Slackにログを残すメリット
はじめに
情報共有のためにドキュメントを残すことは多くの場面で重要ですが、その作成には時間と手間がかかり、実際には十分に運用できないことも少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、Slackにログを残すことです。Slackを活用すれば、情報の記録・共有が簡単になり、チーム全体の業務効率を大きく向上させることが可能です。
本記事では、Slackにログを残すことで得られるメリットと、その具体的な活用方法について詳しく解説します。
情報共有の手段
情報共有には主に以下の3つの手段があります。それぞれの特徴を整理してみましょう。
- 口頭: 直接会話で共有
- テキスト: Slackなどのチャットツール
- ドキュメント: NotionやConfluenceなど
各手段のメリット・デメリット
手段 | メリット | デメリット |
---|---|---|
口頭 | 即時性が高い その場で議論が可能 |
情報が閉じがち 異動や退職で失われやすい |
テキスト | 情報が残る 検索が可能 |
情報が流れやすい 即時性に欠ける |
ドキュメント | 情報が体系的 検索が可能 |
作成に手間がかかる 古い情報のリスク |
テキストツールの一種であるSlackは「手軽さ」と「記録性」のバランスが良く、日常的なログの記録に適しています。
以降、本記事ではテキストツールとしてSlackを前提に話を進めます。
Slackにログを残す
業務における情報共有や記録が不十分な場合、以下のような課題が発生しがちです。
情報共有の課題
- 口頭でのやりとりが忘れられる
→ 後から認識ズレが発覚し、手戻りが発生する。 - 過去の作業内容や背景が曖昧になる
→ 同じ問題を繰り返してしまう。 - 退職者が持っていた知識が失われる
→ チーム内で重要な情報が引き継がれない。
これらの問題は、特に成長中のチームや多忙な環境で頻発します。Slackにログを残すことで、これらの課題を解決する第一歩となります。
ログを残すことのメリット
Slackにログを残すことで、次のようなメリットがあります。
-
気軽に書ける
ドキュメントほど構えず、手軽に記録できるため、日常的な活用が可能です。 -
認識ズレを避けられる
当事者間で「やった/やってない」といった認識ズレを防ぎ、余計な議論を省けます。 -
ドキュメント化の下地になる
Slackログを基に、詳細なドキュメントを効率よく作成できます。 -
過去の記録が将来の助けになる
作業の履歴や背景を簡単に振り返ることができ、問題解決の再現性が向上します。
ログとして残すべき内容の例
Slackに記録しておくべき代表的なログは以下の通りです。
- 作業ログ: 実施した作業や進捗状況
- 会議の議事録: 決定事項や未解決の論点
- 口頭で話した議論のメモ: 必要な補足や背景情報
- 技術調査のメモ: 解決した課題や調査中の内容
ログを残す上でのコツ
効果的なログを残すためのポイントを紹介します。
1. スクリーンショットを活用する
- 作業内容や状況を視覚的に記録できます。
- テキストだけではわかりにくい部分をスクリーンショットによって補うことができます。
例:
「プロジェクトの新規作成を実施」
プロジェクト作成時にどのようなプラン・設定値にしたかを確認できるようになります。
2. 検索に引っかかるキーワードを含める
- UUID、エラーメッセージ、ファイル名など、具体的なキーワードを記載します。
- 画像だけでは検索対象にならないため、補足テキストを加えることが重要です。
例:
「Apple Push Notifications service メモ 」
テキストにキーワードを含めることで、将来の検索時にヒットしやすくなります。
まとめ
Slackにログを残すことは、情報共有の精度を向上させ、チーム全体の効率を高める有効な手段です。手軽に記録を始められるため、「あとで書こう」ではなく、「今すぐ残す」を習慣化することが大切です。
これにより、ドキュメント化や業務効率化にもつながり、未来の自分やチームを助けるきっかけになるでしょう。
今日からSlackにログを残す習慣を始めてみませんか?
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