【ロボティクスチームはじめました】発足3ヵ月の活動振り返り
はじめに
こんにちは。データアナリティクスラボ データソリューション事業部の平塚です。
今年9月、社内でロボティクスに興味を持つメンバーが集まり、新しくロボティクスチームが発足しました。
初学者が中心だったため、「まずは触って学んでみよう」という方針で、3ヵ月間さまざまな活動を進めてきました。その3ヵ月間を簡単に振り返ります。
本記事はDAL Tech Blog Advent Calendar 2025として投稿しました。全ての記事は以下からご確認いただけます。
■ チーム発足の背景
具体的な活動内容に入る前に、まずはチーム発足の経緯をご紹介します。
「データサイエンティストが、なぜロボット?」その背景には、大きく2つの理由があります。
一つは、フィジカルAIへの関心の高まりです。近年、AIやデータ分析の活用領域はデジタル空間から現実世界へと急速に広がっています。この変化に対し、私たちもハードウェア領域でのデータ活用を肌で感じてみたいと考えました。
そしてもう一つは、単純に動くモノを作るのは楽しいという遊び心です。 根底にあるのは自分たちの書いたコードで目の前の物体が動くことへのシンプルな感動です。子供の頃にプラモデルやラジコンに夢中になったあの感覚を、大人になった今、センシング技術や自律制御という武器を持って本気で遊んでみたい。そんな大人の自由研究のようなノリで、活動をスタートしました。
ここからは、実際の活動内容をご紹介します。
■ 9月:基盤づくりの月
最初の1カ月は、知識・体制・道具を整える段階でした。
● 隔週定例会の開始
隔週の定例会を立ち上げ、チームとしての活動リズムを作りました。
● 『はじめてのロボット工学』を輪読
全員の基礎知識をそろえる目的で輪読を開始。
ロボット工学の基本概念について共通理解が徐々に深まっていきました。

はじめてのロボット工学 製作を通じて学ぶ基礎と応用
● ロボット作成計画の策定
基礎学習と並行して、実践のテーマを以下の2つに決定しました。
- 自律移動型ロボット(Arduino × 4輪駆動)
センサーで周囲を検知し、障害物を避けながら走行するロボットを目指します。 - 多関節ロボットアーム(SO-ARM101)
複数のモーターを協調させて動かし、物を掴んで運ぶ制御(マニピュレーション)を学びます。
● 秋葉原で部品調達
実際に触れるロボットが必要ということで、秋葉原へ買い出しに行きました。
購入品は以下。
- 自律移動型ロボットのための部品
- マイコンやモーター、車輪など
- SO-ARM101
部品選びでは「同じに見えるのに仕様が微妙に違う…」という悩みが多発。
最終的には店員さんのアドバイスを頼りつつ、必要なセットを無事に購入しました。

購入した部品
■ 10、11月:実験機を“組み立てる”段階へ
このふた月はロボティクスの基礎理論インプットとロボットの組み立て作業の両方が進んだ月でした。
● 輪読の完走
9月から続けていた『はじめてのロボット工学』をついに読了。
組み立て作業に取りかかるための基礎が整いました。
● 車輪型移動ロボットを組み立て
設計書とにらめっこしながら部品を組み上げ、ひとまず“形としてのロボット”が完成。
自律走行とまではいきませんが、走行ボタンを押せば動作するところまで持っていくことができました。
組み上がると理解が一段進む感覚がありました。

組み立て中

不格好だけど完成
● SO-ARM101の組み立て&学習
車輪型移動ロボットと並行してロボットアームの組み立て&学習も行いました。
ロボットアームの仕組みを学ぶため、SO-ARM101の組み立てに着手。
ロボスタディオン様主催のSO-ARM101組み立て会に参加させていただきました。時間ギリギリになってしまいましたが、組み立てとテレオペ(リーダーアームとフォロワーアームの動きを同期させること)まで完了することができました。
■ 12月〜 いよいよ“動かす”フェーズへ
そして現在は組み立てや学習の準備が整ってきたため、動作実験を行う段階に進んでいます。
● 車輪型移動ロボット
- 簡単な動作のプログラム
- カメラ接続とデータ収集
● SO-ARM101
- 模倣学習の実装に挑戦
■ まとめ
ロボティクスチームはまだ発足して3ヵ月の新米チームです。
知識も経験もまだ十分ではありませんが、
- 本を読み
- 足を運び
- 手を動かし
といった基礎的な取り組みを積み重ね、活動の土台づくりを進めています。
この3カ月で、学習環境や実験用ロボットの準備が整い、ようやく“動かすためのスタートライン”に立てたところです。
来年は、ロボットの動作実験を進めながら、制御・センシング・学習など、より実践的なテーマに踏み込んでいく予定です。
さらに、イベント出展や外部発信といった社外への挑戦も視野に入れています。
また進捗があれば記事としてまとめていきますので、ぜひ温かく見守っていただければ幸いです。

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