Cilium 1.14リリース、HashiCorpライセンス変更など: Neco Weekly (2023-08-25号)
Neco Weekly (2023-08-25号)
サイボウズ Neco チームでは、 Neco Weekly という「最近気になる Kubernetes や Cloud Native 関連のネタを共有する会」を社内で開催しています。
本記事は共有会の中で紹介したネタをまとめたものです。
今回は第39回目の記事となります。
👀 Notable Articles
Cilium 1.14 – Effortless Mutual Authentication, Service Mesh, Networking Beyond Kubernetes, High-Scale Multi-Cluster, and Much More
Cilium 1.14 がリリースされました。
今回も弊チームメンバーの PR が 6 件取り込まれています。
- Support DSR with Geneve dispatch in CNI mode (#23890, @ysksuzuki)
- metrics: Add k8s client rate limiter latency metric (#25555, @ysksuzuki)
- Fix compilation error when enabling Wireguard and XDP (#25734, @ysksuzuki)
- Removed unnecessary updates to service status by MetalLB (#23210, @ysksuzuki)
- Fix implicit conversion warning in DSR with GENEVE (#25299, @ysksuzuki)
- helm: Remove deprecated hubble.tls.ca (#25261, @ysksuzuki)
Neco Weekly 2023-04-07号 で紹介した、DSR モードの Geneve 実装が激アツです。
HashiCorp adopts Business Source License
各所で話題になっていますが、 HashiCorp 社のプロダクトのライセンスが OSS から BUSL (Business Source License) に変更となりました。
CNCF でも各プロダクトの影響範囲を調べたりしているようです。
サイボウズは HashiCorp 社と競合しているわけではないので、この変更によって即座に影響が出ることはないのですが、 CKE という OSS プロダクトで Vault を利用しているため、今後の方針について検討しておく必要がありそうです。
Last Week in Kubernetes Development
Kubernetes 1.28 において KEP 2340 - Consistent Reads from Cache という機能が追加されるようです。
これは API Server に対して GET や LIST リクエストをする際に、毎回 etcd からデータを取得するのではなく、キャッシュからデータを取得するようにするというものです。
これにより大規模な Kubernetes クラスタにおいて、 etcd への負荷の減少を見込めるようです。
大規模台数のたまごっちへ AWS IoT Jobs で高速かつ高効率にファームウェアを配信する方法
百万台のたまごっちにファームウェアを配信するためのアーキテクチャを紹介している記事です。
今時のたまごっちってこんなことになっているんですね。驚きました。
🛠️ Tools, Frameworks, Libraries
Go 1.21連載始まります&slogをどう使うべきか
恒例のフューチャー社さんの Go 1.21 の新機能紹介連載記事です。いつもお世話になっております。
Go 1.21 では、 Slice や Map を扱うためのパッケージが追加されたり、 context 周りで改善が行われていたり、地味にうれしい機能追加が多いですね。
🤝 Events
Cloud Operator Days Tokyo 2023 - SREからPlatform Engineerへの拡大
SRE と Platform Engineer における職務内容やスキルセットの違いなどを解説している発表です。
我々 Neco チームは SRE と Platform Engineer の両方の特性を持っていることもあり、今後のチーム作りを考える上でとても参考になりそうな発表でした。
Cloud Native Days Fukuoka 2023 - クラウドネイティブの基盤要素、コンテナの今と未来
Kubernetes でコンテナランタイムがどのように利用されているかという話から、 WASM, Lazy Pulling, OCI runtime spec v1.1.0 の新機能まで幅広く紹介されていて、とても面白い発表でした。
あとがき
現在サイボウズではサマーインターンシップを実施しています。
Neco チームにおいても 2 名の学生さんがインターンシップに参加し、非常に大きな成果を上げてくれています。
近いうちにインターンシップの成果をブログで紹介できると思うので、ぜひご期待ください。
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