💰

Unityの新しい料金を解説!UE5の料金とも比較してみた

2023/09/14に公開
9

Unityで料金体系が2024年1月1日から変わります。UnityとUnrealEngine両方使っているので料金の違いが気になったのでまとめてみました。

・Unityの新しい料金詳細の公式ページはこちら
・(Unity)良くある質問はこちら
・(Unity)スレッド形式のFAQはこちら

①Unityの元々の旧ライセンス料金は?

Unityは元々以下のようなライセンス料金でした。年間売上金額に応じて一定金額を支払うというものです。

(引用元:https://forpro.unity3d.jp/plan/price/)

②Unityの新しいライセンス料金とは?

2024年1月から新しい料金に変更される事になりました。基本無料という事には変わりませんが、料金体系が大きく変更されました。

その新しい料金システムですが、無料プランの場合は過去12ヶ月のゲームの売上金額が20万ドル(約3000万円)以上かつ過去の全てのインストール数が20万回以上になると1インストール毎に決まった料金を支払わなければならないというものになりました。つまり基本無料ですが、条件を満たすと1インストール毎に決まった料金(数円~数十円)を月毎に支払うというシステムになった訳です。

詳しくみていきましょう↓新しい料金体系のグラフです。

引用元 : Unity のプランの価格設定

例えば無料であるUnityPersonalのプランであるとしましょう(このプランはUnityを始めた全ユーザーに自動的に適用されます)。その場合、過去12か月の収益が20万ドル(約3000万円)かつ、過去全ての総インストール数が20万回を超えると1インストール毎に標準月額の0.2ドル(約30円)の支払いが発生するという形になります。

グラフの「標準月額」と「新興市場向けの月額」とは?

「標準月額」と「新興市場向けの月額」というのはゲームを販売する国によって、1インストールあたりの料金が違うという事です。日本やアメリカ,北米,韓国といった国は標準月額が適用されるので、多くの日本人の方にとっては一番下の「新興市場向けの月額」の部分は無視してよいでしょう。

標準月額と新興市場の国の詳細

米国、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、日本、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、スイス、韓国、英国でのアプリのインストールには標準料金が適用されます。他のすべての国でのアプリのインストールには新興市場手数料が適用されます。よくある質問より引用

🐱つまりゲームの年額売上が3000万円以上かつ、総ダウンロードが20万回以上になるとUnityのライセンス料金が発生するという事です。それまでの使用料金は無料になります。

③まずここまでの内容を整理してみる

PersonalプランというのはUnityを始めた全ユーザーに自動的に適用される無料のプランです。またこの新料金システムは2024年1月1日から適用となります。

④ここからは料金が実際いくらになるのか解説していきます!

という訳で、Unityで開発したゲームの過去12か月の収益が20万ドル(約3000万円)かつ過去全ての総インストール数が20万回を超えて支払う義務が発生した場合、いくらぐらいになるのか解説していきます。

🐱まずは無料プラン(Personal)の状態の料金について解説していきます。

⑤個人(無料プラン)で年間3千万円稼ぐと料金はいくら?

では条件を満たした場合、大体いくらぐらいの料金になるのでしょうか?例えば個人の方で無料プランである「UnityPersonal」で、ゲーム開発を行ってUnityRunTimeFeeのしきい値をちょうど越したという程で計算してみましょう。具体的には以下です。

過去12ヶ月で20万ドル(3000万円)以上売上が出てかつ、インストール数の20万回を満たしました。そうすると月毎に料金を支払う義務が生じます。条件を満たした月から支払い始めるのか、前月の分から支払い始めるのかは今の所調査中ですが、公式の計算例には「前月」とあったので前月のインストール数を計算して支払っていきます。

