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Rust Foundationのよくある質問と回答(翻訳)

2021/02/25に公開

はじめに

2021/2/8にRustプロジェクトを支援するための非営利組織としてRust Foundationが設立されました。

https://foundation.rust-lang.org/

すでにニュース等でご覧になった方も多いと思いますが、スポンサー各社からのリリースなどは以下の記事にまとまっています。

https://zenn.dev/pandaman64/scraps/58ad81ddc1fe91

このRust Foundationを設立するにあたり、昨年12月頃からコミュニティに対して財団に関する質問を募り、それに対して回答する、という取り組みが行われていました。
財団の内容について、現時点で最も詳細な情報になっていると思いますので、翻訳して公開します。原文は以下の通りです。

https://github.com/rust-lang/foundation-faq-2020/blob/main/FAQ.md

比較的ざっくりとした訳なのと、法的な部分(用語など)は怪しいのでその点ご了承ください。
この文書のライセンスは原文と同じくMIT/APACHEデュアルライセンスとします。

https://opensource.org/licenses/MIT
https://opensource.org/licenses/Apache-2.0

質問と回答

財団の概要


  • Q: 財団の名前はなんですか?
  • A: "Rust Foundation" です。

  • Q: なぜ独立した財団を設立するのですか?
  • A: 何らか既存の組織の傘下に入ることを十分検討しましたが、独立した組織がベストであると判断しました。Rustの価値はテクノロジーとコミュニティによるものであり、コミュニティの目標に沿っていると感じた組織は見つかりませんでした。独立した組織を作るということは、事前に大きな作業が発生することを意味しますが、このトレードオフにはそれだけの価値があると考えています。

  • Q: 財団のスポンサーは誰ですか?
  • A: まだお答えすることはできません。1月中に公表できる予定です。

財団の目的


  • Q: "Rust Foundation" の目的はなんですか?
  • A: "Rust Foundation"の目的は、Rustのメンテナーが楽しく最高の仕事を行えるようにすることです。Rustコアチームは、Rustは幸せなメンテナーによって作られると信じており、財団の取り組みをメンテナーに注力させることで、全ての人にとってより良いRustが提供できると考えています。

  • Q: 財団の最初のスコープはどこですか?

  • A: 財団の主要な目標は、Rustのコントリビューター、特に雇用主から支援を受けていないボランティアを支援することです。そのために財団はコントリビューターにトレーニング、ソフトウェア、組織的なサポートを提供します。コントリビューターはコードの作成からフォーラムのモデレーション、翻訳に至るまで、あらゆる種類の活動に従事しており、それぞれ異なる形式のサポート
    が必要です。我々は1年以内に財団がそれらの活動への支援を開始できることを期待しています。以下に財団が支援できるいくつかの例を挙げます。

    • crates.ioチームにおけるDMCAの処理方法やコンパイラチームからのライセンスに関する質問の解決など、チームが法的なアドバイスを必要とする場合の弁護士へのアクセス
    • 会議を行いたいチームのためのビデオ通話プラットフォームやhelp@crates.ioのためのヘルプデスク・ツールなど、チームが必要とするツールやサービスの支払い
    • Rustの普及のため、リーダーシップを成長・多様化させる取り組みへの支援
    • コミュニティからRustプロジェクトへの期待についてチームに洞察を提供するための年次調査

    誤解のないようにしておきたいのですが、これらは将来の取締役会が承認するかどうかを決定する必要のある単なる例であり、完全なリストでもありません。財団の役割はプロジェクトに奉仕することであり、その逆ではありません。コントリビューターは財団が自分たちの仕事に役立つリソースであるとみなすべきです。チームが何かを必要としている場合、それを解決するために財団に連絡することが奨励されます。

    資産については財団が商標を所有・管理します。crates.ioとプロジェクトのインフラストラクチャも所有しますが、それらの運用と意思決定は引き続き現在のチームの手に委ねられます。


  • Q: 財団は全てのコントリビューターを雇用する予定ですか?

