイナー)でも活用しやすい

PMへの利用提案
PMへの利用提案

活用例
Devin Search活用例

おわりに

Devinの導入によって、delyのエンジニアリングの現場は効率化され驚くほどの変化がありました。2025年はさらに進化するAIツールを積極的に取り入れつつ、組織内での最適な運用方法を模索し続け、より効率的で生産性の高いエンジニアリング環境を追求していきます。

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