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ArchicadでMVOと連動し工区境をスパン間に設定できるステップビュー作成手法~概要編~

2023/06/04に公開

Archicadで施工ステップや4Dシミュレーションを行う時みなさんどうやっているでしょうか。
概ね「レイヤーで分割する」「プロパティにステップを入れてCtrl+Fで選択→F5」「リノベーションステータス」のいずれかで実施しているのでは無いでしょうか。

今回私は上記と異なる、MVO(モデル表示オプション)を利用した第4の手法を開発しました!
まずは30秒の動画をご覧ください。

https://youtu.be/JjVQ9UvnnPM

GDLとPython(ArchciadのPythonパレットではなく、出力したGSMファイルの書き換えに使用)、ソリッド編集によって実現しています。

特徴

MVO(モデル表示オプション)に連動し、工区の境もスパンの1/4程度のところで分割して表現できています。
工区の境にある要素は「分割」ツールなどで分割されているわけではないため、あとから工区割や躯体形状が変わっても対応できます。

SCP(smartCON Planner)で作成した足場も分割可能です。

また、通常の手法だと表現しづらい掘削のようなマイナスに進んでいく要素にも対応しています。

仕組みの概要

ステップ分け用に作成(後述)したオブジェクトと建物モデルの間でソリッド編集(交差)をしています。
「交差」は重なっている要素のみを残して表示する機能です。

オブジェクトはMVOと連動して一部を非表示(正確には「MODEL WIRE」)にできるような仕込みをしています。

「MODEL WIRE」表示となっているオブジェクトはソリッド編集で対象になりません。
= 重なっている要素のみが表示される「交差」の対象にならない
= 表示されません
結果的にMVOに連動する形でモデルの表示される範囲が変動します。

オペレータに使用しているオブジェクトの作成方法について説明します。
まずモルフでそれぞれのステップの範囲を作成します。

まとめて選択し、「選択内容に名前をつけて保存」でオブジェクト化します。

作成したオブジェクトに対してPythonで作成したスクリプトでMVOとの連動部分を書き込むことで、連動するオブジェクトが作成できます。

次の記事では詳細な手順について紹介します。

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