例えば条件を満たして料金の支払い義務が発生した場合に、前月のインストール数が3万回だったとしましょう。グラフを見てみます↓

Personalかつ、前月の新規インストール数が3万回なので(インストールは全て日本であるという前提)1インストールに対して0.2ドルが適用される形になります。

つまり3万回 x 0.2ドル = 0.6万ドル(約88万円)となります。つまり月に88万円なので年間にすると1056万円の支払いとなります。

なのでこの場合だと過去12ヶ月の売上が3000万円で、前月のインストール数が3万回だった場合月に約88万円の支払いが生じるという事になります。

もしこの条件であれば年3000万円の売上に対してライセンス料金が約1000万円なので約33%の料金支払いの割合になります。もちろんインストール数が異なるとこれより減ったり増えたりします。

🐱この前提条件だとライセンス料金はかなりとんでもない金額になります。ただしUnityProやUnityEnterpriseに加入するとライセンス料金はかなり下がります。また上記のケースならUnityProへの加入すれば年間27万ほどで済みます。詳細については後から解説するのでまずはUnityProとはなんぞやという所から解説していきます。

⑥UnityProプランとは?(ほぼ加入が必須になってくる)

UnityProは年間約27万円を支払う事で加入できます。以前まで加入するには年間20万ドル以上の売上が条件となっていましたが現在その条件は無くなり、(おそらく)どなたでも加入できるようになりました。なお1シート(一人あたり)27万円となります。

以下公式のUnityPro解説ページです↓

https://unity.com/ja/products/unity-pro

https://unity.com/ja/compare-plans?currency=JPY

なおUnityPersonalの上限価格は2024年1月に撤廃されるため、ずっとUnityPersonalでいる事も可能です。またUnityPlusについては廃止されるとの事です。

🐱おそらくですがどなたでもUnityProへ加入する事ができるようなるはず?です。

⑦UnityProに加入すると料金はいくら?(売上3千万円の場合)

ライセンス料金の支払い義務が生じた場合、ほとんどのケースでUnityProに加入した方がかなり安く済みます。UnityProに加入する事でしきい値が100万ドルまで上がります。さらに条件を満たした場合も1インストールあたりのライセンス料金はPersonalと比べて4分の3から10分の1程度になります。具体的に解説していきます。

では先程と同じ前提条件(過去12ヶ月で3000万円以上売上かつ総インストール数が20万回に達した)というケースで話を進めていきます。その時点でUnityProへ加入するとUnityRunTimeFeeのしきい値が年額100万ドル(1億5千万円)かつ総ダウンロード数が100万回以上の場合にのみ適用されるようになります。

つまり年額100万ドル以上,総ダウンロード数が100万回以上を満たしていない場合はUnityProのサブスク料金となる一人あたり年間27万円を支払うだけで済みます。(という認識であってるはずです)

年額100万ドル(1億5千万円)以下であれば年額27万円のライセンス料金で済むという事になります。先程のPersonalのプランだと年間1000万円支払う計算でしたがUnityProに加入すればたった27万円で済みます。

なので過去12ヶ月で20万ドル(3000万円)の売上かつ総インストール数が20万回の条件を満たしたゲーム、つまり料金が発生する時点でUnityProへの加入がほぼ必須になってきます

⑧ここまでのまとめ

つまりUnityProまたはUnityEnterpriseに入らないと、ライセンス料金は超お高くなってしまいます。

⑨公式が出してる計算例を紹介

公式ページのよくある質問にて「How is the Unity Runtime Fee calculated?」(どのようにUnityRunTimeFeeは計算される?)という例があったので以下の文章をまずは見ていきましょう。なお以下の文章は公式の文章をほぼそのままわかりやすく翻訳,解釈した文章になります。

前月にインストール数が30万回の場合の支払い金額の計算方法

もしゲームが最低基準を満たす場合、UnityRunTimeFeeは、適用されるレート(インストール数、インストールの国、ユーザーのUnityプランに依存する)に対象のインストール数を掛け算して計算されます。ランタイム料金スケジュールは、Unityプラン(UnityPersonal,Pro,またはEnterprise)に基づいたティアレートを提供しています。複数のティアにまたがる高いインストール数を持つゲームの場合、最初の一連のインストールは最初のインストールごとのレートで請求され、最初のセットを超える追加のインストールは2番目のティアのレートで請求され、その後も同様です。

