Claude Code実用する上で最低限やると良いこと
個人のプロダクトで Claude Code を導入していますが、ガンガン成果をあげてくれています。現在はほぼ Claude Code のみに実装してもらっています。
そんな中で、そもそもこれやっておかないと Claude Code を使い始めるスタートラインにも立ててないのでは……という項目がいくつかあったのであげてみます。
開発者ができることを全部できるようにしてあげる
Claude Code は所詮 AI です。どれだけ CLAUDE.md を充実させても、どれだけうまいプロンプトの書き方をしたところで完璧な作業をしてくれるわけではありません。
そんな中で、開発者はちゃんとした完成度のものを commit するまで何をやっているかを思い返してみてください。
- エディタ上でエラーや警告が出ていたら修正する
- 保存した時フォーマッタを実行する
- 最低限アプリケーションが動いていて動作確認できることを確認済み
Claude Code に最低限のクオリティを求めて無駄なやり取りを無しにしたいのであれば、そういった当り前のことができる環境をちゃんと Claude Code 君に与えてあげていることが重要です。
幸いにも Claude Code は手元で動かす事ができるので、自分と同じ事ができる環境が整っていることが多いでしょう。でも Claude Code は全てのことを CLI で実行します。そのため、エディタ頼みになってしまっていて実は CLI では実行できないことなどがあったりします。自分と同じことがちゃんと実行できる様にしてあげているか、ちゃんと確認しておきましょう。
また、Windows で WSL を使う場合や、GitHub の issue でやり取りしたいからと別途サーバーを用意してあげている場合などは全然自分と同じ環境が整っていない可能性がありますので注意が必要です。
このようなこと担保できている場合、CLAUDE.md に下記のようなことを書いておけば完了報告をする前に一通り問題を解消してくれている可能性が上がります。
- 更新したファイルはフォーマットすること
- 最後にビルドして成功することを確認すること
テストが実行できるようにしてあげる
完了報告の前に、必ずテストが通ることを確認させましょう。
- 最後に関連するテストが通ることを確認すること
もちろん前述した通り、Claude Code がテストを実行できる環境を用意してあげておく必要があります。
それができないのであれば、結局のところ Claude Code は動くか動かないわからない博打コードを作ってきて、また無駄な修正依頼を出さなくてはならないクオリティの低いツールに成り下がってしまいます。
テストを活用することで雰囲気だけで作られたコードはなくなり想定通りの動作で動く保証ができる可能性が上がるため、最低限のクオリティを担保した状態で完成報告をうけることができる確率がだいぶ上がります。
CLAUDE.md を無駄に増やさない
CLAUDE.md は重要な指示や全体の大まかな構造を把握してもらうためにもちろん重要なものではあります。
ただ、所詮 AI ですからあらゆるコンテキストを完全に把握して作業を進めていけるわけではありません。また、今やってほしい作業とは関係ない内容もたくさん含まれることとなります。
結局 AI を使ったコーディングはその場で最後に指示した内容を一番強く認識して作業しますので、正確な作業をさせたいのであれば CLAUDE.md に何でもかんでも詰め込むのではなく、適宜指示書を切り出してあげる必要があります。
指示書を作る
作業をさせたい内容の指示書をあらかじめマークダウンなどで作っておきましょう。例えば API のエンドポイントを追加する場合、下記を書いておくとよいでしょう。
- ルーティングの追加方法
- controller の action の追加方法
- action からアクセスする usecase の追加方法
- usecase で DB を操作する方法
- それぞれの命名規則
それぞれのファイルの内容のサンプルもあるとだいぶ完璧に作ってくれます。
この作った指示書をアットマークで指定して指示を出せば、内容を読んでその通りに進めてくれます。また逆に、CLAUDE.md の方には含めなくても良くなる可能性もありますので、CLAUDE.md の圧縮に繋がる場合もあります。
この方法は Cursor などで同様にインスタントルールを作っている場合はそれをそのまま使えてしまう場合もあるのが便利です(ただし現状隠しフォルダをアットマークで指定できないのでフルパスで指定する必要があるのがちょっと面倒ですが)。
指示は小分けで出す
でっかい機能を一気に作ってもらおうとすると、想定とは違う作りになっている箇所が多くなってしまい、修正のための手戻りがだいぶ多くなってしまいます。
実際に色々試してみて、このくらいの規模なら大丈夫だろうというサイズを見極め、そのサイズで依頼することの方が効率が上がると思います。
小さいサイズであれば間違いがあれば簡単に修正ができますし、指示をミスって変な作りになってしまっても修正指示もそんな大変ではありません。
大きすぎるとミスってる場所を探すのも難しくなり、修正指示にも時間がかかってだいぶ大変になってしまいます。
まとめ
いくつか実際に活用してみてこれは個人的に最低限必要だろうと思ったものを書いてみました。
これは Claude Code だけでなく、他の自走型 AI エージェントでも使える知識だと思いますのでもしお持ちのプロジェクトでうまく行かない点があって気になる場合は AI 君が頑張って活動している環境を見直して見てあげてください。「動作確認もできないから完璧なクオリティになんてできるわけないのに人間が文句ばっか言ってきてつらいよーー 😭😭」なんてことにならないよう気をつけてあげてください。
実際のところ Copilot や Cursor の Agent もコマンド実行が同様にできるようになればだいぶ自走力が強まって下手したら Claude Code が必要ではなくなる可能性があるとも思うのですが、いまのところあまり良い CLI との連携はできてないみたいですのでそのあたりも今後に期待です。
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