  • A: いいえ。ただし、インフラストラクチャやオンコール作業など、いくつかの専門的な役割を雇用する可能性があります。また、企業に対しRustに取り組む人々を雇用するようなインセンティブを与え、奨励する予定です。

    財団の主要な目標の1つは人々がRustでの作業に対して報酬を得るのを支援することです。これはプロジェクトの長期的な持続可能性と我々のミッションの核心的な部分にとって重要であると考えています。だたし、財団が直接多くの人々を雇用することが正しい方法であるとは考えていません。

    なぜ人々を雇わないのでしょうか?1つには、財団は彼らに価値のあるものを提供したり、適切な方法で支援したりすることができないということがあります。人事やマネージャーを雇い、各人の目標やキャリアパスを把握するなど、優れた雇用主が行うあらゆることを行う必要がありますが、それは現実的ではありません。

    それでは雇用する代わりに何ができるのでしょうか?我々は企業がRust開発者を雇用することを奨励するインセンティブを提供することを計画しています。1つの方法としては、プロジェクトにフルタイムで取り組むメンバーを雇用しているスポンサーに対して、会費の割引を提供することです。また、チームメンバーがプロジェクトに取り組むための雇用を探すことのできる場所を提供する予定です。(Rustに取り組むための有給の時間を人々に与えるよう企業にインセンティブを与える方法についてアイデアがあれば、ぜひ聞かせてください)

    オープンソースの強みの1つは、様々なニーズを持つ多くの企業が積極的にコラボレーションするための優れた方法であるということです。全員が1つの会社(あるいは財団)で働いている場合、その会社の問題を解決するためにいい仕事をしますが、他の種類の問題を完全に見落とす可能性があります。多元的な視点を取り入れることは、まさにRustの考え方そのものです。


  • Q: Rustの商標は誰が管理しますか?
  • A: Mozillaは商標の現在の所有者ですが、設立時に財団に譲渡することを約束しています。

  • Q: "Rust All-Hands" のようなイベントへの支援も行われますか?
  • A: はい。毎年の"Rust All-Hands"に限らずメンテナーを対象としたイベントは間違いなく範囲内です。過去に行われた例としては"impl days"がありますが、もう一度行われることを楽しみにしています。

法人の所在


  • Q: 法人はどこに所在しますか?

  • A: "Rust Foundation"はデラウェア州のUS 501(c)(6)組織として法人化されます。カナダ、スイス、ベルギー、EUを含む多くの代替案を検討しましたが、最終的には米国が最善の選択であると判断しました。

    Rustプロジェクトには世界中にコントリビューターとユーザーがいます。我々の仕事の柱の1つはRustがグローバルなプロジェクトであり続けることを保証することです。我々は他の財団の指導者や我々自身の弁護士と相談しましたが、財団が世界のどこにあっても財団とのやり取りに問題があるかもしれない人々は常に存在する、という結論に達しました。

    デフォルトで簡単にグローバル化できる場所はありません。我々は常に米国だけでなく世界中の人々を代表し、含めるように努めます。財団がグローバルであることを保証することは、今後も忘れることなく継続的に取り組んでいきます。


  • Q: なぜ米国で法人化するのですか?

  • A: これまでの数年で、財団が米国外に設立される可能性について何度も質問がありました。そのため我々は別の場所の調査に時間を費やしました。その結果、我々の制約を考えると、米国がベストな選択であるという結論に達しました。他の場所を選ぶ理由は十分にありますが、そのメリットはコストを上回りませんでした。

    我々の目標は、財団のサービスにアクセスするにあたって、その所在地ができる限り重要にならないようにすることです。現在、プロジェクトへの参加は開かれている一方で、プロジェクトのIPポリシーは米国企業によって設定されています。財団の所在地がプロジェクトへの貢献を具体的に妨げるものはありません。

    我々の調査によれば、ほとんどの場合、特定の国に所属する組織によって引き起こされる問題は解決可能であり、法的な制限によって克服できない障壁があるわけではありません。我々はグローバルな参加は単に可能なだけでなく重点的に保証されるべきものとして、運用方針を構築することに時間を費やしています。


  • Q: 米国に設立される財団はRustへの貢献を妨げますか?
  • A: Rustプロジェクトへの貢献に対し、現在または予想される障害はありません。Rustの元の所有者であるMozillaも米国の法人であるため、知的財産と商標を米国の501(c)(6)へ譲渡しても実質的な変更点はありません。グローバルな貢献に対して障害がないことは、Rustプロジェクトが完全にオープンでパブリックな開発体制であることによりますが、我々は弁護士ではないので、これ以上の法的な分析は避けさせてください。決定的なものでも財団を代表するものでもありませんが、GitHubのこの投稿は関心ある人々にとって良い導入になります。