例えば、Unity Proを使用しているチームによって作成された仮想のゲームを考えてみましょう。以下はそのゲームの収益とインストール数です:
過去12ヶ月の収益 : 2百万ドル(約3億円)
そのゲームの全ての総インストール数 : 500万回

UnityProの場合、このゲームは100万ドルの収益と100万回の総インストール数の基準を超えているため、UnityRunTimeFeeが適用されます。このゲームの前月のインストール数を見てみましょう:
前月のインストール数(標準料金適用国) : 20万
前月のインストール数(新興市場料金適用国) : 10万

インストール活動の料金は、次のように計算されます:

10万回 x 0.15ドル(標準料金国の第一段階) = 15000ドル
10万回 × 0.075ドル(標準料金国の第二段階) = 7500ドル
10万回 × 0.01ドル(新興市場国の手数料) = 1000ドル

15000ドル + 7500ドル + 1000ドル = 23,500ドル(346万円)

つまりこの例でいう月ごとのインストール数が30万回の場合、月額346万円を支払う必要があります。

年換算すると4152万円となります。年間の売上3億なので4152万÷3億で0.1384となるので売上に対して13%の利用料金となります。加えてそこに年間27万円のUnityProのサブスク料金が発生します。

料金は前月のインストールに基づいて月々異なる数に応じて変化します。元文章はこちら→「How is the Unity Runtime Fee calculated?」(どのようにUnityRunTimeFeeは計算される?)

上記の例の計算方法をわかりやすく解説!

では上記の例をもう少しわかりやすく解説していきます。

  1. 過去12ヶ月の収益が2百万ドル(約3億円)で総インストール数が500万回なのでUnityRunTimeFeeが適用されます。

  2. 今回の場合はUnityProに加入した方が確実に安く済むのでUnityProに加入した前提となります。

  3. ゲームの前月のインストール数は30万回で内訳としては日本やアメリカなどの標準国で20万回ダウンロード、インドなどの新興市場国で10万回だとします。

  4. まず日本やアメリカなどの標準国でのインストール20万回分の料金を見ていきます。

    まず1~10万回までは0.15ドルが適用されるのでまずは10万回 x 0.15ドル = 15000ドルになります。次に10万回以上のインストールについては0.075ドルが適用されるので
    残りの10万回分を計算すると10万回 × 0.075ドル(標準料金国の第二段階) = 7500ドルとなります。

  5. 次にインドなどの新興市場国でのインストール10万回分です。

    0.01ドルが適用されるので10万回 × 0.01ドル = 1000ドルとなります。

  6. という事で30万回分のインストールに対して、それぞれ15000ドル + 7500ドル + 1000ドル = 23,500ドル(346万円)となる計算になります。

つまり1インストールあたりの料金はプランとインストールされる国によって異なります。さらに前月が例えば200万回インストールされたとしてもUnityProの場合は「10万回まで」「10万から50万回まで」「50万回から100万回まで」「100万回以上」とそれぞれの料金が適用される形になります。

なので私も最初勘違いしていましが、前月が200万回インストールだった場合には1インストールあたり100万回以上となる0.02ドルを全てのインストール回数に対して乗算する訳ではなく、それぞれのインストール回数毎にそれぞれの異なる料金で計算していく形になります

🐱つまりインストール回数が増えれば増えるほど計算が非常にややこしくなります。これ初見の人は本当にわかり辛いだろうなあと思います..。これでUnityの料金説明は以上です。

では次にUnrealEngineを見て比較していきます。

⑩UnrealEngineのライセンス料金は?

