【マーケティング】モバイル広告計測に関する概念
概要
- 業務の中で広告に関する理解をする必要があったのでメモ
モバイル計測パートナー(MMP)
- Mobile Measurement Patner
- 複数の広告(広告媒体、ビューorクリック)のアトリビューションに対する成果を割り当てること
- 本当はストア自体がインストールに繋がった広告を計測してくれたら良いがそうなっていない。そのためMMPが必要。
- 代表的なプレイヤー: AppsFlyer, Adjust, Branch, Kochava, Singular, Tenjin
- アトリビューションモデル
- ラストタッチ...最後のコンバージョンが100%貢献!
- マルチタッチ...それぞれのタッチポイントで貢献度を割り当てる
- アトリビューションウィンドウ
- ルックバックウィンドウとも呼ばれる
- クリックは7日、ビューは1日前まで計測に含める、などの設定をする
参考
セルフレポーティングネットワーク(SRN) / セルフアトリビューションネットワーク(SAN)
- ↑この2つは同じものを指す
- 具体的には、AppsFlyerの場合は下記
- MMPは、インストール(初回起動)が発生すると、SRNのAPIを通してイベント情報を提供する。SRNは独自のルックバック期間を考慮し、自身に対してアトリビュートを記録する。
- SRNごとにルックバック期間が決まっている
- SRNのAPIに送信する際に、広告IDを利用している。
iOS14.5以降では
- SRNの計測は、ユーザーが広告主と広告配信面の両方のアプリでATTに同意する必要がある。(両方でATTに同意することで広告IDが取得できる)
- そのため、SKANの数値より低くなる傾向がある。
- ただし、アドバンスSRNの場合は広告IDがなくても計測可能なため、ATT許諾の影響は低くなる。
アドバンスSRN
アドバンスSRNは、SRNと同じ方法でアトリビューションされます。ただし、アドバンスSRNは、デバイスID(IDFA)が取得できない場合にも、 集約式高プライバシーフレームワークを使用し、計測リンクを介したIDマッチングと確率的モデリングを使用して、アトリビューションできます。
AppsFlyer - アドバンスSRNでのアトリビューション計測
参考
SKAN
登場人物
- 媒体アプリ...広告が表示される。publising appとも。
- アドネットワーク...広告主とパブリッシャー(媒体アプリ)をつなぐ
- 対象アプリ...広告の対象となるアプリ
- モバイル計測パートナー...AppsFlyer, Adjustなど
2つの種類のコンバージョン
1. View
- 広告が表示されて「3秒」が経過すると、Viewのコンバージョンが計測される
2. Storekit-rendering
- App Storeに繋がるポップアップ。
- ユーザーが何をしたらStorekit-renderingが表示されるかどうかは、媒体アプリ側が決定する。
- ex: 広告を見たらすぐ / ビデオの再生が完了したら / クリックしたら
- ex: 広告を見たらすぐ / ビデオの再生が完了したら / クリックしたら
成果の計測
-
SKAdNetworkのアトリビューションウィンドウ中にインストールが行われると、インストールのポストバックがアドネットワークに対して行われる。
- アトリビューションウィンドウは30日間
- アトリビューションウィンドウは30日間
-
通常のポストバックと異なり、SKAdNetworkのポストバックは、初回起動から最低24時間以上のタイマーが経過した後に行われる
SKAN 4.0
SKAN 4.0の導入により、広告主は異なる時間枠(0~2日、3~7日、8~35日)ごとに1回ずつ、最大3回のポストバックを受け取れるようになりました。
最初のポストバックは、以前と同様に24~48時間以内に送信されます。しかし、2回目、3回目のポストバックではタイマーが長くなり、24~144時間後に送信されます。
SKAN 4における計測期間1の1つの目ポストバック(詳細は以下参照)では、SKANは6ビットの下流の指標、つまり0〜63の数値(より具体的にはバイナリで000000〜111111)のためのスペースを提供します。この数値は、 conversion value またはSKAN 4の粒度の細かいconversion valueとして知られており、アプリで計測したいイベントまたは一連のイベントに割り当てることができます。
数値の乖離について
Googleの広告
Googleディスプレイネットワーク(GDN)
- 配信面
Google の所有するサービス(YouTube と Gmail)に加えて、3,500 万ものウェブサイトやアプリ
広告面側が利用するサービス
Google AdMob
- 自分の開発したモバイルアプリに広告を表示し、収益を得ることができる
広告は、商品やサービスをアプリユーザーに宣伝する広告主によって作成され、費用が支払われます。アプリ内に広告スペースを作成すれば、広告主が用意した広告が AdMob によって適切なユーザーに表示されます。
Google AdSense
ウェブサイトの収益化に活用できます。AdSense はブログ、フォーラム、オンライン サービスなどに特に有効です。
アプリキャンペーンについて
キャンペーンのタイプ
- アプリインストール(ACi / App Campaigns for Installs)
- アプリエンゲージメント...すでにアプリをインストールしているユーザーに再度アプローチし、アプリ内での特定の行動を促すために役立つ。
- アプリの事前登録
広告の掲載先
Google 検索、Google Play、YouTube、Google ディスプレイ ネットワーク、AdMob、Google 検索の Discover、Google の検索パートナー、アプリ広告をホストするサイト運営者など
Google広告のダッシュボードのインストール数と、MMPのSKANKの数値の乖離について
- 経験則的には、10%から50%と幅広い模様。
- どちらを信頼できる数値として採用できるかも、会社によってまちまちらしい。
モバイル計測パートナーへの問い合わせの過程で学んだこと
- (カスタマーサポートの方の知見が必ずしも正しい訳ではないという前提の上でまとめたい)
SKAN計測におけるコンバージョンの紐づく媒体について
- SKAN計測では、1インストールの成果が紐づく広告媒体は1つに限定される。
- 例えば、ユーザーがTikTokとGoogle広告の両方を経由してインストールに至った場合、SKANではGoogle広告のみに成果が紐づくことがある。
- もしそのユーザーがATTを許諾しなかった場合、MMP上ではGoogleの方で計測することは不可能であるため(前提、GoogleはSRN媒体であり、IDマッチングのみで成果を計測可能)、TikTokに計測される(前提、TikTokはアドバンスSRNである)。
- このため、SKANではGoogleに計測されている成果が、MMPではTikTokとなることがある。
Googleの広告の計測
- Googleのポリシー、アプリがATTTを表示しないことから、「検索」「YouTube」チャネル/インベントリは、IDFAを利用する計測では計測不可能
- 「Display」チャネル/インベントリのみ計測可能(IDFAが取得できたときのみ、つまり広告主アプリと配信面側のアプリの両方でATTの同意が得られた場合)
-
ATTの施行が開始されてからは、GoogleのiOSアプリにはATTの同意を求めるプロンプトが表示されないため、Google AdsのプロダクトではATTの結果得られるIDFAの利用を停止しています
- 参考
AppsFlyerにおけるSKAN計測
- Apple Search Adsは計測サポートされていません。
- モバイルのWeb面の計測はSKANでは対応していません。
導入における実装チェックリスト