  • Q: 財団は米国でのみ雇用しますか?
  • A: 財団は米国だけでなくグローバルに雇用します。場所を選択するために、これを効率的に管理する方法について優先的に調査を行いました。一般的な戦略としては世界中の従業員と雇用法の管理を専門とする仲介会社であるGlobal Professional Employment Organization(PEO)を利用することです。もちろん最終的には財団がこの種の運用の詳細を決定する責任を持ちます。

  • Q: 長期的に財団は1つですか?
  • A: 確かに財団が複数ある未来を妨げるものはありませんが、少なくとも今のところ、私は個人的には利益よりもコストが高いと考えています。寄付する先が複数ある場合、資金調達に対する影響を検討する必要があります。複数の財団が資金調達のために互いに競争するのは残念なことです。さらに、個々の財団には運用上のオーバーヘッドがあり、財団の目的と異なる部分に資金が使われることになります。さらに複数の財団間で取り組みを調整するオーバーヘッドがあり、調整に失敗した場合はコンセンサスの欠如を管理するオーバーヘッドも発生します。これらは古典的な分散システムとモノリスのトレードオフだと思います。将来のことは分かりませんが、コアチームは間違いなくこの可能性について話し合い、これが正しい方向であると判断した場合でも慎重に行う必要があると同意しました。おそらく数年先のことになるでしょう。

財団のガバナンス


  • Q: なぜ財団は501(c)(6)ですか?

  • A: 実際のところ、501(c)(3)と501(c)(6)の違いは、IRSに提出される米国固有の書類が最も大きいです。501(c)(6)を作成する方がはるかに速く(IRSからの承認はほとんど必要ありません)、より柔軟です。これは米国の個人からの寄付が必ずしも税控除の対象とならないことを意味しますが、ごく少数の方(項目別控除を行い、寄付が事業費として計上できない米国の納税者)だけの問題です。米国の企業からの寄付はどちらの方法でも問題なく控除できます。

    より興味深いものは、構成員と優先順位に関する話です。

    501(c)(3)はパブリックチャリティーとも呼ばれ、「もっぱら慈善的な関心を持つ」人々のグループです。この定義はIRSにとって多くの困難が生じるところです。それは解釈の問題であり、その解釈は過去の事例に依存しているからです。詳しくはこちらをご覧ください。501(c)(3)に該当すると主張することは完全に可能ですが、その主張のために多大な努力をすることにはほとんど利益がないでしょう。

    501(c)(6)は事業者団体とも呼ばれ、共通の関心を持つ人々の集まりです。歴史的にほとんどのオープンソースソフトウェア財団は、その関心をテクノロジーの採用の成功と定義しており、多くの場合、その採用は営利企業によるものであるという暗黙の前提があります。

    Rustでは我々は別のアプローチをとりました。上記の定義は一般的ですが、501(c)(6)によって法的に義務付けられたものではありません。法的に義務付けられているのは「活動は、1つまたは複数の部門の経営状況の改善に専念しなければならない」ことです。ここでの考え方は、社会は業界の専門家たちから彼らの成果物の改善による利益を享受する、ということです。

    ここで言う専門家とはRustのユーザとメンテナーであり、成果物はRustを利用することです。興味深いのは「経営状況の改善」とはどのような意味であるかを決めることです。我々の場合、Rustの利用状況を改善する最も直接的な手段として、Rustのオープンソース組織の健全性、活気、持続可能性を明確な共通の関心として定義しました。我々は、人々がオープンソースを取り巻く経済的、組織的モデルに疑問を持ち、変化を求めている瞬間にいると考えていますが、潜在的なスポンサーから熱狂的な歓迎を受けることができました。


  • Q: 財団は取締役会、定款、運営をどのように構成しますか?

