GitHub Copilot無料版登場!Chat in GitHubはGA!|Productivity Weekly(2024-12-25)
こんにちは。サイボウズ株式会社 生産性向上チームの平木場です。
僕たち生産性向上チームは毎週水曜日に Productivity Weekly という「1 週間の間に発見された開発者の生産性向上に関するネタを共有する会」を社内で開催しています。
本記事はその時のネタをまとめたものです。
2023-01-25 号から、基本的に隔週で連載することとしました。たまに単独でも投稿するかもしれません。
今週は 2024-12-25 単独号です。
今回が第 173 回目です。過去の記事はこちら。
news 📺
Copilot Chat on GitHub is now generally available for all users - GitHub Changelog
Copilot Chat in github.com が一般提供開始(GA)になりました。
ブラウザ上で github.com/copilot という URL から Copilot とチャットを開始できたり、Issue, Pull Request, コードの画面で Copilot ボタンを押すことで要約や解説をしてもらうことができるようです。
できることの一覧は Currently available skills にまとまっています。Release や discussion の要約は役立ちそうですね。
また、GA に伴い index できるリポジトリの数の制限が解除されたようです。多くのリポジトリを扱う場合であっても、Copilot は制限なくそれらのリポジトリを読んで回答を返してくれます。
注意点として、Copilot Chat in github.com は GA になりましたが、opt in できる機能には Preview のものが含まれます。(具体的には preview features のテキスト補完と、workflow が失敗した理由を説明してくれる機能の 2 つ)
また、Pull Request の要約は GA ですが、Pull Request を Copilot と協力して作る機能は Copilot Workspace が関連するので Preview です。
Copilot は GA と Preview で規約が異なっていたりするので、組織で有効化する際にはどの機能を有効化すべきか注意してください。
本項の執筆者: @uta8a
Announcing GitHub Copilot Free - GitHub Changelog
GitHub Copilot に無料プランがやってきました。
無料プランでは、月あたり 2000 回の補完と 50 件のチャットが使えます。
また、複数ファイルを同時に編集するCopilot Editsや、Copilot Extensions も利用できます。
月あたり 2000 回の補完の制限がどれくらいのものなのかが気になりますが、気軽に無料で GitHub Copilot を試せるのは嬉しいですね。
本項の執筆者: @takoeight0821
OpenAI’s latest o1 model now available in GitHub Copilot and GitHub Models - The GitHub Blog
GitHub Copilot で、OpenAI の最新モデル o1 が使えるようになりました。
ただし、Copilot Business と Copilot Enterprise では、管理者が o1 モデルへのアクセスを有効化する必要があります。
まだ手元では試せていませんが、コーディングを含む複雑なタスクがぐっと得意になったと噂の o1 モデルを使ったコード補完の品質がどれほどなのか気になります。
本項の執筆者: @takoeight0821
REST API insights for organizations is now generally available - GitHub Changelog
GitHub.com の REST API Insights 機能が Enterprise Cloud プランで利用可能になりました。この機能は組織(Organization)で利用でき、デフォルトでは組織のオーナー権限が必要です。ただし、View Organization API insights 権限をカスタムロールに割り当て、その後メンバーやチームに割り当てることで、オーナー以外にもアクセス権を付与できます。
API アクセスが時間軸、アプリ、API エンドポイントごとに可視化されます。例えば「API レートリミットにかかったのでは?」と疑いがある際に、API Insights で素早く確認できるのは嬉しいですね。
ある組織における私の過去 7 日間のアクセスは、Visual Studio Code が 120、GitHub CLI が 5 でした。同じ組織でのトップアクセスはセルフホステッドランナーで 123.7k でした。
本項の執筆者: @naotama
know-how 🎓
マルチプロダクト開発の現場でAWS Security Hubを1年以上運用して得た教訓やあれこれ - ANDPAD Tech Blog
Security Hub を導入して 1 年とのことで、組織内でどのように活用しているかがまとまっています。
記事を読んで私が新たに得られた学びは次の通りでした。
- AWS により追加されるコントロールは、自動では有効にしない
