業務効率化 × AI × ハッカソン
はじめに
先週、弊社ではプロダクトの成長と未来を見据えた技術的挑戦をテーマに、第4回目の社内ハッカソンを開催しました。
具体的なテーマは以下の二つです。
-
テナント様(※1)とオーナー様(※2)のやり取りをよりスムーズにする
ための新機能を開発する - 外部サービスのAIを活用する
※1 テナント:商業不動産において場所を借りたい方。
※2 オーナー:商業不動産において場所を貸し出している方。
商業不動産の現場では、テナント様とオーナー様がスムーズにやり取りを行うためには、調整や対応が必要な場面が多く発生します。
スケジュール調整や条件交渉、問い合わせ対応など、関係者間での迅速なコミュニケーションが鍵を握るため、より効率的な仕組みが求められているため、
本テーマを設定しました。
また技術的なチャレンジも含む観点で外部AIを活用することで、新たな価値を生み出すことを目指しました。
本記事では、ハッカソンでチームが課題にどう取り組み、どのような成果物を開発したのかの例を二つほど紹介します。
前提
弊社では主にSHOPCOUNTER
、SHOPCOUNTER ENTERPRISE
の二つのプロダクトを開発しています。
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SHOPCOUNTER
テナント様とオーナー様をつなぐマーケットプレイス型のサービスです。商業施設や路面店、駅ナカ、オフィスビルなどの商業スペースを、検索から予約、支払いまでワンストップで利用できます。
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SHOPCOUNTER ENTERPRISE
より大規模商業施設を運営されている企業様向けのリーシングDXシステム型のサービスです。テナント募集からテナント管理まで、ワンストップで行える機能を提供しています。
SHOPCOUNTER ENTERPRISE についてはこちら
各チームの成果物
1. テナント様からの電話でのお問い合わせを自動化
取り組んだ背景
-
SHOPCOUNTER
において、テナント様は借りたいスペースがある際にWebサイト経由ではなく電話でお問い合わせするケースが多く、オーナー様の対応時間が増加する課題がありました。 - 加えてスケジュール調整が煩雑(ex) 特定日の指定ではなく、今週の土日から5日間借りたい)なため、電話対応を効率化することで、オーナー様の負担を軽減することを目指しました。
完成したプロダクト
ChatGPTと外部APIを組み合わせ、電話応対から日程調整までを自動化しました。
活用した技術
領域 | 使用技術 |
---|---|
電話 | twilio |
音声認識 | Google Speech API |
会話内容や予定の調整 | ChatGPT |
バックエンド | Rails |
処理フロー
想定シナリオ
- スペースの利用不可日:
1/1〜1/7
、1/15
- 利用不可な商材:
食品
医薬品
化粧品
- 特定日の制限:
1/17
は「携帯キャリア」不可 - 1日の貸出金額: 5万円/日
- 最低利用日数: 2日間
工夫ポイント
- プロンプトの改善。
- 複雑な日程指定(例:特定日不可や最低日数条件)に対応するため、複数のエッジケースをGPTが理解できるよう繰り返し調整しました。
- 例:
1/15
から5日間利用できますか? →1/15
から利用できると返答した場合に、利用不可と返答するようにプロンプトを調整しました。
- 例:
- 複雑な日程指定(例:特定日不可や最低日数条件)に対応するため、複数のエッジケースをGPTが理解できるよう繰り返し調整しました。
2. 商談記録をワンストップで作成
取り組んだ背景
-
SHOPCOUNTER ENTERPRISE
を導入されている企業のスタッフ様がPCでの作業時間が限られており、商談記録を残す時間が中々取れない課題がありました。- 商談記録は受注の成功/失敗に関わらず、全てが企業の重要な資産となるので、簡単に記録を残していくことで資産を貯めつつ、お客様の企業価値を高める時間も増やしていただくことを目指しました。
完成したプロダクト
ワンクリックで会議作成 → 録音 → 議事録作成 → 共有までを自動化するシステムを開発しました。
活用した技術
領域 | 使用技術 |
---|---|
会議作成 | Google Meet REST API |
音声認識 + サマリー作成 | gpt-4o-audio-preview |
バックエンド | Rails |
工夫ポイント
- 会議招待から議事録作成までのプロセスを最小化し、商談内容を企業資産として効率的に蓄積しました。
- ChatGPTのAPIを活用した議事録要約で、必要な情報のみを抽出できました。
おわりに
弊社内では、今回で4回目のハッカソンとなりましたが、課題解決と技術の組み合わせ方が回を重ねる毎に高まっていると参加者としても実感しています。
特に今回のハッカソンでは AI技術の実用化 をテーマに加えたことが、実際の業務課題に直結した課題を解決するのに大いに寄与したかと感じています。
イベントを通じて、個々の技術力の成長だけでなく、チーム全体としての協力体制 や 課題解決のアイデアの幅 が広がっていることを改めて感じました。
今後もかような社内イベントを通じて、技術的な挑戦を続け、プロダクトの価値を最大化し、お客様に喜んでいただけるサービスを届けていきたいと思います。
We are hiring!!
最後に、株式会社カウンターワークス では、
- GO Forward:失敗からのリカバリ(振り返りからアクション)、もしくは、ハードな環境でのサバイブを一定期間やりきった経験
- One Team:個人成果だけではなく、チームへの貢献、チームでの成功を語れるか
- Keep Straight:自分の主張があり、かつ人の話、論理を受け入れることが出来る、リスペクトあるコミュニケーションが出来るか
なエンジニアを募集中です。
私たちは すべての商業不動産をデジタル化し、商いの新たなインフラをつくる というミッションのもと、新しい価値を生み出すサービスを提供し続けています。
ハッカソンはもちろん、日常業務を通じて、技術とチームで課題を解決し、共に成長していける環境があります。
興味のある方は、ぜひ以下のリンクからご応募ください!
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