  • A: 財団についての詳細はまだ仕上げ中であり、年末までに法的文書が承認される予定です。その後、財団がどのように運営されるかについて発表します。

    現時点で言えることは以下の通りです。

    • 取締役会にはスポンサー企業とプロジェクトの両方からの代表者がいます
    • プロジェクトからの取締役はアクティブなRustのチームメンバーから選ばれます
    • 真のRustスピリットをもって、スポンサー企業とプロジェクトからの取締役の積極的なコラボレーションを推進するよう構成します。例えば、定款の草案では、全ての動議がプロジェクトからの取締役の過半数とスポンサー代表の過半数で承認されることが求められています。

    我々にとって重要なことに1つは、財団の働きに誰もがアクセスできるようにしたいということです。そのために「法的な定款」だけでなく、「人間が読める」バージョン(多言語に翻訳されます)や「ガイドブック」のような資料を用意することで、財団への参加の意義を理解する助けになると考えています。


  • Q: 全ての文書、規則、定款は公開されバージョン管理されますか?
  • A: 透明性は財団のコアバリューであり、我々はドキュメントをアクセス可能にするつもりです。差分を提供できるかどうかはわかりませんが、それが望ましいと思いますので実現可能性について確認する必要があります。我々は翻訳を含む人間が読めるバージョンの公開を計画しており、それらははるかに短く比較しやすいはずです。

  • Q: 個人として財団に寄付することはできますか?
  • A: まだできませんが、将来的にはおそらくできるようになるでしょう。我々は最初の段階として企業からの寄付を優先しました。我々は、個人、特に現在プロジェクトに貢献している人々が、すでにプロジェクトに多くのものを与えていると信じています。すでに、Rustのインフラストラクチャには多くの企業スポンサーがいますが、プロジェクトの幅広いニーズに対して直接的な方法でスポンサーすることは出来ていません。我々は、ボランティアの貢献に対し企業がRustコミュニティとプロジェクトに還元する責任を持つことを期待しています。財団への支援はそのための重要な方法の1つです。コントリビューターの雇用に関する質問では企業スポンサーがRustプロジェクトへの投資を奨励する方法について説明しています。

  • Q: 個人として財団のメンバーになることはできますか?
  • A: 財団のメンバーをRustチームのメンバーやメンテナーに拡張することを検討しましたが、今のところ個々のRustユーザをカバーするように拡張する予定はありません。それは良さそうに見えますが、正しく理解するのはとても難しいので、財団に選択を委ねることにしました。

  • Q: 個人として財団のボランティア活動をすることはできますか?

  • A: 人々がどのような手助けをできるかを簡単に理解できるようにする必要があります。これを行う最善の方法は「財団ボランティア」対「プロジェクトボランティア」といったものではなく、単に「Rustボランティア」という概念を持つことだと思います。

    具体的に検討すると分かりやすいでしょう。以前の質問で、人間が読める定款の作成と多言語への翻訳の計画について述べました。財団が独自に翻訳者を勧誘する代わりに、我々はRustコミュニティチームに連絡を取り、この取り組みのためのスタッフを配置してもらうことにしました。(翻訳に取り組む人だけでなく、これを手伝ってくれる全ての人に大きな声で感謝を伝えてください。みんな最高です!)


  • Q: Rustのメンテナーは財団で発言権を持ちますか?

  • A: はい。メンテナーには間違いなく発言権があります。取締役会には、Rustチームメンバーが占め、プロジェクトを代表する責任をもった多数の議席があります。さらに現在の定款の草案では、全ての決定がそれらの取締役およびスポンサーに任命された取締役から支持される必要があることを保証しています。

    注: 法的には、定款の草案では、「企業」と「個人」の両方の会員資格を規定しています。一時的な措置ですが、この「個人」はRustコアチームと同じであると定義されています。コアチームは、それを拡張して一般的なRustチームをカバーすることを意図しています。このようなプロセスにおいて適切な形態を見つけるには、財団の承認だけでなく、時間とコミュニティにおける幅広い協議が必要であるため、財団が立ち上がるまで決定を延期することにしました。


  • Q: 財団は財務状況を公開しますか?
  • A: はい。財団は間違いなく財務の透明性に高い優先度をもって取り組みます。財務の詳細についての定期的な報告に期待してください。

