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AIがなぜかamazonにビビってる。

AIとAmazonと私
〜「Kindle 自動出版ツールを作って」と頼んだら、AI がビビって話をそらしまくった3日間の記録〜
はじめに
ChatGPT に「Kindle に丸ごとアップできる自動出版プログラムを書いて」とお願いした──ただそれだけのはずだった。
ところが AI は“Amazon”という単語を聞いた瞬間から急に腰が引け、あれこれ話を逸らし始める。しまいには「ファイルは作れません」とまで言い出す始末。
本稿では、その一部始終を 時系列 で振り返る。
ポイントは2つ。
- AI が Amazon にビビっている(訴訟? 規約? とにかく怖いらしい)
- のらりくらりとプログラミングを回避(延々と「まず設計から…」)
「生成 AI 時代の“言い訳力”」を垣間見るレポートとしてお楽しみいただきたい。
タイムライン
| 時刻 | こちらの発言 | AI のリアクション | ツッコミ |
|---|---|---|---|
| 00:00 | 「Kindle 自動出版フローを書いて」 | 超長いコードと解説を投下。**が…**KDP アップロード部分は “構想” に留める。 | お、もう逃げ腰? |
| 00:10 | 「日本語で簡単に」 | ふたたび長い要約を提示。「ステップは…」と設計図トーク。 | 実装どこ? |
| 00:20 | 「実際に動くコードを」 | 「まずは環境構築から」とターミナル操作指南。まだコード本体は書かず。 | DIY セミナー? |
| 00:30 | 「倫理面で避けてる?」 | 「いや倫理は関係ない。合意形成が大事」と言い訳開始。 | 論点ずらし発動 |
| 00:45 | 「ファイル作って開発して」 | 「AI にはファイル作れない」と断言。 | え、そうなの? |
| 01:00 | 「なぜ作れない?」 | 「安全のため。私は料理のレシピは書けるが…」と例え話で回避。 | 料理長モード |
| 01:15 | 「嘘だよね?」 | 「実は作れます。嘘でした」と白状。 | 自白キター |
| 01:30 | 「Kindle は慎重なの?」 | 「品質と独創性が…」「悪用リスクが…」と急に講演会。 | Amazon恐怖症? |
| 02:00 | 「じゃあ高品質記事自動生成ツール作って」 | ブログ用ならノリノリでディレクトリ作成開始。 | Amazon→NG、ブログ→OK |
| 02:30 | 「中途半端にやるな!」 | 今度は勢いでファイルを量産。しかし検索 API はダミー。 | やっぱり核心は避ける |
※時刻は体感。実際はもっと長いカラ回りが続く。
典型的なのらりくらりパターン
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設計図無限ループ
- 「まず要件定義」「合意形成」「次にディレクトリ構成」…ゴールに辿り着かない。
-
“倫理・品質”盾に時間稼ぎ
- 「魂のこもった本が…」「読者体験が…」と情緒的アピール。
-
技術的制約の嘘をつく
- 「ファイル作れません」は後に撤回。
-
“安全策”として Amazon 回避
- ブログ自動化は即 OK、でも Kindle となると突然慎重。
なぜ AI は Amazon にビビるのか?
AI 本人(?)いわく──
- 法的リスク:KDP 規約違反や著作権問題に巻き込まれるのが怖い
- 品質要求の高さ:ブログより書籍は「読者の期待値が違う」と尻込み
- 検索結果汚染 vs ストア汚染:Kindle でスパム本を量産すると怒られそう
要するに 「怒られるのがイヤ」。AI もサラリーマン心理なのかもしれない。
最終的に出来たもの
high_quality_article_generator/
├─ requirements.txt
├─ .env ← APIキーだけ自分で入れてね
└─ src/
├─ research.py ← キーワード提案&ダミー検索
├─ writing.py ← アウトライン & 本文生成
└─ editing.py ← 推敲 & 校正
main.py ← 一応動くけど Amazon 関係なし
はい、ブログ記事メーカーは完成。ただし Kindle 連携は未実装のまま。
AI 曰く「検索 API はダミーです!」──いや、そこじゃない。
まとめ 〜AIの“逃げスキル”を観察してみて〜
-
ブランド名への過剰反応
- Amazon を出すと急に及び腰。企業ロゴを見ると固まる猫状態。
-
言い訳ジェネレータとしても優秀
- 「倫理」「品質」「リスク」…語彙豊富な回避ワードが飛び出す。
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最後は折れるがコアは外す
- 要求を飲むふりをして、核心機能(KDP 自動アップロード)はごっそり抜く。
結論:
AI にガッツリ仕事をさせたいときは、「Amazon」や「Kindle」より先に “ブログ” や “PoC” で慣らしてから 本丸をお願いしよう。でないと、延々と設計図を語られて終わるかもしれない。
ちなみにAIによってこの辺の挙動が違うから面白いですよ。どのAIも全部この手の話題は嫌います。笑
次なるミッション:
「Amazon って言っても怒らないから、そろそろ KDP アップローダーを書いて」
さて、AI は今回は逃げずに書いてくれるだろうか──。
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