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Linux Plumbers Conference のセッション紹介など: Neco Weekly (2023-12-08号)

2024/02/09に公開

Neco Weekly (2023-12-08号)

サイボウズ Neco チームでは、 Neco Weekly という「最近気になる Kubernetes や Cloud Native 関連のネタを共有する会」を社内で開催しています。
本記事は共有会の中で紹介したネタをまとめたものです。

今回は第45回目の記事となります。

👀 Notable Articles

What is CI/CD observability, and how are we paving the way for more observable pipelines?

https://grafana.com/blog/2023/11/20/ci-cd-observability-via-opentelemetry-at-grafana-labs/

CI/CD のオブザーバビリティ用 Grafana プラグインとして GraCIe というものを開発したそうです。
どのテストが Flaky なのか、どのテストに時間がかかっているのか、どのテストが失敗しているのかなどを Grafana で可視化することができるそうです。

The good, the bad and the ugly of templating YAML in Kubernetes

https://levelup.gitconnected.com/the-good-the-bad-and-the-ugly-of-templating-yaml-in-kubernetes-82fc5ce43fec

Helm のよいところとわるいところ(主にわるいところ)を紹介している記事。
Helm って利用者は手軽に使えて便利なんですが、提供する側にとっては面倒なことが多くてメンテが大変なんですよね。

🛠️ Tools, Frameworks, Libraries

copacetic

https://github.com/project-copacetic/copacetic

trivy が検出したコンテナイメージの脆弱性にパッチを当ててくれるツール。
コンテナイメージを更新することなく、実環境上のイメージにパッチをあてて即座に脆弱性を修正できるということです。

errtrace

https://github.com/bracesdev/errtrace

Go のエラーをトレースするパッケージ。
標準のスタックトレースとは異なり、エラーがユーザーに到達するまでのパスを goroutine を跨いでいても辿ってくれるようです。

📘 Books

systemdの思想と機能 Linuxを支えるシステム管理のためのソフトウェアスイート

https://gihyo.jp/book/2024/978-4-297-13893-6

systemd に関して日本語でのまとまった情報は少ないので、非常に助かります。

🤝 Events

KubeCon + CloudNativeCon North America 2023 - CNCF-hosted co-located events

OTTL Me Why Transforming Telemetry in the OpenTelemetry Collector Just Got Better

https://colocatedeventsna2023.sched.com/event/1Rj2Y

OpenTelemetry Transformation Language (OTTL) という言語を使って OpenTelemetry Collector のテレメトリデータをフィルタリングしたり、変換したりする方法についてのセッションです。

Linux Plumbers Conference 2023

https://lpc.events/event/17/sessions/155/#all

BPF Programmable Netdevice

https://lpc.events/event/17/contributions/1581/attachments/1292/2602/lpc_netkit_devs.pdf

veth に変わる netkit という Cilium 向けに開発されている新しい仮想ネットワークデバイスについてのセッションです。
netkit を利用することにより通信のオーバーヘッドを大幅に改善することができるそうです。

Developing a Continuous eBPF Profiler Looking Beneath the Kernel to Beyond the Clouds

https://lpc.events/event/17/contributions/1585/attachments/1330/2666/LPC2023eBPF-Beneath the Clouds Beyond the Kernel(Final).pdf

parca という eBPF を利用したプロファイラについてのセッションです。
parca は継続的プロファイリングのため、少ないオーバーヘッドで高頻度でプロファイルを取得することができるそうです。
このセッションでは、 parca を様々な環境で動かすためにどのような工夫がされているかについて紹介されています。

Improve Linux Perf tool to account for task sleep

https://lpc.events/event/17/contributions/1556/attachments/1187/2597/LPC_2023_Perf_tool_v9.pdf

現在の Linux Perf はプロファイリング対象のプロセスがスリープ状態の場合サンプルが収集されず、プロファイリング対象のプロセスがどれくらいの時間スリープの状態であったかを判断することができないという問題があります。
そこで Perf の実装を変更して、プロセスがスリープ状態でもプロファイリングを行えるようにしたという発表です。

ちなみに Go が提供している pprof にも同様の問題があり、それを解決した fgprof という OSS も開発されていたりします。

https://github.com/felixge/fgprof

サイボウズ Necoチーム 😺

Discussion