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Google Colab入門:クラウドで始めるPythonデータ分析

2024/12/27に公開

はじめに

Google Colab(正式名称:Google Colaboratory)は、ブラウザ上でPythonプログラミングとデータ分析が行える強力な開発環境です。本記事では、データサイエンスを学び始める方向けに、Google Colabの基本的な使い方から実践的なデータ分析の手順まで、順を追って解説していきます。

Google Colabの特徴と利点

Google Colabには以下のような特徴があります:

  1. 環境構築が不要

    • ブラウザさえあれば、すぐにPythonプログラミングを始められます
    • 主要なデータサイエンスライブラリ(NumPy, Pandas, scikit-learn等)が事前にインストールされています
  2. 無料でGPUが使える

    • 機械学習の学習処理を高速化できるGPUを無料で利用可能です
    • 特に深層学習の実験に適しています
  3. Googleドライブとの連携

    • データファイルの保存や読み込みが簡単です
    • ノートブックの共有も容易です

基本的な使い方

1. 新規ノートブックの作成

  1. Googleアカウントでログインし、Google Colabにアクセス
  2. 「新しいノートブック」をクリック
  3. 自動的に「無題のノートブック.ipynb」が作成されます

2. コードセルの基本操作


コードセルは、Pythonコードを実行する単位となります。以下は基本的な使い方です:

# 基本的なPythonコードの例
print("Hello, Colab!")

# 数値計算の例
import numpy as np
array = np.array([1, 2, 3, 4, 5])
print("Mean:", array.mean())

実行方法:

  • セル左の実行ボタン(▶)をクリック
  • または「Shift + Enter」キーを押す

3. マークダウンセルの活用

ノートブックには説明文を記述するマークダウンセルも配置できます。「+ テキスト」をクリックするか、セルタイプを「テキスト」に変更することで作成できます。

データ分析の基本手順

実際のデータ分析の流れを見ていきましょう。以下は基本的な手順です:

1. 必要なライブラリのインポート

import pandas as pd
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
import seaborn as sns

# グラフを notebook 内に表示するための設定
%matplotlib inline

2. データの読み込みと確認

# サンプルデータの読み込み(Seaborn付属のデータセット)
df = sns.load_dataset('tips')

# データの先頭5行を表示
print("データの先頭5行:")
print(df.head())

# データの基本情報を確認
print("\nデータの基本情報:")
print(df.info())

3. データの可視化

# ヒストグラムの作成
plt.figure(figsize=(10, 6))
sns.histplot(data=df, x='total_bill', bins=30)
plt.title('請求金額の分布')
plt.xlabel('請求金額')
plt.ylabel('頻度')
plt.show()

便利な機能とTips

1. ショートカットキー

  • Ctrl + Enter: セルを実行
  • Shift + Enter: セルを実行して次のセルに移動
  • Ctrl + M B: 新しいセルを下に追加
  • Ctrl + M D: セルを削除

2. システムコマンド

Colabでは、以下のようなシステムコマンドも実行できます:

# 現在のディレクトリの内容を表示
!ls

# pipでライブラリをインストール
!pip install ライブラリ名

# 現在のディレクトリを表示
!pwd

3. Googleドライブのマウント

from google.colab import drive
drive.mount('/content/drive')

まとめと次のステップ

Google Colabは、データサイエンス学習の最初の一歩として最適な環境です。本記事で紹介した基本的な操作を習得したら、以下のような発展的なトピックにも挑戦してみましょう:

  1. 機械学習モデルの構築と評価
  2. 大規模データセットの処理
  3. ディープラーニングの実験
  4. データの前処理テクニック

実践的なデータ分析プロジェクトを通じて、スキルを磨いていくことをお勧めします。

注意事項

  • セッションは一定時間操作がないと切断されます
  • 長時間の計算は、途中経過を保存することを推奨します
  • 重要なデータは定期的にバックアップを取りましょう

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