UnrealEngineの公式料金ページ解説はこちら、よくある質問はこちら

UnrealEngineの料金体系は非常にシンプルです。UnrealEngineも基本無料でUnrealEngineで開発したゲームの過去全ての総売上が100万ドル(約1憶5千万円)を超えた場合にのみ、5%のライセンス料金を支払う義務が発生します。さらに既に売り上げた100万ドル(約1憶5千万円)に対してはライセンスは支払う必要は無く、そこから四半期ごとの売上に対して5%のライセンス料金を支払うといった仕組みです。

つまり先程のUnityの例を挙げるとゲーム開発を行って過去12ヶ月で20万ドル(3000万円)以上売上が出てかつ、全ての期間においてゲームのインストール数が30万回行われた場合は過去の総売上金額が100万ドル(1億5千万円)以内であれば一切料金はかかりません。

ただし総売上金額が約1億5千万円以上の場合は四半期ごとにライセンス料金がかかってくるので年間で3千万円だとすると年間150万円のライセンス料金となります。(正確には四半期毎なので3ヶ月の売上が750万円だとすると37.5万円を四半期毎に支払う必要があります。)

このようなライセンス料金のシステムになっています。

なお100万ドル以下無料を適用するには事前にリリースフォームにて公開するゲームの詳細をEpicGames側に伝えておく必要があります。

✓UnrealEngineのライセンス料金は0%にする事もできる

UnrealEngineのゲームをEpicGamesStoreで販売した場合、いくらであろうとライセンス料金は0%となり一切費用がかからなくなります。ただしEpicGamesStoreで公開するゲームの売上から12%は販売手数料はもちろんかかります。ちなみにSteamだと20~30%ほどの販売手数料がかかります。

詳細については以下のページをご覧ください。
引用元:UnrealEngineよくある質問

✓仮に契約が変更されてもユーザーはそれを拒否できる

なおUnrealEngineの料金の契約は仮に変更されたとしてもなんとユーザーはその契約を"拒否"する事ができるようです。Xで公式アカウントが声明を出してました↓

https://x.com/UnrealEngineJP/status/1702606911923962277?s=20

🐱ほとんどのゲーム開発者は無料で開発でき、かつ売上の5%なので非常にわかりやすい料金設計になっています。

⑪UnityとUnrealEngineで料金比較してみる

ではちょっと料金比較してみます。1インストールあたりの売上は100円だと想定して計算してみます。

ゲームの1インストールあたりの売上はいくらか?

ゲームの1インストールあたりの売上は、ゲームの種類やプラットフォーム、収益モデルによって大きく異なります。

一般的なゲームの1インストールあたりの売上は、以下の通りです。

無料ゲーム:0円
買い切りゲーム:1,000円~2,000円
基本プレイ無料ゲーム:100円~200円
無料ゲームは、インストール数は多いものの、1インストールあたりの売上は0円です。買い切りゲームは、インストール数は少ないものの、1インストールあたりの売上は高額です。基本プレイ無料ゲームは、インストール数は買い切りゲームよりも多いものの、1インストールあたりの売上は低額です。

また、ゲームの収益モデルによっても、1インストールあたりの売上は異なります。

買い切りゲーム:1インストールあたりの売上は、ゲームの価格によって異なります。
基本プレイ無料ゲーム:1インストールあたりの平均売上は、約100円~200円です。ただし、インアプリ課金が盛んなゲームでは、1インストールあたりの売上が数万円に達することもあります。
広告収入モデルのゲーム:1インストールあたりの平均売上は、数十円~数百円です。ただし、人気の高いゲームでは、1インストールあたりの売上が数千円に達することもあります。
具体的な例としては、以下の通りです。

2023年7月時点で、全世界で最も売れたゲームは『Fortnite』で、売上は約60億米ドルです。1インストールあたりの売上は、約300円です。
2023年7月時点で、日本国内で最も売れたゲームは『モンスターストライク』で、売上は約1兆8,000億円です。1インストールあたりの売上は、約1,000円です。
2023年7月時点で、全世界で最もダウンロードされたゲームは『Candy Crush Saga』で、ダウンロード数は約32億回です。1インストールあたりの売上は、約0円です。
このように、ゲームの1インストールあたりの売上は、ゲームの種類やプラットフォーム、収益モデルによって大きく異なります。

