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データベースの外部キーのメリット、デメリット
初めに
データベースの外部キーの定義と、メリット、デメリットについて詳しくまとめていこうと思います。
外部キーの定義について
外部キーは、あるテーブルの列が、別のテーブルの主キーまたは一意キーを参照するために設定される制約であり、その主な目的は テーブル間の参照整合性(リレーションシップ) を維持することです。つまり、簡単に言うと、外部キーは、「このデータは、別のテーブルのデータとつながっていますよ」とルールを作るための仕組みです。
具体的な例
2つのテーブルを考えます。
customers テーブル(顧客情報)
customer_id (主キー) | name | |
---|---|---|
1 | 山田太郎 | [メールアドレス1] |
2 | 佐藤花子 | [メールアドレス2] |
3 | 田中一郎 | [メールアドレス3] |
- customer_id は、顧客一人ひとりを特定する主キーです。
orders テーブル(注文情報)
order_id (主キー) | customer_id (外部キー) | order_date | total_amount |
---|---|---|---|
101 | 1 | 2025-04-29 | 100 |
102 | 2 | 2025-04-28 | 50 |
103 | 1 | 2025-04-27 | 75 |
- order_id は、注文一つひとつを特定する主キーです。
- customer_id は、customers テーブルの customer_id を参照する外部キーです
外部キーのメリット
- データの 正確さ(整合性) が保たれる
- リレーションシップ(関係性)を明確に定義できる
- 削除や更新時の動作を制御できる
外部キーのデメリット
- パフォーマンスの低下
- 外部キー制約があると、挿入・更新・削除時に整合性チェックが行われるため、特に大量データの操作ではパフォーマンスに影響が出ることがある。
- データの削除・更新が難しくなる
- 親テーブルのレコードを削除しようとしたときに、子テーブルに関連レコードがあると削除できない
- 分散システムやマイクロサービスとの相性が悪い
- 複数のサービスが別々のDBを持つような構成(マイクロサービスなど)では、外部キーを使った整合性管理ができず、アプリケーション側で整合性を担保する必要がある。
まとめ
外部キーは、テーブル間の整合性を保ち、不正なデータの登録を防ぐメリットがあります。
一方で、パフォーマンス低下や削除・更新の制約、分散システムとの相性の悪さといったデメリットもあります。
Discussion
リレーション
relation
ではなくリレーションシップrelationship
ですね。RDBの用語としてのリレーションは、SQLの用語におけるTABLEに相当します。
ご指摘いただきありがとうございます。修正いたします。