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5時間で11プロジェクトが完成!Claude Codeハッカソンで見えたAI開発の新しい形

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はじめに

2025年7月22日、CureAppエンジニアチーム主催で「AI活用」をテーマにした社内ハッカソンを開催しました。今回は 「Claude Codeを利用すること」しばり[1]。 エンジニア以外からも応募があり、10名以上の規模で開催。5時間の開催時間ではありましたが最終的に11個の実用的なプロジェクトが完成し、大成功&大盛況となりました!

この記事では、その雰囲気とともに、実際の開発現場で起きた実践的な知見なども共有していこうと思います。

会場の雰囲気。ChatGPTで人物を加工済み
会場の雰囲気。ChatGPTで人物を加工済み

主な成果物

今回のハッカソンでは、以下のような実用的なプロジェクトが生まれました:

  • 業務効率化・開発支援ツール制作: リポジトリ横断検索、ドキュメント作成、Git操作効率化
  • Actionsによる自動化: GitHub連携AI、ドキュメント生成の自動化
  • MCPサーバー開発: Google Drive連携により社内ドキュメントをAIが直接参照可能に
  • AI駆動プロトタイピング: 実務で使えるアプリケーションの高速プロトタイピング
  • 実験的取り組み: UIコンポーネント自動生成、AIペルソナ活用など新しい開発手法の検証

それぞれのプロジェクトについて、掘り下げてご紹介します。

業務効率化・開発支援ツール制作

業務や開発のための支援ツールを作ったという例が一番多かったです。

  • 他プロジェクト実装参照ツール
  • 複数リポジトリの実装調査ツール
  • 管理ドキュメント作成支援ツール
  • Alfred Workflow で Git worktree を開く

私も業務内外で強く感じていますが、Claude Codeは情報収集能力が極めて高く、欲しい情報をすぐに見つけてくれるので、こういうツールを作るのには非常に向いていると思います。

視点として大事だなと思ったのは、使う側の目線に立つことです。たとえばエンジニアはClaude Codeをガンガン使えると思いますが、ほかのメンバーはそうもいかないので、CursorなどのIDE経由で利用できるようにしておくとか、生成されたドキュメントをツールなしで読めるよう変換してデプロイするとか、そういったことも大事だなと思いました。

Actionsによる自動化

Claude Code GitHub Actions は皆様お使いでしょうか? Issueを読んで実装を開始したり、PRを自動レビューしてくれたりなど、非常に便利ですよね。

これをさらに発展させた例として、Slackで議論された内容を含めてIssueを編集し直す実装を行ったチームがありました。なにか新規実装を考えたり、バグフィックスをしたりするとき、だいたいSlackがその起点になる事が多いと思うのですが、Claude Code GitHub Actions に Slack MCP を組み込む ことで、その情報をもとにIssueやPRを編集する、ということが実現できていました。

AIは無制限に近い労働力を提供してくれますので、人間はまずこういう自動化や省力化に取り組んでいき、これで生まれた時間によって人間はより高い価値を提供できるようにしていきたいですね。

MCPサーバー開発

VibeCodingにおいて活用必須なのがMCP。ただ、MCPを利用する際にセキュリティが気になる方も多いかと思います。野良MCPを利用すると、いつか勝手にバックドアやセキュリティホールを実装されるかもしれない、機密情報の漏洩も気になる…。ということで弊社ではMCP利用はあえて許可制にしており、知見のあるメンバーがその内容をレビューしたうえで、バージョンを固定して許可しています。

このオペレーションは安全ではあるけれども少し面倒だったりもします。「もっとMCPを利用したい!」という要求を「なければ作ればいいじゃない」「これで野良MCPのリスクについては理論上ゼロにできる!」とばかりに実現したメンバーがいました。今ならそれも Claude Code で爆速に実現できますね。

これらを踏まえて複数のメンバーから聞こえた話として、「車輪の再発明」がやりやすくなったという話がありました。これは良い意味で言っていて、Claude Codeを活用すると「爆速でコードを書く」ことができることから、車輪を再発明したとしてもそのコストは非常に低くなっている。いっそどんどん自分好みのツールを作っていき、業務効率や開発生産性を上げていくスタイルもありなのでは? こういったスタイルもAI時代にはひとつのパターンになりえるのかなと感じました。

