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たくさん玉を入れ替えた後の確率について

2022/06/29に公開

はじめに

今中学3年生は確率の分野を学んでいます。そこで,次の問題をとりあげました。

この問題を解いた後に,生徒から質問がありました。

直感的には,混ぜるような感じなので,「そうだね。なりそうだね。」などと答えたのですが,心の中で「本当にそうなのだろうか?」と思うようになりました。

実験開始です。

Twitterによる意識調査

いつも通り,Twitterの皆さんにちょっと問題を変えて聞いてみることにしました。
しばらく様子を見ていたのですが,拮抗していました。最終的には6:4くらいでしょうか。

https://twitter.com/dannchu/status/1541399918832926721

Juliaによるcoding

いよいよ,juliaでコーディングです。(久しぶり!)

たくさん玉の交換をした結果を何度も記録し,平均を取ることにしました。

coding

probxx.jl
function prob2(n)
    A=[1,1,1,1,1,1,1,1,1,1]
    B=[2,2,2,2,2,2,2,2,2,2]
    for i=1:n
        k=rand(1:10)
        push!(B, A[k])
        deleteat!(A, k)
        l=rand(1:11)
        push!(A, B[l])
        deleteat!(B, l)
    end
    sum(A)-10
end
    
function prob3(n,m)
    a=[]
    for i=1:n
        push!(a, prob2(m))
    end
    println("操作を",m,"回行って白玉・赤玉の個数を調べることを",n,"回行って割合を計算しました。")
    b=0
    for i=0:10
        println("白玉",i,"個,赤玉",10-i,"個の割合は",count(a.==i)/n)
        b+=i*count(a.==i)/n/10
    end
    println("たくさん操作した後にAから,1個引いて白玉を引く割合は",b,"となります。")
end
          
prob3(10000,10000)

結果

操作を10000回行って白玉・赤玉の個数を調べることを10000回行って割合を計算しました。
白玉0個,赤玉10個の割合は0.0
白玉1個,赤玉9個の割合は0.0008
白玉2個,赤玉8個の割合は0.0116
白玉3個,赤玉7個の割合は0.0768
白玉4個,赤玉6個の割合は0.2484
白玉5個,赤玉5個の割合は0.3348
白玉6個,赤玉4個の割合は0.2377
白玉7個,赤玉3個の割合は0.0776
白玉8個,赤玉2個の割合は0.0118
白玉9個,赤玉1個の割合は0.0005
白玉10個,赤玉0個の割合は0.0
たくさん操作した後にAから,1個引いて白玉を引く割合は0.49903となります。

考察

ここで分かったことは

白玉5個,赤玉5個の割合は0.3348である。この割合は1に近づいていくわけではないので,

ということです。

しかし,たくさん操作した後に1個引いて白玉を引く確率は0.49903とほぼ半分です。この確率の結果から,

と思いました。

感想

確率の実験楽しいです!

twitterにはこんな感じで報告しました。

https://twitter.com/dannchu/status/1541745696658694144

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