「日本で働くエンジニア」に必要な英語力。やるべきことは2つだけ。

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プログラミングをしていると、どうしても英語に触れる機会が多い。そのせいか、ZennやQiitaのような技術ブログのプラットフォームでも、英語学習についての記事をちらほら見かける。

記事を読んでみると、シャドーウィング、会話の型を覚える、文法を学び直す、オンライン英会話、英語字幕で洋画をみる、英語で日記を書く、などなど、様々な方法が紹介されている。

しかしぼくが思うに、これらを盲目的に追いかけるメリットは少ない。ぼくも過去にいくつか実践してきたが、「日本でエンジニアとして働く上では」ほとんど役に立っていない

それよりも、英語を学ぶ目的を明確にし、取り組むことを厳選すべきだ。

ここでは「日本で働く」「高校卒業程度の英語力がある」「ソフトウェアエンジニア」にとって、英語を学ぶ目的を考え抜いた上で、やるべきことを2つに絞り込み、実際にぼくが取り組んでいることを紹介する。

必要な英語力と、やるべき2つのこと

日本で働くエンジニアに必要な英語力は「英語の技術文書を読む能力」これに尽きる。

より具体的に書くと

  • ライブラリのREADME、Issue、Wiki
  • エラーメッセージ
  • Q&Aサイト(Stack Overflowなど)
  • 技術ブログ(dev.toなど)
  • 新しい技術、ニッチな技術の公式ドキュメント

これらを読む能力だ。

英語のリーディングは、基本的に中学高校の英語の授業で学んだことがそのまま生きる。
プラスαとして、技術文書でよく使われる表現がわかると良い。
あとは英語に対する抵抗を減らすことが必要だ。

そのためにやるべきことは

  1. プログラミングをする中で英語の文章に出会った時、逃げずにちゃんと読む
  2. その中でわからない表現があったら、都度調べる

この2つだけで十分だ。

なぜリーディング力が必要か?

「今はDeepLのような翻訳ツールがあるから、英語のリーディング力は必要無い」という考え方もあるかもしれない。

しかし、プログラミングをしている中で英語に触れる頻度はかなり高いので、都度翻訳している場合、長期でみると相当な時間のロスが生まれる。

また正しく翻訳されていたとしても、どうしても直訳になるので、訳文の日本語は読みにくいことが多い。
例えばReactの公式ドキュメント冒頭の文章をDeepLで翻訳すると

Reactを使えば、インタラクティブなUIを作るのが苦痛ではなくなります。

となる。意味は読み取れるけど、自然な日本語とは言えない。こういう日本語を何十行も読むのは苦痛でしかない。

さらに、経験上、検索結果の上位に出てくる英語の記事は優れた記事である確率が高い。英語に苦手意識があると、どうしても検索上位の英語の記事を避けて、日本語の記事に流れてしまいがちなので、この点でもマイナスだ。

「英語が読めない」というのは「タイピングがすごく遅い」と同じかそれ以上のハンデになる。

先ほど挙げた英語の技術文書を読むための学習は、高校までの英語がある程度理解できている人にとって、そこそこの労力で大きなリターンが期待できる、かなりコスパの高い投資だと思う。

その英語力、エンジニアに必要ですか?

日本でエンジニアとして働く上で、スピーキングが必要な場面はどれくらいあるだろうか。

「海外のカンファレンスに登壇したい」というケースでさえ、自分が用意した原稿を読み上げるのに大したスピーキング力は必要とされない。スライドがあれば尚のこと。

実際カタカナ発音の英語で登壇している動画を見たことがあるけど、普通に理解され、評価されている雰囲気だった。

リスニングができれば、海外のポッドキャストを聞けるなどのメリットはあるだろう。だがそれは学習コストを考えても割にあうだろうか。

ネイティブ同士の雑談を音声だけで聞き取ることの難易度を甘くみてはいけない。ぼくはTOEICのリスニングで480/495点をとったことがあるし、英語圏で普通に生活できる程度の英語力はあるけれど、海外のポッドキャストは良くて半分くらいしか理解できない。

ライティングに関して、まずコミットメッセージを英語で書く時に必要な能力は、英語のライティング能力というより「コミットメッセージというDSL」を書く能力だ。

コミットメッセージを除くと、英語を書くのはせいぜい月に数回、という人が大半だろう。
その程度の頻度であれば、わざわざ苦労して英語を学ぶより、都度DeepL等の翻訳ツールを使った方が良い。

海外の掲示板で質問する、海外製ツールのサポート窓口にメールで問い合わせる、GitHubにIssueを作る、といったケースでは、文意さえ伝われば十分だろう。

どうしてもナチュラルな表現が重要なケースには、英語が得意な人に見てもらえば良いし、今の時代英語が得意な人は簡単に見つかる。

ほとんどのエンジニアにとって、日本での仕事のことだけを考えるなら、英語を話す、聞く、書くための学習に時間を割くより、その時間でプログラミングをした方が良いのではないだろうか。

もちろん、英語学習の目的がプログラミング以外にあるのなら学習に反対する理由はないけれど。

まとめ

  • 英語を学ぶ目的によって、学習すべきことも必要な学習量も大きく変わる
  • 日本で働くエンジニアにとって重要な英語力は「英語の技術文書を読む能力」
  • 「英文に出会ったらちゃんと読む」「わからない表現があったら都度調べる」の2つはコスパが高い努力だからやった方が良い

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