年間約100万円の売上がある場合

過去の総売上金額が200万円で、年間売上金額100万円(約7千ドル)で1万ダウンロードの場合

料金
Unity 無料
UnrealEngine 無料

年間約1000万円の売上がある場合

過去の総売上金額が3000万円で、年間1000万円(約7万ドル)の売上、10万ダウンロードの場合

料金
Unity 無料
UnrealEngine 無料

年間約3000万円の売上がある場合

過去の総売上金額が7000万円で年間約3000万円(20万ドル)の売上、総ダウンロード数が100万ダウンロード、Unityは料金を安くするためにProに加入した前提です。

料金
Unity UnityProに加入していれば、過去12ヶ月で3000万円なので以下の画像のしきい値の条件を満たさない。そのためUnityProの年間料金27万円の支払い義務のみ(のはず)。ただし一人あたり27万円なので例えば三人なら約81万円となります。
UnrealEngine 無料

年間1億円の売上がある場合

※計算間違えたらコメントで教えてください。

前提条件としてゲームは発売してから3年がたって過去の総売上金額が3億円、年間1億円(70万ドル)の売上、総ダウンロード数が300万ダウンロードだとします。

(なおこの場合は1インストールあたりの売上は100円になります。この値は基本無料ゲームの平均値と言われているのでこの前提条件とします。ただし買い切り型のゲームは1インストールあたりの平均売上は2000円程度となるのであくまでカジュアルゲームを想定したインストール数と金額の比例関係になっています。なおUnrealEngineはインストール数は関係ないので買い切り型のゲームと想定して頂いて構いません)

Unityは料金を安くするためにUnityEnterpriseに加入したとします。1年あたり100万ダウンロードとして100万 ÷ 12ヶ月で前月が8万ダウンロードとします。

料金
Unity UnityEnterpriseのしきい値は満たしているのでUnityRunTimeFeeの料金を支払う必要が出てきます。前月が8万回のインストールなので0.125ドルが適用されます。8万回 x 0.125ドル = 1万ドル(約150万円)の支払いが毎月発生する計算になります。つまり年間で約1800万円 + UnityEnterpriseの年間料金(ここは公表されていないので不明)の支払い義務が発生します。
UnrealEngine 100万ドル(1億5千万円)に達した時点でライセンス料金が発生します。元々の1億5千万円は除外されるので残りの売上金額1億5千万円に対してライセンス料金が発生します。つまり1億5千万円に対してライセンス料金の5%が課されるので1億5千万円 x 0.05 = 750万円となります。つまり3億円の売上の場合は750万円で済みます。なお正確には四半期毎に支払う必要があるので、1年目で1億5千万円に達した場合、四半期毎の売上に対して5%のライセンス料金を支払っていく形になります。

つまり総売上金額が3億円、年間売上平均金額1億円の場合の年毎のライセンス料金をまとめると以下になります。
・Unityが年間1800万円 + UnityEnterpriseの年間料金
・Unrealが年間500万円ぐらい

もちろんUnityの方は1インストールあたり100円売上計算なので、買い切り型や重課金ゲームとかになるともっと費用は下がります。逆に1インストールあたり30円売上計算になるともっと費用は上がります。

例えば上記のケースで前月のインストール数が1万回だったとしましょう。その場合は以下になります。
・Unityが年間225万円 + UnityEnterpriseの年間料金
・Unrealが年間500万円ぐらい(インストール数は関係ない)

つまりUnityはインストール数によって変わってくるので一概にどっちが高い,安いとは言うのは難しいという事になります。

⑫比較まとめ

まとめていきます。まず両者のゲームエンジンはお金をそのゲームで一定金額以上稼がない限り無料で使用する事ができます。

Unityの場合

Unityの場合は過去12ヶ月で20万ドル(3000万円以上)の売上金額かつ総インストール数が20万回に達した場合に料金が発生してきます。ただしUnityProに加入すれば過去12ヶ月での売上が100万ドル(約1億5千万円)の場合は年間27万円だけで済みます。もしUnityProの条件を満たした場合はそこから1インストールあたりの料金(大体3円~18円)が発生していきます。

