Live Chat with Matt Shumer about Reflection 70b !
要約
このビデオでは Matthew Berman が Matt Schumer と Saheel Chaudhary にインタビューをしている。Schumer は HyperWrite の CEO であり、Chaudhary は Glaive の創設者である。彼らは新しいオープンソースの LLM モデルである Reflection 70B のリリースを発表している
Reflection 70B は他のトップクラスのクローズドソースモデルよりも優れた性能を発揮しており Reflection-Tuning という新しい技術を使用してトレーニングされている
Reflection-Tuning は LLM に誤りを認識させ、推論プロセスを修正する能力を向上させる技術である。このモデルのトレーニングには、わずか 3 週間し掛からなかった。Schumer は Reflection 70B は Reflection-Tuning がなければ実現できなかった成果であると述べている
Chaudhary は Glaive は、企業が独自のデータセットを作成したり、モデルをトレーニングしたりする際に役立つプラットフォームであると述べている。Berman は、Reflection-Tuning は人々が思考プロセスを理解するのに役立つ、シンプルで効果的な方法であると述べている
より詳しい要約
このビデオは Matthew Berman が Matt Schumer と Saheel Chaudhary をゲストに迎えて、新しいオープンソース LLM モデル「Reflection 70B」について議論する様子を映している
まず Berman は Schumer のツイートを紹介し、Reflection 70B が他のトップクラスのクローズドソースモデル (Claude 3.5、Sonnet、GPT-4.0) を上回る性能を発揮していることを強調する。Reflection 70B は MMLU、Math、iEval、IFEVAL、GSM8K といったベンチマークにおいて GPT-4.0 を上回り、Llama 31 405B を大きく凌駕しているとの事だ
次に Berman は Schumer に HyperWrite と Glaive について尋ねる。Schumer は HyperWrite は当初 AI がメールを書いてくれる会社としてスタートしたと説明した。当時は OpenAI の生成 AI モデルを利用していた。その後、大学時代に Saheel と出会って Glaive を設立したと語ります。Glaive は、企業が独自のデータセットを作成したり、モデルをトレーニングしたりする際に役立つプラットフォームだと説明する
Berman は Chaudhary にも質問します。Chaudhary は、Glaive は Reflection 70B の開発に貢献したと述べ、Reflection-Tuning という新しい技術について詳しく説明する。Reflection-Tuning は LLM に誤りを認識させ、推論プロセスを修正する能力を向上させる技術である。具体的には、モデルが誤りを犯す際に、その誤りを認識するようトレーニングすることで、より正確な推論を可能にする。これは Reflection 70B が他のモデルよりも優れた性能を発揮する理由の一つである
Berman は Reflection-Tuning がシンプルで効果的な技術であると指摘する。彼は、人間が思考プロセスを理解する際に Reflection-Tuning を利用する例を挙げて説明する
最後に Berman は Schumer と Chaudhary に Reflection 70B の将来について尋ねます。Schumer は今後の計画として Reflection-Tuning を利用した 405B モデルのリリースを発表し、さらなる性能向上を目指していると述べる。Chaudhary は Glaive の将来については、まだ詳細な計画は明らかにしていないが Reflection-Tuning を含め、さらなる機能開発を検討していることを明らかにしている
Reflection-Tuning
Reflection-Tuning は LLM(大規模言語モデル)が推論プロセスにおける自分の誤りを認識し、修正することを可能にする新しい技術である。従来のファインチューニングとは異なり Reflection-Tuning はモデルに誤りを認識させるための独自のデータセットとトレーニング方法を採用している
Reflection-Tuning の具体的な仕組み
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誤り認識データセット作成 : Reflection-Tuning ではモデルが誤りを犯すように設計された特別なデータセットを使用する。このデータセットにはモデルが誤った推論や判断を行う問題が含まれており、その誤りを示す「Reflection タグ」が追加されている
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Reflection タグ活用 : モデルは、トレーニング中に Reflection タグを認識し、そのタグが示す誤りについて学習します。これによりモデルは推論プロセスにおける自分の誤りを認識する能力を向上させる
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自己修正の強化 : モデルが誤りを認識すると Reflection タグを用いて修正を試みる。この修正は、モデルが自身の推論プロセスを振り返り、より適切な推論や判断を行うように導くプロセスである
Reflection-Tuning のメリット
- 推論能力向上 : Reflection-Tuning は LLM の推論能力を向上させ、より正確な解答や予測を可能にする
- 信頼性向上 : モデルが自分の誤りを認識し修正することでユーザーはモデルの回答をより信頼できるようになる
- 人間に近い思考 : Reflection-Tuning は、LLM に人間に近い思考プロセスを導入することを目指している
Reflection-Tuning の活用例
- 複雑な問題解決 : 複雑な問題を解決する際にモデルが誤りを認識し、修正することで、より的確な解決策を見つけることができる
- コード生成 : コード生成においてモデルが自分の誤りを認識し、修正することで、より安全で効率的なコードを生成することができる
- 文章作成 : 文章作成においてモデルが自身の誤りを認識し、修正することで、より自然で洗練された文章を作成することができる
人間の思考プロセス
Reflection-Tuning は LLM が推論プロセスにおいて自身の誤りを認識し修正する能力を向上させる技術だが、人間も無意識のうちに Reflection-Tuning と似たような思考プロセスを行っている
例えば、あなたが数学の問題を解いているとする
問題
2 + 2 × 7 = ?
一般的な思考プロセス
- 最初の推論 : 2 + 2 = 4, 4 × 7 = 28
- 誤り認識 : ここであなたは計算の順番が間違っていたことに気づく。掛け算は足し算よりも優先順位が高いことを思い出す
- 推論修正 : 2 × 7 = 14, 14 + 2 = 16
- 最終的な解答 : 2 + 2 × 7 = 16
Reflection-Tuning のような思考プロセス
この思考プロセスは Reflection-Tuning と似たような点がある
- 最初の推論 : モデルが最初の推論を行うように、あなたは問題を見たときに最初の解答を思いつく
- 誤り認識 : モデルが Reflection タグを認識するように、あなたは自分の推論に誤りがあることに気づく
- 推論の修正 : モデルが Reflection タグを用いて推論を修正するように、あなたは計算の順番を思い出して推論を修正する
- 最終的な解答 : モデルが最終的な解答を導き出すように、あなたは正しい計算結果を得て最終的な解答を得る
人間は Reflection-Tuning をどのように行っているのか?
人間は Reflection-Tuning を問題解決や意思決定の過程で無意識のうちに活用している
- 問題に直面したとき私たちは自分の知識や経験に基づいて最初の推論を行う
- しかし、その推論が正しくないことに気づくと私たちは自分の推論を振り返り誤りを認識する
- そして、より適切な推論や判断を行うために自分の知識や経験を再確認したり追加情報を探したりする
Reflection-Tuning は LLM がより人間らしい思考プロセスを獲得する助けとなる可能性を秘めている
今後の予定
Matt Schumer は、Reflection 70B の技術的なレポートとデータセットを来週公開する予定であると述べている
さらに今後 Reflection 70B をベースとした 405B モデルも公開する予定とのことである
詳細な情報は Schumer の Twitter アカウントや HyperWrite のウェブサイトで確認できる
ビデオでは公開される情報が Reflection-Tuning の仕組みやトレーニングデータ、性能評価の結果、その他技術的な詳細などを含むことが示唆されている
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