AI駆動プロトタイピング

何名かは実際の業務に直結するプロトタイプを作っていました。紹介したいのは山々なんですが業務に直結しており割愛せざるを得ません…。hogehoge向けアプリを高速にプロトタイピングしたり、fugafuga事業の新規アイデアを実現したりしていました。5時間そこそこで動くものがちゃんとできていて、こういう新規実装系は本当に強いなと改めて実感しました。

ハッカソンにはPdMも参加。一緒に横並びでプロトタイピングを作成している
ハッカソンにはPdMも参加。一緒に横並びでプロトタイピングを作成している

実験的取り組み

せっかくだから実験的な取り組みを、ということで面白かったのが、「自分をつくる」というエッジの効いたプロジェクト

「自分の考え方」をAIが利用できる形(ドキュメントやソースコードなど)に落とし込み、これをペルソナとしてAIに理解させて、その観点からデザインや実装を行う、というプロセスで進めたようです。実際にFigmaで描かれたGUIをもとに、彼なりの考え方に基づいたコンポーネント分割などが行われており、非常に挑戦的な取り組みでした。実現すれば「Human MCP Server」が比喩的な意味でなく誕生するかもしれません(?)

AIペルソナ活用という意味では「ユーザーのペルソナを作って、そのペルソナに合わせたUIへ編集していく」というような実装を行ったメンバーもいました。AIペルソナユーザが実物やモックを触ってフィードバックし、それをもとに仕様書やテストコードにも反映する という挑戦でした。とてもいいアイデアだと感じましたし、使っていきたい。

「有用な人格を新たに生成し、その人格として仕事をさせたりレビューをさせたりする」というのはAIの得意領域だと思います。自分だけでは得られない視点や、自分を補う新たな仕事を実現することができるようになり、これらはAI活用のひとつのセオリーかなと感じました。

まとめ

最終的な成果物を紹介している間、ずっと「すげぇ〜」の声や「これ5時間そこそこで作ったの???」という声が聞こえてきて、非常に楽しかったです。終了後に延長戦をするメンバーもいて、熱気がずっと高かったのを今でも記憶しています。

今回5時間で11のプロジェクトが実現し、そのうちのいくつかは実際に使われるだろう成果になった のは革新的な出来事でした。それはClaude CodeなどのAIツールによって飛躍的に加速された結果だなと思います。参加者が思い思いに創意工夫しており、それがすぐにアウトプットにつながったのもとても良かったと感じます。ぜひ定期的に開催していきたいと強く感じました。

宣伝:Claude Code Meetupやるよ

そんなハッカソンに関係する話ですが、今回 CureApp 主催として、Claude Code活用のMeetupを開催することになりました!

エンジニアMeetup - Claude Codeどうつかってる?
https://cureapp.connpass.com/event/362093/

「Claude Codeどうつかってる?」というテーマで、2025/08/06(水) 18:30 〜 21:00 に日本橋室町にて開催予定です。上記のハッカソンで生まれたプロジェクトの技術解説や実際のデモをご覧いただける機会にもなっています。LT枠もありますので、ぜひご参加ください!

おまけ:Claude Codeの開発画面

ハッカソン中に「みなさんClaude Codeって開発画面のどこに置いてるんですか?」という質問があり、せっかくなので全員スクショを撮って、みんなのCursorやTerminalを見せあいっこしたりしました。思い思いの使い方をしていて、自分も勉強になりました。全員の開発画面を一度に見れたのは個人的に勉強になりました。

業務内容が含まれるのでスクショで詳細までは見せられないのですが、オフラインイベントではワイワイ見せあえたりできたらいいですね!

connpassイベントにてワイワイ見せあえたらいいですね!
connpassイベントにてワイワイ見せあえたらいいですね!

脚注
  1. CureAppでは、全エンジニアがClaude Code Max Planを利用できるようにしました。 ↩︎

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