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新卒1年で辞めて、スクール通って、コーダーからフロントエンドエンジニアになった話、そして…

2020/11/30に公開1

表題はつまり、自分のこれまでの経歴になります。

この業界に転身するまで

18歳で大学に入り24歳で修了するまで、建築(メインは建築設計)を専攻していました。その頃はWebとはほとんど無関係でした。それでもWebについては少し興味はありました。建築を学んでいたので、そのまま順当に建設会社に入社します。

しかし、入社して挫折します。色々あって心身ともにボロボロになったので、新卒1年で辞めました。結果としてそこで建築とは見切りをつけることになりました。ですが、今でも建築は好きです。ただ、生業としての建築とはここで見切りをつけました。

辞めたあと、デジハリのWebデザイン専攻で半年間学びました。仕事もしていなかったので学習時間はきっちりととれ、集中して学べたのは良かったです。そこでWebデザイン、HTML、CSS、JavaScriptの基礎とjQueryの基本を習得しました。一通りの課題を全てこなし、独学でWordPressの基本も学びました。

卒業時のスキルとしては、静的なサイトをとりあえず問題なく作れ、WordPressもまぁ基本的なサイトなら作れるようなものでした。卒業後はフリーランスなどにはならず、就職を目指します。いわゆる「未経験」からの転職です。

未経験からの転職

Webのエンジニアとして最低限のスキルで未経験というのもあり、十数社は面接しました。今振り返って見れば、基本的なスキルはあれど、経験が少ないのでスキルの厚みのようなものがなかったと思います。

未経験からの転職は当然ながら「経験」というボーナスがない分、生のスキルを見られると思います。その分だけポートフォリオに自分のスキルをアピールし、相手に伝えられるかが重視です。1からオリジナルで作った物を中心として、一通りのHTML・CSS・jQueryそしてWordPressができることをアピールできるようにしました。そこが、「スクール卒・未経験」という同じスタートラインに経つ人たちの中からどう抜き出ようとした自分なりの工夫です。

デザイン会社のコーダーになる

最終的にはデザイン会社のコーダーとして就職します。ここでより実践的な経験を積みます。デザインに合わせて実装できるようなHTML・CSSのより深い知識、各種jQueryプラグインの使い方、より多機能なWordPressサイト、改修しやすいコードとその失敗など、実務経験を通じて学びました。

デザインがメインの会社ということもあってデザイナーが多数在籍しており、デザインについても自然と色々と学べました。一方でWebの部門は小さかったのでコーダーといっても色々な業務をこなしていました。バナーのデザインや案件の見積もり、最後の方はディレクションのようなこともやっていました。ここでWebサイト制作の業務に関わる一通りの経験を得られたと思っています。

その他にも仕事とは別に個人でいくつかアウトプットもしていました。SQLを学んだときはデータベースを使ってみたり、PHPを学べばPHPを使ってみたり、WordPressを使ってメディアサイトを作ってみたり…。現在もいくつかは継続して更新しているものもあります。

それでもいつしか成長の限界を感じてきました。「Webサイト制作」がメインだったので、いわゆる「ホームページ」を作る能力はつきましたが、それ以外のより広範なWebの開発技術はあまり触れずにいたままでした。Webアプリっぽい案件があった時に、jQueryだけでは力不足を痛感したのが、転職を決意した大きな転換点でした。

フロントエンドエンジニアへ

デザイン会社を辞め、有給消化中にVue.jsを学び始めました。それが今から約1年半前です。しかし、すぐに壁にぶち当たりました。圧倒的にJavaScript力が足りなかったのです。jQueryしか知らなかった自分にとって基本的な配列の操作などで力不足でした。

なので、入社後はVueやTypeScriptといったモダンフロントエンド技術と並行しながら、素のJavaScriptの勉強も続けました。ここが今までのコーダーとしての大きな違いであり、そして自分が望んでいた領域でもありました。当然ながら、VueやReactといったモダンフロントエンド技術はJavaScriptの上に成り立っていて、jQueryの上ではありません。jQueryしか使っていなかった自分には大きなチャレンジとなりました。

同じWeb業界でもWebサイト制作とは隔絶のようなものを感じました。クライアントとの関係性、納品物の違いなどによるものとは思いますが、スキルセットや環境が違いました。どちらが優劣という話ではなく、同じ業界でも向いている先が違うのかなという感じです。(jQueryオワコン論争もその差に起因するのかなと思っています)この差を超えようとするには多少の努力が必要でしょう。

会社のメンバーのサポートもあり、今では一通りのJavaScript(TypeScript)とVueおよびNuxtを扱えるようになりました。ようやくフロントエンドエンジニアと名のれるようになったと思います。それでもまだまだ学ぶべきことは多いです。正直、ReactもWebpackもよく分かりませんし、Pixi.jsといったグラフィックを扱うライブラリも精通していません。そこはこれからの課題です。

技術研鑽、そして...

ここまではこれまでの振り返りを書きましたが、最後にこれからの未来についても書きます。

流行り廃りの早いこの業界では技術の勉強を止めることは緩やかな死を招きます。古い技術しか使えない人にならないよう、日々のアップデートと技術の研鑽は続けたいと思っています。その一方で技術一本だけでやっていくは難しいかなとも感じています。

この業界には自分よりもつよつよエンジニアがたくさんいますし、コードを書くのが趣味という技術大好きな人もたくさんいます。正直、自分はそこまでの人ではありません。そんな人たちと肩を並べて戦うのは限界があります。ファミリカーとF1マシンが戦っても勝ち目。単純な技術スキルだけでキャリアを高めていくのではなく、別の軸も織り交ぜながらでないと自己の価値を高められません。

幸いなことに自分の経歴の中で「デザイン」と関わることが多かったです。何も今からデザイナーを目指すわけではありませんが、デザインの分野とエンジニアリングの分野に携わってきたことを活かしたいのです。両領域を横断しながらデザインとエンジニアリングの架け橋となれれば幸いです。

Discussion

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よかったですね。ロールプレイングゲームみたいに、人生をゲームとして楽しめる業界なので、楽しんでいきましょう。