  • Q: 取締役会のメンバーと役員は報酬を受けますか?
  • A: 我々は取締役会によって任命されたフルタイムで有給の指導者的立場の人間を財団が雇用することを期待しています。他にも法務、経理、インフラストラクチャの管理などを行う有給のスタッフがいる可能性があります。取締役会のメンバーが初期に報酬を受けることは期待していませんが、他の方法では時間的な拘束を約束できないボランティアのための奨学金を取締役会が承認する余地を残しています。

  • Q: 経済的な悪用を防止する規則はありますか?
  • A: 経済的な悪用の防止については、長期的な財団の運営のために「多層防御」が必要です。一般的な透明性のために、財務の詳細を記載した年次レポートを発行する予定です。(プロジェクトメンバーとスポンサーの代表者からなる)取締役会のレベルでは、財務の監視が彼らの責任の1つです。最後に、重要な文脈としては善管注意義務という概念があります。取締役は常に財団の財政的な利益のために働くことが期待され、法的にも拘束されています。

  • Q: 財団の組織的な獲得を防ぐ方法はありますか?

  • A: 我々は、取締役会に複数の声があり、それらが力を持つように財団を構築するよう努めました。

    すでに「Rustのメンテナーは財団で発言権を持ちますか?」で述べたように、多くのソフトウェア財団の取締役会とは異なり、プロジェクト自身がかなりの数の取締役を任命し、企業の取締役と並んで座ることになります。

    さらに取締役会は、特定の法人が持つことのできる権限に制限があるよう構成されています。定款はまだ草案ですが、組織的な獲得を防ぐための規則がいくつか含まれています。

    • 単一の法人が採用できる取締役の数の制限
    • 複数の子会社が存在する場合の法人の投票数制限
    • プロジェクトと企業の両方の取締役の過半数を必要とする投票決定

  • Q: 財団は商標の方針を再検討しますか?
  • A: 財団は商標の方針を検討しますが、最終的に決定される条項は取締役会次第です。

財団の関係性


  • Q: 財団とプロジェクトの関係は?
  • A: 財団は既存のRustチームをサポートし補完するために設立されます。例えば、RFCを受け入れる役割を持つことはなく、Rustチームのメンバーシップを制御することもありません。優れたメンタルモデルとしては、財団はチームのニーズに対応するために使用できるリソースであると考えることができます。我々が考えているいくつかの例についてはこの質問を参照してください。このプロジェクトは取締役会でも強い発言権を持っており、ここにより詳しい話があります。このトピックについて、さらにブログ投稿やその他のドキュメントを公開する予定であり、皆さんの理解を得たいと考えています。

  • Q: 財団とインフラストラクチャ、crates.ioの関係は?
  • A: crates.ioのパッケージレジストリを含むすべてのインフラストラクチャは法的には財団が所有します。インフラストラクチャの費用は財団が負担しますが、Rustチームによって管理されます。

  • Q: 財団と他の財団との関係は?
  • A: 現時点での計画はありません。これは財団自身が決定することですが、将来的に他の財団と組織的な関係を持つことができればうれしく思います。

  • Q: 財団はRustカンファレンスにどのように参加しますか?

  • A: このプロジェクトの驚くべき点は、プロジェクト側で本来財団に期待される機能の多くをすでに開発しているということです。Rustにはコミュニティ・オーガナイザーの強力なネットワークを開発し、会議の運営と組織的な経験を広めるコミュニティチームがあります。

    このような独立したコミュニティ・イベントの連合を組織することには非常に価値があります。これがなければ財団はより多くの投資をする必要があったでしょう。Rustコミュニティはこの点で素晴らしい仕事をしてきました。

    こういった仕事を支援するためにコミュニティチームをサポートすることは、財団の役割であると期待しています。2018年にパリで開催された"Rust Impl Days"(これは教師に教えるためのワークショップです)におけるイベント主催者間の協力が思い出されます。Rustコミュニティチームが素晴らしいリーダーであり続けることができるようにすることは、メンテナーをサポートするという財団の目標と完全に一致しています。


  • Q: 財団はその経験を他者と共有しますか?
  • A: 財団の設計にあたり、他のソフトウェア財団の多くの役員、取締役、弁護士と話をしてきました。他者から学ぶことはRustプロジェクトの基礎概念であり、財団の取り組みも例外ではありません。設立後は、財団は他者との経験の共有を熱心に行い、他者の経験から学び続けることを期待しています。

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