- 失敗の検出数が多くなると通知が増え、チームの負荷が高まるため
- Slack への通知は、検出された初回だけ行う仕組みを作る
- 何度も通知が来ると、チームの負荷が高まるため
- 通知回数を可視化する
- どれだけの通知が来ることで負荷と感じるかを定量化でき、改善に結びつけることができるため
やはり Security Hub を導入した効果は大きいとのことで、私も積極的に使っていきたいなと思いました。
本項の執筆者: @defaultcf
CI/CD基盤のコスト削減とDocker Hubのレートリミットを回避するためのミラーサーバーを導入した話
GitHub Actions セルフホストランナーを AWS 上で運用しているチームが、Docker ミラーサーバーを立てることで大幅なコスト削減を実現した記事です。
計算上だと週あたり 1600 GB の通信量の削減を実現したと記事では紹介されていました。月ではなく週ですので驚きの削減量ですね。
勝手ながら計算させていただいたのですが、NAT Gateway は 1GB あたり 0.062 USD の料金がかかるため、0.062 × 1600 × 4 = 毎月約 400 USD の節約になっています。記事中では 1vCPU 2GB の Fargate 5 台程度でパフォーマンスが出せると検証されていますので、十分にお釣りが来ています。
ミラーサーバーを導入するにあたって考慮するべき観点や、技術選定、パフォーマンス検証、取得メトリクスなどの詳細情報が紹介されているため、AWS 上で大規模な CI 環境を提供している場合はとても参考になりそうです。
本項の執筆者: @takamin55
2024年のDenoのまとめと今後について
uki00a さんによる 2024 年の Deno まとめ。uki00a さんは 週刊Deno で毎週の Deno 周辺の話題をまとめてくださっています。代表的な Deno や周辺エコシステムのアップデートが網羅的に載っている印象で、年末に Deno の最新事情をキャッチアップするのに役立ちそうです。
2024 年は、Deno v2、JSR を筆頭に、deno の CLI のコマンド拡充(add, outdated, fmt/lint のアップデート)や npm 互換性向上といった様々な出来事がありましたね。個人的には静的サイトジェネレーターの Lume が v2.1 から LumeCMS が入ったり frontmatter の共通規格の FFF に対応したこと、AWS 等で Deno Deploy のようなコード実行基盤がセルフホストできる Deno Deploy NextGen の今後が気になっています。
本項の執筆者: @uta8a
質の高いブログを素早く書く | Wantedly Engineer Blog
業務で技術ブログを書く方も多いのではないでしょうか。この記事では技術ブログの質を担保しながら素早く書く方法が紹介されています。
内容の 1 つに、ブログを書く前に発散と収束のプロセスを設けるという方法がありました。いわゆるブレインストーミングですね。構成は考えるものの、記事の要素をブレインストーミングすることは今までなかったため勉強になりました。
なお、この Productivity Weekly でも執筆の生産性を高める取り組みとして、GitHub を使った共同編集、リンターを使った校正の自動化、AI によるレビュー機能などを活用しています。
本項の執筆者: @takamin55
tool 🔨
HTTP Lambdaをルーティングする lamux - fujiwara-ware 2024 day 24
HTTP リクエストを適した Lambda 関数にルーティング(リバースプロキシ)するライブラリの紹介記事です。Lambda 関数にはエイリアス(e.g. foo
, bar
)がつけられるので、例えば foo.example.com
というエンドポイントにリクエストが来ると、foo
というエイリアスがつけられた Lambda 関数にルーティングされるといった仕組みになっています。ユースケースとしては、ブランチごとにプレビュー環境を作る場合が紹介されています。このユースケースで lamux を使う場合のアーキテクチャ図を、紹介記事からいかに引用します:
面白いアイディアだなと感じました。個人的にプレビュー環境がちょっと盛り上がって来ているので、参考になりそうです。
本項の執筆者: @ajfAfg
tfmv - Terraform のリソース名のリファクタリング
Terraform のリソース名を一括して置換し、加えて moved
ブロックを作ってくれるツールの紹介記事です。
親の顔より見た 🐧
単純な文字列の置換なら sed
で十分ですが、tfmv
は moved
ブロックも作ってくれる点が嬉しそうです。
本項の執筆者: @ajfAfg
あとがき
。。。
最近自分が Weekly を出すのが遅すぎたため、Weekly 執筆のやり方を変えました。具体的には毎週の Weekly
が終わった直後に書きたい人たちですぐにネタの解説を書くという感じですね。
そのやり方に変えて、僕が溜まっていた先々週号を書いてる間に今週号はみんなが書いてくれました。僕はほとんど全く書いてません。いよいよ引退の時期かもしれません。
この文章を書いているのは 12/31 21:42 頃です。Twice が歌い始めました。
いよいよ 2025 年ですね。良いお年を!!!
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