プロダクト開発部でミッションバリューを作成しました
はじめに
COSOJIプロダクト開発部のVPoEの佐藤です。
COSOJIでは主にエンジニアリング組織の強化を担当しています。
組織強化の一環としてプロダクト開発部のミッションとバリュー、それらを実現するためのアクションを作成しました。本稿では、組織作りを担当されている方/またCOSOJIの開発に興味がある方などを対象読者とし、背景や作成の様子を振り返り紹介します。
背景
私がCOSOJIにジョインした時は個人業務委託が集まった社内受託的なチームで、各メンバーの目標や考えていることが見えない状況でした。そのため、まずは開発チームが同じ目標/方向性/価値観を持ち一体感を持って開発が進められるようにミッション/バリューを作成しました。それに加えてバリューの具体案としてアクションの検討も同時に実施しました。
なぜミッションを作るのか
ミッションステートメントやエレベーターピッチは、プロダクトやチームが目指すものを明確にし各チームメンバーの認識を揃え同じ目標に向かう強いチームを作るのに有効です。
これらはTeamGeekやアジャイルサムライで紹介されています。
一方で上記の文献両方で「やらないことを明確にする」のも重要だと言われています。
「やらないことを明確にする」を書くことは、あれもこれもと手を出し、本来の目標を見失わないように意思決定するために重要な役割になります。プロダクト開発においては機能開発をする際にどの機能を優先して開発するか(must to have)、どの機能を後回しにするか(nice to have)、優先順位の基準にもなります(今回のミッション/バリュー作成での反省点になりますが、この点について明文化できておらず次回の宿題になりそうです)。
ミッションバリュー作成ワークショップ
基本的な整理方法
短時間で開発メンバー全員の考えを吸い上げ合意ベースのミッションステートメントを作成するため、古典的ながらKJ法ベースにしたワークショップを実施しました。
実際のワークショップ
2時間✖️2回、開発メンバー全員でMiroを使ってオフライン/オンラインで実施しました。
Miroのメリットとしてはデータ化しやすいので後から振り返るときに便利という点があります。
作成したボード
作成したミッション
最終的に以下のようなミッションを作成しました。
テクノロジーを用いて不動産管理業界の「革新」を牽引する.
そのために本質的な課題を解決し社会変革をもたらすエコシステムを提供/開発する.
このミッションを作る過程で、各メンバーの考えをキーワードとして洗い出し/グルーピングを行い、その後、ミッションという形で言語化しています.
キーワードの洗い出し/グルーピング
言語化
特にその過程で得られた考え方として以下が特徴的でした。
- 最新の技術ではなく最適な技術
- ユーザ体験を最高に
これらはプロダクト開発部が意思決定し価値を出していく上での方針になりそうです。
作成したバリュー
作成したミッションを実現するに当たって各メンバーがどのような価値観/行動を大切にしていきたいか、という観点でブレストを行い、プロダクト開発部としてのバリューを作成しました。
以下が最終的に作成したバリューです。
- 全員がプロダクトオーナー
- リスクを恐れずイノベーションに挑戦、提案できる組織
- 継続的な改善体制
- 迅速な価値提供体制
- ユーザ体験追求
- 幸せでワクワクなチーム
改めて見るとアジャイル開発の教科書から取ってきたようなバリューにも見えますが、これを開発メンバー全員で合意形成しながら作成できたことは素晴らしい点ではないかと思います。
作成したボード
作成したアクション
バリューを洗い出した後、バリュー(=行動指針)の具体例となるような施策/行動についてブレストを行い、開発チーム内で意識合わせを行いました。
作成したボード
ワークショップ時点では整理しどんなアクションが必要かを整理しただけに留まり具体的な施策計画には落とし込めていませんでしたが、以下のアクションはワークショップ後から各自で手を挙げて実施しています。
- times文化の構築 [幸せでワクワクなチーム]
- バーチャルオフィスの導入 [幸せでワクワクなチーム]
- ニコニコカレンダーの導入 [幸せでワクワクなチーム]
- バグバッシュ会の実施 [継続的な改善体制]
- Amplifyの導入/運用 [リスクを恐れずにイノベーションに挑戦、提案できる組織]
- SWRの導入 [ユーザ体験追求/継続的な改善体制]
- スクラム体制の導入 [迅速な価値提供体制]
ワークショップ実施から3ヶ月でこれらの改善施策が実施できており徐々に改善できるチームになってきているのではないかと思います。
今後のミッションバリューの運用について
今後はこのミッション/バリュー/アクションを忘れずに各メンバーが同じ方向を向いて開発ができるように定期的に開発チームで振り返りを実施していきます。
一方で、今後の事業計画や開発組織の変化に伴って今の内容がそぐわなくなることがあると言われており、必要に応じて修正や見直しが必要になってくるかと思います。
また作成したバリューは行動評価の指標としての利用もできると考えています。ブレストで出した各アクションにどのバリューが紐づくか整理しているため、どんなアクションをすれば各バリューの評価が得られるか各開発メンバーにとって分かりやすくなっており、納得感のある評価ができそうです。
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