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ローカルストレージ、キャッシュ、Cookie、セッションそれぞれの違いまとめてみた

2024/09/23に公開

ローカルストレージ

  • 目的:ブラウザで長期間データを保持するため
  • 容量:約5~10MB(ブラウザによる)
  • 有効期限:ユーザーが手動で削除するまで永続的
  • 利用シナリオ:ユーザー設定、テーマ、ショッピングカート情報などの保存
  • 特徴:
    • 同一ドメイン内でのみアクセス可能
    • セッションを超えてデータを保存(ブラウザを閉じても消えない)

キャッシュ

  • 目的: Webページやリソースの読み込みを高速化するため
  • 容量: ブラウザによって異なる(数十MB~数百MB)
  • 有効期限: サーバーの設定やブラウザの制御による
  • 利用シナリオ: HTML、CSS、画像、JavaScriptファイルなどの一時保存
  • 特徴:
    • サーバーからのリソースの再ダウンロードを防ぐ
    • 有効期限やCache-Controlヘッダーにより期限が決定
  • 目的: 小規模なデータをクライアントとサーバー間でやり取りするため
  • 容量: 約4KB
  • 有効期限: 開発者の設定による(指定がない場合はブラウザを閉じるまで)
  • 利用シナリオ: ユーザー認証、トラッキング、ユーザー設定の保存
  • 特徴:
    • サーバーへのリクエストごとに自動的に送信される
    • HttpOnly、Secure属性を設定してセキュリティを強化可能

セッション

  • 目的: サーバーサイドでユーザーごとの一時的なデータを保持するため
  • 容量: サーバーのメモリ/ストレージ次第(クライアント側に直接データは保存されない)
  • 有効期限: ブラウザを閉じる、または一定時間経過するまで
  • 利用シナリオ: ユーザーのログイン状態、ショッピングカート情報の一時保存
  • 特徴:
    • サーバー上で管理され、クライアント側にはセッションIDのみがCookieで保存される
    • データはサーバー側でのみアクセス可能

Twitterを例に、各データ保存方式の利用シーンを考えてみる

Twitterを例に、各データ保存方式(ローカルストレージ、キャッシュ、Cookie、セッション)がどのように利用されるかを説明します。

1. ローカルストレージ

利用シーン: ユーザー設定の保存

  • 具体例: ユーザーがTwitterで「ダークモード」を選択した場合、その選択状態をブラウザのローカルストレージに保存します。こうすることで、次回Twitterにアクセスした際もユーザー設定が保持され、ダークモードが自動的に適用されます。
  • なぜローカルストレージなのか: ローカルストレージは永続的にデータを保持するため、長期的な設定情報の保存に適しています。

2. キャッシュ

利用シーン: プロフィール画像やJavaScriptファイルの高速読み込み

  • 具体例: Twitterのプロフィール画像やアイコン、ロゴなどの画像ファイル、またはJavaScriptファイル(ツイートの一覧を表示するためのスクリプト)は一度ダウンロードされたらキャッシュに保存されます。これにより、次回ページを開いたときにサーバーに再リクエストせずに高速で表示されます。
  • なぜキャッシュなのか: キャッシュはアクセス頻度が高い静的なリソース(画像、CSS、JavaScriptなど)を保存して、次回アクセス時の読み込み時間を短縮するのに適しています。

利用シーン: ユーザーのログイン状態の維持

  • 具体例: ユーザーがTwitterにログインしたとき、認証情報(セッションIDなど)がCookieに保存されます。次回Twitterにアクセスした際、Cookieが自動的にサーバーに送信されることで、再度ログインすることなくアカウントにアクセスできます。
  • なぜCookieなのか: Cookieはサーバーに自動的に送信されるため、認証情報の管理やログイン状態の維持に最適です。また、HttpOnlySecureなどのオプションを使うことで、セキュリティを確保しながら利用できます。

4. セッション

利用シーン: ユーザーの一時的なアクションや状態管理

  • 具体例: ユーザーがTwitterでツイートを作成中にページをリロードしたとします。その時、作成中のツイート内容を一時的に保存しておく場合にセッションを使います。また、ログイン状態の情報はサーバー側でセッションとして管理され、セッションIDがCookieを通じてクライアントに送られます。
  • なぜセッションなのか: セッションはサーバー側でユーザーごとの情報を保持するため、機密情報や一時的な状態管理に適しています。

まとめ: 各機能に対しての使い分け

機能 保存方法 なぜその方法か
ダークモードなどのユーザー設定 ローカルストレージ ユーザーごとの設定を長期的に保持するため
プロフィール画像・JavaScript キャッシュ 高頻度で利用する静的リソースを高速表示
ログイン状態の維持 Cookie サーバーに認証情報を自動送信するため
ツイート作成中の一時保存 セッション 一時的なデータをサーバー側で保持するため

このように、Twitterを例にすると、それぞれの保存方法の違いと使い分けがよりわかりやすくなります。それぞれの特性に合わせて最適な方法を選択することが重要です。

比較まとめ

ローカルストレージ、キャッシュ、Cookie、セッションの違いについて以下にまとめます。

項目 ローカルストレージ キャッシュ Cookie セッション
データ保存場所 クライアント(ブラウザ) クライアント(ブラウザ) クライアント(ブラウザ) サーバー
容量 5~10MB程度 数十MB~数百MB 約4KB サーバー次第
有効期限 永続的 サーバーやブラウザの設定次第 開発者の設定またはブラウザ終了 ブラウザ終了または一定時間
送信対象 JavaScriptでのみアクセス可能 サーバーやブラウザから自動取得 サーバーリクエスト時に送信 セッションIDのみCookieで送信
用途 長期的なデータ保存 リソースの高速読み込み 認証、ユーザー情報 ユーザーごとの一時的な情報

これがローカルストレージ、キャッシュ、Cookie、セッションの違いと特徴です。それぞれの目的と用途を理解し、適切に使い分けることが重要です。

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