UnrealEngineの場合

一方UnrealEngineの場合は過去の総売上が100万ドル(約1億5千万円)になると、四半期毎に売上の5%を支払う必要があります。例えば全ての売上が2億円なら最初の1億5千万円に関してはライセンス料金は支払う必要が無いので、残りの5千万円の5%分(250万円)となります。またUE製のゲームをEpicGamesStoreで販売するとライセンス料金は免除されて0%となります。

どっちが安く済むのか?

これはケースによるので一概にどっちが安いとは言えません。例えば年間1000万円の売上ならUnityは無料,UnrealEngineもほとんどの場合無料となります(UnrealEngineの場合は総売上金額100万ドルを超えている場合ならライセンス料金はかかってきます)。年間1億円の売上ならUnityの場合はProに加入すれば一人あたり年間27万円になります。Unrealの場合は総売上金額が約1億5千万円を超えているなら料金かかってきますが、超えていないなら無料になります。なので難しいですが、インディーゲームで年間1億円程の売上金額に抑えていけるのであればUnityの方が安くなりやすそうです。しかしそれ以上の金額の場合はUnityだといくらになるのかインストール数によって変わってしまい料金が高額になる可能性があるのでUnrealEngineの方が料金体系的には安心でしょう。

そして最後にお伝えしておきたいのが、料金や細かい仕様に関してはいつ変更されるかわかりませんし、この記事は常にアップデートしている訳ではありません。なので必ずそれぞれの公式ページ「Unity公式ページ」,「UnrealEngine公式ページ」をご確認ください。

一旦ここまでとさせていただきます。また情報を得てこの記事アプデしていきます。計算ミスや認識、事実の相違などあればコメントして頂けると助かります。なおこの記事を書く事によって私に入ってくるお金は一切無いので、バッジ(投げ銭)またはいいねだけでもくれると非常に嬉しいです..長文でしたがお疲れ様でした。

Discussion

ピン留めされたアイテム
daichi-gamedevdaichi-gamedev

※コメントについて追記

この記事の認識が異なる可能性がある場合、公式サイトのURLを引用元を用いてコメントください。

今後私からのコメント返信は基本行わないようにします(大変ですし公式の人でもないので)。なお、コメントは自由にして頂いて構いません。コメントを見つつ間違いがあればちょくちょく記事はアプデしていく予定です。

chiaki_hchiaki_h

今回の件、騒がれてるケースの大半が個人開発か超小規模のインディー開発が例に出てますが、大半の会社にとってはむしろ値下げになると思っているのですが、違うのでしょうか?

従来はライセンス上、年間10万ドル以上の年商がある会社はPersonal版を使用できませんでした(これは事実上、設立直後を除くほぼすべての会社が該当する)が、来年からはその制限がなくなります。
https://unity.com/ja/pricing-updates より)
Q: Unity Personal は今後も無料で利用できますか?
A: はい、Unity Personal は引き続き無料でご利用いただけます。年間収益上限 10 万ドルという Unity Personal プランの利用資格は、2024 年 1 月 1 日に撤廃されます。

つまり、スプラッシュスクリーンを出したくないならリリースバイナリのビルドにだけProを使い、残りのエンジニア・デザイナー・プランナーはみんなProを使うのをやめてPersonalに切り替えできるという理解です。うちの会社では100人くらいが開発にUnity Proを使ってるので、これで年に2600万円くらいライセンス費を節約できます。
一方で、ランタイム料金の支払額は、波がありますが年間で見るとおそらくこれを下回ります。つまり、新ライセンスのほうがUnityへの支払総額は少なくなる見込みです。

