# 5.2 Vite + Vue 3 で Hello World
まずは最小のステップとして 「Vite で Vue 3 プロジェクトを立ち上げ、Hello World を表示する」 ところを解説しておく。
1. なぜ Vite なのか
Vue プロジェクトを立ち上げる方法はいくつかあるが、現在の主流は Vite(ヴィート)。
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Vite とは?
次世代のフロントエンドビルドツール。viteはフランス語で「速い」という意味で、その名の通り 起動・ホットリロードが圧倒的に速い。 -
従来の Vue CLI との違い
- Vue CLI は webpack ベースで起動が遅くなりがち
- Vite は ES モジュールを活用し、開発サーバーが爆速
- Vue 公式も今は Vite を推奨
業務システムでも画面数が増えるとビルド時間が重要になるので、Vite の採用がおすすめ。
2. プロジェクト作成
まずは新規で Vue 3 プロジェクトを作成する。
npm create vue@latest my-vue-app
cd my-vue-app
npm install
npm run dev
ブラウザで http://localhost:5173/ を開くと、初期画面が表示される。
これで Vite + Vue 3 の開発環境は整った。
3. Hello World を書いてみる
最初に動かすサンプルはシンプルに「入力と表示が連動する」もの。
src/App.vue を以下のように書き換える。
<template>
<h1>{{ message }}</h1>
<input v-model="message" placeholder="入力してみてください" />
</template>
<script setup>
import { ref } from "vue";
const message = ref("Hello Vue 3 + Vite!");
</script>

👉 入力欄に文字を打つと、<h1> のテキストがリアルタイムに更新される。
これが Vue の基本である リアクティブ(双方向データバインディング)。
4. Vue の基本構造
Vue コンポーネントは 3 つのブロックに分かれる。
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<template>: 画面の見た目(HTML) -
<script setup>: ロジック(状態や処理) -
<style>: スタイル(CSS)
これらを組み合わせて「部品化(コンポーネント化)」していくのが Vue の基本思想。
💡 AI 活用のポイント
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プロジェクト生成コマンドの違いを確認する
npm/pnpm/yarnで微妙に違うので、AI に「私の環境での最適な初期化コマンドを教えて」と聞くと安心。 -
構成ファイルの読み方をサポートしてもらう
vite.config.jsやpackage.jsonの役割を AI に「1行ずつ解説して」と投げると理解が速い。 -
エラー時の切り分けを支援してもらう
npm installやnpm run devでのエラーをそのまま貼って「解決策を3つ」と聞くと、検索より効率的。 -
Hello World を少し拡張するアイデアをもらう
例: 文字数カウント、クリアボタン追加など。AI に小さな拡張を聞くと自然に Vue の書き方が身につく。
まとめ
ここまでで、
- Vite とは何か(速いビルドツール、Vue CLI の後継的存在)
- Vite で Vue 3 プロジェクトを作成する手順
- Hello World を通じて Vue のリアクティブ性を体験
- AI を活用して学習・トラブルシューティングを効率化する方法
という流れを押さえた。
👉 次回は、実際に メニュー画面、ログイン など業務システムらしい例を取り上げる予定。
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