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PartyRockで簡単に生成AI系アプリが作れる!?

2024/02/01に公開

はじめに

こんにちは、D2C データエンジニアの飯森です。
Zennには二回目の投稿となります。
前回はDataZoneに関する記事を書きましたが、多くの方にご覧いただけたようで、この場を借りて感謝申し上げます。
https://zenn.dev/d2c_mtech_blog/articles/063154c158976c

余談はここまでとして、下記からが本文です。

最近、AWSにPartyRockと呼ばれるサービスがプレビュー版で公開されました。
近年、生成AIに関する話題の勢いが激しく、今まで気にすることのなかった場においてもその話題が持ちきりになり、関心を持っている人、AIを活用したい人がかなり増えました。こちらのPartyRockはそういった方向けで、気軽に生成AIのアプリを自分で試作してみたいという方にとても合ったサービスになります。

PartyRockって何?

公式のガイドによると

PartyRock, an Amazon Bedrock Playground, is a shareable generative AI app building playground. Experiment with prompt engineering in a hands-on and fun way. In just a few clicks, you can build, share, and remix apps, to get inspired while playing with generative AI. (PartyRock Guide)

とあり、実践的にプロンプトエンジニアリングを試すことができ、さらに生成AIアプリを構築、共有、そして他者が作ったアプリをさらに自分でリミックスすることができると書かれてます。

詳しい説明や使い方に関しては公式のガイドに載ってますので、よく知りたい方はそちらを参照ください。

利用前に気になる所ピックアップ

生成AI系に触れる前によく気になる部分について抜粋して記録しておきます。

そもそも無料?

現在は期間限定でサービスを無料で利用することができます。しかし、アカウントごとに無料で利用できる上限があるようで、それを超えてしまうと使えなくなってしまうようです。回復手段は今の所公開されてないようでした。費用については気にしなくても大丈夫ですが、サービスの利用状況については意識を向けながら使う必要がありそうです。

For a limited time, AWS offers new PartyRock users a free trial without the need to provide a credit card or sign up for an AWS account, so that you can begin learning fundamental skills without the worry of incurring costs. (How much does PartyRock cost?)

入力したデータってどう使われるの?

PartyRock上に個人が入力した情報については、デフォルト状態だとサービス向上の用途としてAWSに共有されるように設定されています。しかし、My apps画面にてこの用途を絞ることができるようになっており、変更すると、詐欺、悪用、AIの安全運用の用途による入力情報の利用だけに絞ることができます。重要な情報を間違えて入力してしまった場合の保険として、変えておくのがよさそうです。

PartyRockへ入力するデータはデフォルトでPartyRockの開発と改善、またサービスを運用するためのモニタリングに利用されます。これを許容しない場合、My Appsの画面からオプトアウトができます。詳細はFAQを参照ください。(オプトアウトポリシー)

知識ってどれぐらい必要?

PartyRockではアプリの作成もプロンプトを送るだけで実行ができるようなので、これを作ってほしいというプロンプトを打ち込めるのであれば、それ以外はほとんど必要ないように思われます。ただ、生成AIは時として間違いのある情報を出してしまうことを理解して触れるなど、それなりのリテラシーは必要だと思います。

どんなことができるか試してみた

試しにアプリケーションを作ってみたので、ご紹介したいと思います。

試作一号:Human Feature Image Generator

最初はアプリケーションをプロンプトを使って全て自動で作ってもらいました。入力した内容としては以下になります。

Create an application that, when several features are entered into individual input windows, generates images that capture those features.
The image generated is a human image.
The following three features and their initial values can be entered.
The first is gender, initially neutral.
The second is the color of the clothing, initially blue.
The third is the age, initially 20 years old.
Based on these three characteristics, you should try to generate images with random height, body shape, facial shape and expression, and pose.

内容としては、3つの特徴を元にランダムな人間の画像を生成するアプリを作ってくださいというものです。
このプロンプトから作られたアプリは下記のようになりました。(ウィジェットの配置だけ見やすさの都合で初期状態から変えています。)

この中に表示されているタイトルや説明文、特徴を入力する入力窓や生成された画像を表示するウィンドウも全てこちら側で何か操作を行って実装などはしておらず、プロンプト内に記述されてなかった画像を生成するための文章を生成するウィンドウも自動的に配置され、本当にPartyRockの生成AIが全部やってくれました。

さて、次は実際に画像を生成させてみます。特徴は左から順番に「男性」「赤」「59歳」を入力しました。

どうでしょうか、特徴通りに赤い服を着た59歳ぐらいの男性の画像が生成されました!見た感じはまるで本当にいる人の画像のように見えますが、左脇の下の背景が不自然だったり、服の襟の部分などに違和感を感じたりする部分から、これが架空の画像であると察しがつきます。
また、自動生成された画像を生成するための説明文を見ると、入力した特徴からイメージを頑張って膨らませてくれていて、私たちもイメージできるような人物像がすごく明瞭に書かれており、画像もその説明文通りに作られているのがよくわかります。
こちらのアプリは下記のリンクから試すことができますので、ぜひお試しください。
https://partyrock.aws/u/riimori/ZfZY3BXC3/Human-Feature-Image-Generator

試作二号:適職嘘診断bot

次に、1からウィジェットの配置や出力調整などを行ってアプリを作りました。内容としては、いくつか質問をして回答を受け取った後に「あなたの適職はエンジニアです」とボットが導いてくれるジョークアプリになっています。

先ほどまでは全部英語でしたが、このPartyRockは日本語でも話題を返すことができます。内容としてはプログラミングで簡単に作れそうなものなんですが、本アプリの返信内容は全てプロンプトによる打ち込みで制御しています。コードを一切使わずに任意の出力を返すアプリがこのようにできるということで、色んな層のアプリ開発のハードルを下げてくれそうな予感を感じます。
こちらもお試しリンクを作ったので、興味があればぜひ触ってみてください。(悪用厳禁です)
https://partyrock.aws/u/riimori/m9CNEazl-/bot

おわりに

本記事ではPartyRockとそのサービスを使って試作したデモアプリを紹介しました。あまり生成AIについて専門的な内容を紹介しませんでしたが、逆に知らなくてもこのように面白そうなことが試せるんだと思ってくださると幸いです。もし実際に試してみたというものがありましたら、ぜひコメント欄に共有してもらえれば見に行きます!

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