NotebookLMで論文の苦手意識を克服しよう
自己紹介
はじめまして、株式会社コズムの糖田と申します。
普段はFlutterを用いたモバイルアプリやIoT関係のシステム開発を行っております。
論文、苦手です
突然ですが私は論文が苦手です。
苦手な理由は色々ありますが、個人的には以下の3つが大きいと考えています。
- 専門用語や前提知識を必要とする内容である事が多い為、要旨を理解できない
- 英語で記述された文献が多い為翻訳する手間がかかる
- 読んだ上で生じた疑問点を直接質問する事ができない
自分は仕事やプライベートで気になった事など特定分野の調査を行う際に、論文や実証実験などが明確に記載されている記事を参照する事が多いのですが、参照されている資料を読む際に上記の点が乗り越えられず内容を細部まで理解できないことがあります。
その為私は論文を読む事に苦手意識を持っているのですが
上記のハードルはすべて「NotebookLM」で解消できました。
NotebookLMとは
NotebookLMとは、Google製の生成AIを活用した文書解析ツールです。
上記サービスにPDFやテキストなどのドキュメントを追加する事で、同社の最新のAIモデルであるGemini 1.5 Proがドキュメントに関しての回答や要約を行えます。
使用料金に関しては現在はベータ版の為無料となっておりますが、将来的には有料化する可能性はあります。
NotebookLMと論文の相性
NotebookLMは質問を行う事で疑問点を要約して回答してくれるので、正確な資料を参照したモデルさえあれば四六時中分からない点を質問する事ができます。
また英語の論文に関しても同社のGoogle翻訳を用いた翻訳技術により解析・回答が行える為、上記のハードルをほぼ0まで下げることが可能です。
またフォーマットに関してはPDFやサイトURLなど、デジタル化された資料の主要なフォーマットの多くをサポートしている為、論文データに関しても問題なく解析を行えます。
実際に使ってみよう
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公式サイトにアクセスし、Googleアカウントにログインします。
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「新しいノートブック」をクリックするとAIモデルを作成するスペースとなる「ノートブック」が作成されます。
作成されると資料のアップロード元を選択する画面が表示されます。 -
今回は例としてIoTを使用した農業活用システムの論文を参照してみます。
https://kresttechnology.com/krest-academic-projects/krest-major-projects/ECE/BTech Major ECE EMBEDDED 2016-17/Btech ECE Embedded Major BP 2016-17/3. Automated Irrigation System In Agriculture.pdf
「アップロード元」→「PDF」をクリックし上記URLからダウンロードしたPDFを選択します。
![](https://storage.googleapis.com/zenn-user-upload/d9405059e423-20240620.png)
正常にアップロードが完了し、論文に関しての概要と質問の候補が表示されました。
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まずは質問の候補に表示された「スマート農業とは何か?」という質問をしてみます。
スマート農業の概要と資料の参照元を提示してくれました。
Wikipediaで出来事や証言の末尾に出典元のリンクが記載されているのと近く、文章のみの回答よりも信頼性があります。
また原文は全文英語なのですが、違和感のない日本語で質疑が行えており素晴らしいです。 -
次に上記の候補の中から「このシステムの将来の課題として考えられることは何か?」を選択してみます。
一見するとあまり参考にならないと思われるかもしれませんが、NotebookLMの最大のメリットはここです。
通常の対話型AIは分析した資料に具体的に回答が示されていない質問に対しても「分からない」とは明言せず、確実性のない回答を返していました。
その為回答に対しての正誤性が取れず、結局エビデンスを確認するといった手間が発生しておりました。それに対し上記の回答は提供されていない情報に関しては「分からない」と返しており、回答に信頼性があります。
まとめ
NotebookLMは論文苦手の自分でも容易に内容を理解できる素晴らしいサービスでした。
正直個人用途で学習型AIを使用するならこちらが現時点でベストプラクティスなのではないかと思います!
法人用途に関しては管理画面のカスタマイズが豊富な「COSM AI Chat」をお勧めします。
COSM AI Chatについて
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