特に、自社でアプリをリリースしていない下請け開発会社の場合は、ランタイム料金の支払が発生しないので、Unity Proのライセンス代が丸々浮くことになります。

daichi-gamedevdaichi-gamedev

Q: Unity Personal は今後も無料で利用できますか?
A: はい、Unity Personal は引き続き無料でご利用いただけます。年間収益上限 10 万ドルという Unity Personal プランの利用資格は、2024 年 1 月 1 日に撤廃されます。

これは個人の場合だけだと勝手に思ってましたが違うという事なんですかね..?私の認識では従来通り新しい料金体系でも1人のUnityユーザーに対して1つのUnityProのライセンスが必要という認識でした。

正確な情報がわからないので「ビルドするユーザーに対してのみUnityProのライセンスを持てば良い」というUnity公式が出している文があればソース元があれば教えて頂きたいです。

chiaki_hchiaki_h

「年間収益上限 10 万ドルという Unity Personal プランの利用資格」は、もともと法人に対してもかかっていたものです。FAQには、その制限が撤廃されたとしか書かれてないので、年間収益が10万ドルを超える法人に対してもUnityPersonalのライセンスが利用可能になったと解釈しています。
"法人の場合は、新しい料金体系でも引き続きProを全員が買い続けなければならない" みたいな説明が、どこを探しても見つからないのです。ほんとに?どっかに落とし穴があるんじゃないの?というのは自分も疑問に思ってるところなのですが。

なお、「ビルドするユーザーに対してのみUnityProのライセンスを持てば良い」に関しては、現状のPersonalとProの機能面の違いが、事実上スプラッシュスクリーンの有無くらいしかないことと、上記のPersonalの利用条件緩和を踏まえての自分の推測になります。

これが例えば、"UnityProでビルドしたアプリをリリースする場合は、そのアプリの開発チーム全員がProライセンスを使わなければならない" みたいなルールがどっかに書かれているのであれば、話は大きく変わってきますが・・・

daichi-gamedevdaichi-gamedev

初めて見る認識だったので、ちょっと私はわからないですね..
改めて調べてみましたがその件についてもツイートされてる方や記事とかなかったので、本当にわからかったです。Unity公式の「よくある質問のプランの変更について」でもただUnityPersonalの収益上限が撤廃されるとしか書いていませんでした。

またUnityの正式な見解を出している文章見つけたらアプデしておきます。

oj77777oj77777

これが例えば、"UnityProでビルドしたアプリをリリースする場合は、そのアプリの開発チーム全員がProライセンスを使わなければならない" みたいなルールがどっかに書かれているのであれば、話は大きく変わってきますが・・・

チームのロールとアクセス制御は2023年11月に Unity Admin Portal から Unity Team Administration に置き換えられるようですが、公式FAQと公式ブログで記述に差異があるので、現時点ではよく分かりませんね。

ブログ記事では Unity Personal に基本ロールが含まれると書かれているのですが、FAQでは基本ロール等について明記されていません。ブログが正しくFAQの記載不足であれば、管理者以外のメンバーはPersonalライセンスでもよさそうなのですが、FAQが正しくPersonalには基本ロールが付与されないのであはれ、メンバーにもProライセンスが必要であると思われます。

公式FAQ:「よくある質問のプランの変更について」
Unity Pro以上のプランにはロールについての記述があるのですが、Unity Personalには記述がありません。

Unity Pro のユーザーは、基本ロール(オーナー、マネージャー、ユーザー、ゲスト)、財務ロール、管理者ロール、およびユーザーとライセンスの一括管理機能を利用できます。

公式ブログ: Unity のプランの価格設定とパッケージの更新

Unity Personal に Unity Asset Manager の無料枠(合計 10GB のストレージ)、最大で 3 シートの Unity DevOps(5GB のストレージと 200 分の Windows ビルド時間)、Team Administration の基本ロールが含まれるようになります。

daichi-gamedevdaichi-gamedev

Unityの新料金は変更されたのでまた近くこの記事はアプデ致します。