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delyのAI活用の現在地とこれから
はじめに
AIツールの活用がビジネスの当たり前になりつつあるなか、delyでも積極的にAIを取り入れながら、私たちらしい価値や働き方のアップデートを続けています。
本記事では、delyが大切にしているAI運用の考え方や実際の活用例を紹介します。
また、AI時代にこそ重視したい“人の強み”と、今後の展望についてご紹介します。
delyのAI活用スタンス
- delyでは、特定のAIサービスに縛られず、課題や目的に応じて最適なツールややり方を現場主体でフラットに選んでいます。
- 使って終わりではなく、「業務やドキュメント自体もAIが読みやすい形に整えていく」ことに組織全体で取り組んでおり、AI活用の仕組みも進化し続けています。
- ルーティンや大量処理はAIに任せ、その分、人同士のコミュニケーションやアイディア出し、信頼づくりなど「人ならではの役割」により一層集中し、AIと人間、両方の強みをかけ合わせて成果を最大化することを目指しています。
利用中の主なAIツール/サービス
delyでは、以下のようなAIツールを各プロダクトや職種ごとに運用しています。
- ChatGPT、Gemini for Google Workspace、Perplexity(AIチャット・検索)
- Devin、Cursor、Claude Code、Github Copilot(エンジニアのコーディング用途)
- Amazon Bedrock、LangChain/LangGraph(その他開発)
- Dify(ノーコード開発ツール)
- Notion AI、NotebookLM(ドキュメント要約・ナレッジサーチ)
- Circleback(議事録の自動要約・構造化)
採用のためのスライドでもAI活用の事例を紹介しています
AI導入や運用フロー
- 現場やチームでの課題・仮説から導入したいAIツールを選定・情報収集します。
- 情シスや法務と連携して社内情報や個人情報の取り扱い、リスク・規約もあわせて確認しています。
- 少人数のPoC(試し利用)を行い、効果や課題を評価。その後全社や部門横断展開を判断します。
- 承認・導入後は情シス主導で利用ガイドラインや権限管理・棚卸しも定期実施し、「使われないAIが温存され続ける」といった事態や、セキュリティ上の問題による事故の発生を防いでいます。
AI導入・運用フローの図
具体的なAI活用事例(抜粋)
サービス/プロダクト領域
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クラシル
- UGCコンテンツのレシピ判定処理やキャプション(手順や材料など)の構造化を行い、レシピの特徴を把握しやすくしています。
- 公式レシピのレシピジャンル(洋食・和食etc.)を付与する運用を自動化しています。
- ユーザーのコメントを元に、よくある質問の生成と質問のタグ付けを行っています。
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クラシルリワード
- レシート画像の構造化やジャンル自動分類をAIで自動化。AI判定の精度は現場数値を追いながら運用改善サイクルもスピーディです。
- アフィリエイトの案件のタグ付けを自動化し、アプリから案件の特徴を元に検索しやすいようにしています。
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TRILL
- 記事企画から校正までAIを用途ごとに使い分けています。
バックオフィス/横断業務
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Circlebackによる議事録自動要約
- Circlebackを活用して、社内会議の音声やテキストから議事録の自動要約・構造化を簡単に行っています。手作業の大幅削減に加え、議事録をテキストとして残すことでその情報をさらなるAIツールへのインプットとして活用することができます
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ドキュメント×AIによるナレッジサーチ
- Notion AIを使い、既存のドキュメントを要約したり、新たな記事の作成に利用しています。
- AIが活用しやすいドキュメンテーションの推進を行っており、これまで画像をふんだんに使っていたドキュメントもテキストを追加してAIがコンテキストを理解しやすいように作り変えたりしています。
プロダクト開発・エンジニア運用
- DevinやCursor、GitHub Copilot、Claude Codeなどでコーディング・自動レビュー・タスク生成をAIで支援しています
- 利用しているIDEなどにより相性の良いツールが異なりますので、エンジニアごとに必要に応じて使いたいツールのアカウントを申請して利用しています。
- Devinに簡単なコーディングを依頼しつつ、Claude CodeやCursorでチャットや入力のサジェストを利用しながら自分でもコーディングするというように、併用した開発もよく行われています。
- 開発現場でも利用頻度や成果を可視化し、コストや品質、拡張可能性を重視して運用しています。他のツールに乗り換えて使わなくなったアカウントは除却するなどの棚卸しも定期的に実施しています。
- 利用しているIDEなどにより相性の良いツールが異なりますので、エンジニアごとに必要に応じて使いたいツールのアカウントを申請して利用しています。
- データベースのデータにメタデータを追加することでデータ分析に必要なクエリをLLM(Cursor)に質問していくだけで作成できます。
Cursor上でClaude Codeを動かしている図。※プロンプトやコードの中身はすべてダミーです。
今後の展望
- AIツール同士がシナジーを生むような使い方を模索し、AIによって生まれる価値を更に大きいものにしていきます。
- ナレッジやドキュメントの“AIインプット最適化”を徹底し、将来的にはAIチャットに聞けば何でも分かるように情報の検索性を高めます。
- AIが当たり前に利用され大きく働き方が変わった時、AIには代替できないコミュニケーション(細かなニュアンスを伝えたり、AIでは思いつかないアイデアを創出したり)が大きな価値を生み出すと考えています。何でもAIに代替してもらうのではなく、人と人のコミュニケーションを大事にして、それをdelyの強みにしていきたいです。
おわりに
この記事もNotion AIを使って情報収集、素案の作成、テイストの調整などを行い執筆しました。
開発だけでなくあらゆる業務でAIを使う時代がもう来ていますね!
また、delyでは多くのエンジニア(非エンジニアも)がAIに関連した記事を執筆していますので、踏み込んだ内容は是非それらの記事も確認してみてください!
AIの持つ強みも人の持つ強みも“いいとこ取り”で、これからも組織の可能性を広げていきます。少しでも私たちのAI活用に共感・興味を持ってくださった方は、ぜひ気軽にお声がけください。
おまけ: 取り上げたAIツールのリンク集
ツール名 | リンク |
---|---|
ChatGPT (OpenAI) | https://chatgpt.com/ |
Gemini for Google Workspace | https://gemini.google.com/ |
Claude (Anthropic) | https://www.anthropic.com/ |
Dify | https://dify.ai/ |
NotebookLM (Google) | https://notebooklm.google.com/ |
Perplexity | https://www.perplexity.ai/ |
Devin (by Cognition) | https://www.cognition-labs.com/ |
Cursor | https://www.cursor.so/ |
GitHub Copilot | https://github.com/features/copilot |
Amazon Bedrock | https://aws.amazon.com/bedrock/ |
LangChain | https://www.langchain.com/ |
LangGraph | https://langchain.com/langgraph |
Notion AI | https://www.notion.so/product/ai |
Circleback | https://circleback.ai/ |
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